異世界 1ー8
朝、日の出と同時くらいに目覚める。
ガラスなどは、貴重なため部屋の窓は木戸いら木窓のようなもの。
開けると朝日が差し込んできた。
気付くと、沢山のクエストが来ていた。
0008 ようすけ
毒液 1本
あの野郎、緑色の変な液体飲ませやがって、これでも飲ませなきゃ気がすまねー。彼女面しやがって
0009 たかむね
毒液 1本
これー死なないですよね。仕事休めますかね?
0010 ちあき
毒液 1本
うちの両親が勉強しろしろうるさくて、なんとかなるかなー。
0011 まお
ポーション 1本
体力続かないんだよね。特に徹夜するとねー。頂戴
0012 ようすけ
毒液 1本
両親がうるさいからくれ。
0013 だいすけ
毒液 1本
俺は静かにすごしたいの。
0014 すずね
毒液 1本
私に言い寄るとか、意味わかんない。退治用に頂戴。
0015 たつひこ
ポーション 1本
徹夜して厳しいっすよー。1本くれー。
0016 みつる
ポーション 1本
大事なイベントがあるので、ください。
0001 としお
魔石 微小魔石 300000円
なかなか優図が利くではないか。やってみるもんじゃわい。
一番最初のクエスト発生者が、なんと魔石を買ってくれた。
といっても、俺には使い方が全然わからないのだが。
それにしても、まともな奴が少ない気がする。
魔石は自動で取引されるならアイテムも自動で取引されないかな。
どうせ、突っ込むけど全てにおいて発送するつもりだし、せめて寝てるときだけでもなー。
と思いながら発送する。
3分ぐらいして、徐々にクエストが完了していく。
今までは直ぐにクエスト完了していたから、この辺に何かあるのかなと思う。
それにしても、この としお とか言う神様はクエストを使いこなしていると思う。
さて、今日は街ブラといこう。
朝食を食べに行く。
固いパンと野菜スープ。
質素でいいこといいこと、まー物足りないけど。
この街はほぼ四角で出来ていて、北と南に街の出入り口がある。
西にドンと構える王城があり、真ん中に商店街。
南東に農家が固まり、そこから街を出た外に畑が続いているらしい。
そんなに広い畑を持っていて、この食事事情かと聞くと、何故か皆口ごもるので、後で自分で見に行こうと思う。
取り合えずお城見に行こう。
その後で、ギルドよって、仕事面白そうなのあれば受けていこう。
畑事情も気になる。
そして、商店街。
後は、門のそばに固まってる貴族たちの家々が並んでいるところと、北東にある金持ちの家々が並んでいるところとと、ぐらいか。
西は、城以外は閑散としていて、スラム街になっている。
早朝、お城に向かう。
宿を出るとき、「城にいってみる」と言ったら、「遠いですよ」と返された。
取り合えず、行ってみる。
同じ街にあるのだから、遠いと行っても・・・速歩き・・・走る・・・やっとついた。
立派な堀が続く、石造りの城。
建物は遥か遠くにちょこんと建っている。
いや、遠すぎてちょこんと見えるが、実際にはかなりでかいのだろう。
門から伸びる庭は手入れがされている。
しかしでかい、門から建物まで3Kmあるとみたといった感じだ。
城は一応観れたので、ギルドに向かおうと思うのだが、ギルドに着くのはお昼になるかもと思い、必死に走ることを決めた俺であった。
走って走って、ようやっとギルドに着いたときには、太陽が真ん中にくる前だから、11時くらいと言うことでいいのだろうか。
息を整え、冒険ギルドに入る。
依頼が書いてある板を1枚1枚丁寧に見ていく。
Iランクとなると、簡単な手伝い程度だ。
赤ちゃんのお守りとか、お使いとかある中で、畑の雑草抜きなるものを見つけてしまう。
迷わずカウンターに持ってくと、ミーツが対応してくれた。
「この依頼ですか?」バツが悪そうに言う。
ドラノ商店から出ているこの依頼がなにか変なんだろうか。
「農場はここから遠いですし、あの辺は場所の特定も難しいらしいですよ」
うーん、マジか。
場所の特定、地図、時間、画面にでない?かなー。
そう思い、もう一度画面を見ると、なぜか表示されてます。
時間と特定の場所、そして、中途半端な地図。
新しいとこ行くと、埋まるタイプの地図だ。
というわけで、受けることにした。
期限は今日と明日の2日間。
3日目に確認してみた時のでき具合で報酬が決まるらしい。
もし、頑張って別の場所をやってしまい、かつ作物まで抜いてしまったら、報酬処か、罰金もあり得るとのことで、このドラン商店の依頼をうけないことが多いのだとか。
「じゃ、この依頼受けます。明日までに終わらせればいいですよね」
「あのー人の話、聞いてました」
俺は静かにうなずいた。
空腹になってきたが、ろくな店もないので、依頼場所に向かう。
移動すること、1時間。
最短距離で、走って1時間だ。
結構疲れた。
畑の雑草を抜く場所は意外と分かりやすかった。
東西にアルファベット、南北に数字で区切られているからだ。
これを、間違える人は、もしかしたらいるかもしれない。
というわけで着いたのだが、結構広い。
縦に100歩、横に50歩位だろうか、長方形に整ってる。
雑草はかなり生えていて、土は乾いてる。
雑草は雨上がりの土が柔らかいときに、抜くのがベスト。
根先まで全てとはいかなくとも、いい感じに抜けるからである。
今回は、作物を植える前だから、全部抜いていいとのこと。
じゃ、抜くよ。
畑の真ん中に立って、両手は広げなくていいので、畑の広さを十分イメージして、草を全部抜くイメージして、「えいっ」っと。
抜いたのは回収する。
ネギなどの食べれる菜っぱ類や、堀損ねた芋とかあったから、ちょっと別にしといた。
でもほとんどが雑草。
中にはトウがたってて食えそうにないものも。
捨てる場所は、畑の北東にある隅の洞窟といっていた。
洞窟へやって来た。
人1人が余裕では入れるくらいの洞窟で、雑草が山のように積もられている。
なので、俺も捨てようと思ったが、積もった雑草の下のところは、完全な堆肥になっているのに気付く。
収納してみた。
クエストアイテム
堆肥 植物等が腐るなどして出来たもの。腐葉土とも言う。
10Kg 500円
おー出たよ。
安いか高いかわからないやつ。
堆肥を退けられて、急に寝床を失い太陽の元に照らされた虫達は、急いで洞窟の奥へと逃げ始める。
そして、虫たちがある程度洞窟の奥に行くと、不思議なことが起きた。
何か、魔法の陣のようなものが浮かび、光輝いて消えていく。
真実の鏡を取り出して、光の正体を確認してみた。
ダンジョン Iクラス
一番ランクの低いダンジョン。敵対する敵は居なくボスもいない。広くもない。
真実のお鏡を大きくしてみた。
そして、次の言葉が付け加えられた。
1ヘイホウキロメートルほど。
採取、釣りのスキルがあれば、それなりにとれる。
では、失礼します。
ダンジョンの入口の陣に乗ると、ユラッと目の前が揺れて次に写し出されたのが平原であった。
0001 としお
ポーション 1本
おっ、これがダンジョンってやつか。普通だな。仕事で疲れちゃってな休憩に覗いてみた。まーなんだくれー。
ダンジョン中でも、クエスト可能なんかい。
然り気無く、セリフ取られたし。
滅茶苦茶普通だよ。
まーどうぞ。
太陽が無いのに空があり、絵みたいなものかもしれんが、すごく明るい。
歩き回る気もないので、真実の鏡を最大限大きくして出す。
わかるわかる。
敵は1種類 スライムだ。
恐らく、普通の人では倒せないし、襲ってこない。
そして、倒した時に出てくるアイテムは、えっとこれか。
狙いすぎだ、ねらいすぎだ、狙いすぎだ。
こうぼスライム
ダンジョン魔物の1つ。倒すと酵母菌を出す。
その他、採取で採れるアイテムがこれらだった。
牛
生乳
豚
サトウキビ
小麦
大麦
稲
牛と豚は、普通にお肉だよね。
後のは・・・酵母菌と合わせて作り出すものとして、お酒だよね。
お酒だけで言うと、生乳から乳酒、サトウキビからラム酒、小麦からビールとウイスキー、大麦から焼酎、稲つまり、米からマッコリだね。
正確に言うと違うって言うんでしょ。
わかってるよ。
でもね、真実の鏡がそういってるの。
俺は自世界では、お酒に対して体質が合わないから飲めないの。
こっちでは楽しもうと思う。
けど、今作らないよ。
入ってきた場所の隣に、陣が2つあって、入り口に戻ると次に進むなんて、丁寧に書いてあるから、次へ進んだ。
さくっといこう。
こうじスライム
ダンジョンの魔物の1つ。倒すと麹菌を出す。
ブドウ
リンゴ
ハチの巣
ヨウナシ
プレーン
これも、酒ネタですかね。
次に進むと坂だった。
なっとうスライム
ダンジョンの魔物の1つ。倒すと納豆菌を出す。
もう1種。
さくさんスライム
ダンジョンの魔物の1つ。倒すと酢酸菌を出す。
大豆
蕎麦
鶏
これで、鶏肉がそろう。
納豆が出来て、お酢が出来るね。
次は、海だった。
ここで最後だ。
にゅうさんスライム
ダンジョンの魔物の1つ。倒すと乳酸菌を出す。
海水
鰯
鯵
飛び魚
鰹
鮪
なんなんだ、このダンジョン。
見捨てられてたのが嘘だと思うほど、宝の山ではないか。
といっても、今は目立つわけにはいかない。
マイクたちの取引の時に備え、ゆっくり待とう。
そう思い、っダンジョンを出るのだった。
そして、雑草をダンジョンの入り口前に積み帰路に着くのであった。
米→稲に変更させて頂きます。




