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大団円

 結婚式の後は、そのままお祭りが開催されてずーっとお祭りモード全開でした。


 おとりちゃんに浴衣を着せてもらって、皆で出店を見て回りお神輿を見たりして、とても楽しかった。

 ふふ、今日から私タケミ様の奥さんなんだね。あっ・・・私おとりちゃんに料理を教わらなくちゃ・・・。

 タケミ様の屋敷では料理の得意な狢が厨房を担っている。普通に美味しいので今までずっとまかせちゃってたけど・・・うぅ、私はタケミ様の毛以下です・・・。


 お祭りも終盤を迎え、私とタケミ様は少し人混みから離れたところで手を繋いで夏の夜空を見上げていた。


 こちらに来てから本当にあっと言う間に色んな事が起こって、とうとう結婚までしてしまった。


「ねぇ、タケミ様。私、こちらに来て良かったです」

「なんだ、いきなり」

「私の居場所が、タケミ様の隣だって事が嬉しいんです」

「阿呆。そんな色っぽい顔して可愛い事言われたら我慢出来なくなるだろうが」

「タケミ様、愛しています」

「・・・・・・・・・」

「・・・タケミ様?」

「いぶき!帰るぞ!!」

「えっ!?きゃっ?」


 タケミ様はおもむろに私をお姫様抱っこして、空に向かって飛び立ちました。


「ちょっ、タケミ様!いきなりすぎますよ。皆にご挨拶しなきゃ・・・」

「んなもん後だ!」


 夏の夜空に溶け合うように飛び立つ二人とそれを追うように移動する沢山の狢達を祭りに参加していた人々が生暖かく見つめていた事を私は後になって知るのであった。





「ただいま〜」

「お帰りなさい」

「夏生は?」

「今眠っているわ。今日ね、お義母さんからあなたのお姉さんが口ずさんでいたっていう子守唄を教わったの」

「へぇ、どんなだったっけ?」

「いぶきとぬしにひらかれたーーーーってやつ。これ歌うと夏生の機嫌が凄くいいのよ」

「あぁ!それだ。死んだバァちゃんが良く歌ってたんだよ。姉貴はバァちゃん子だったからなぁ」

「お義姉さんの手掛かりは?」

「無いね。でも姉貴の事だから、きっとどっかで幸せにやってると思う。それに姉貴に何かあったら去年寿命で死んだタロウがなんとかしてくれるさ」

「ふふ、お義母さん達も同じ事言ってた。あの子は昔から誰からも好かれる子だったから、きっと神様もあの子を好きになってさらっていっちゃったんじゃないかって。お義姉さんの自転車が見つかったのが神之池だったから特にそう思うらしくて。でもきっと元気でいるだろうって」

「あー、息栖市は昔神栖村って名前だったんだって。その村の名前の由来が『神の住む村』だったらしいぜ」


これで、完結となります。ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

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