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妹と旅する曰く付き異世界  作者: 智慧じゃこ
5/33

サクッジュワッ

御馳走してもらうはずが、料理を見てるとつい色々試してみたくなり逆に振る舞うという形になってしまった朝食。

料理中にあれやこれや欲しくなってしまい、創造で調味料を出してポイントを使ってしまったが、そこらへんはあまり高くなく、スーパーでお金で買う感覚のポイント使用量だった。

色々調味料を出し、「この見たこともない物はいったいどこから?もしや次元鞄持ち!?」とジェレンさん言われてしまい、そんな便利そうな能力があるのか!と慌てて8000Pで会得し、隠しててすいません。と謝ったりと色々あった。

昨日増えたり減ったりしたからポイントどうなったか確認してみるか。


--------------------------

天使蒼汰(あまつかそうた)

年齢:18歳

種族:地球人

スキル

【創造】[183,250P]

【鑑定Ⅹ】【魔力操作Ⅹ】【次元鞄Ⅹ】

魔法

【マス・フアッブⅩ】


--------------------------


おお!創造ポイントが結構溜まってる!

昨日次元鞄取るときに残高が73,250だったな。調味料とかで1,750p使ったのでシエラを助けて50,000P。その後の魔物の肉やら皆諦めてたシエラ延命の興奮からの騒ぎでみんな喜んでくれたのが11万ポイントもはいったのか。

そして俺がゲットするスキルは全部レベルⅩって10ってことだよな・・・これは仕様なんですかね。

そういえば治療?してからシエラのステータス確認してなかったな・・・ 

っということで俺はシエラを呼び出す。


「ソウタ、さん。どうしました?」


「はは、別に呼び捨てでも構わないし敬語もいらないよ。」


「そ、そう?じゃあ、うん、そうする・・・それでどうしたの?」


「ああ、見た感じ大丈夫そうだけど一応ちゃんと治ったか確認しようと思ってね」


「分かった、確認ね・・・ぬ、脱ぐ?」


「脱がないよ!?そのままそこに居てくれれば大丈夫。・・・よし」


えへへ、冗談冗談って言ってるのはいいけどなら顔を赤くしないでほしい・・・

気を取り直して【鑑定】をする。


--------------------------

シエラ

9歳

エド族

スキル

【身体強化Ⅴ】【魔力ブーストⅧ】【疾走Ⅳ】

魔法

なし

--------------------------


お、ちゃんと消えてる・・・けど


「あれ・・・?」


スキルのレベルこんなに高くなかったよな?


「ど、どうしたの?な、治ってなかったとか?」


不安そうな顔で訪ねてくる。


「い、いや。大丈夫だ、治ってるんだけど…昨日見た時よりスキルレベルが上がってるみたいでな」


「スキルレベルが?どうして…?」


「んー俺のせいなのかな…一晩中出し入れしてたのが原因なのか…?」


「…へっ!?ひ、ひとば!?だだ、だしいれ?な、あ、あ、あなた一体どんな治療っをっ」


ん?魔力を渡すのってまずかったのか?でも鑑定で治療方法がそう書いてあったしな・・・


「ご、ごめん痛みとか残ったか?結構激しかったからな…抑えるのが大変だったよ。初めての経験だったし色々至らなかったかもしれない。」


あの暴走寸前のような魔力を抑えるのにかなり苦労した。初めてであんだけ出来たら上出来だろうと思ってたけど何か体で異常とかあるのだろうか?そんなこと治してもらった身で言いにくいだろうし心配だ。


「い、いや痛みとかは無くて…あ、あたしだって初めてよ!そそれを激ししくって、ね、寝てる間に、そそそんな…ずっと!?」


「まぁかなり溜まってたから。でも大丈夫、汚い物は全て外に出したし、シエラもスッキリしたんじゃない?」


「た、溜まっ、そそ外とかそういう問題じゃなくて!す、スッキリとか…も、もう、あたしまだ9歳なのに!」


ん?年齢関係あるのかな


「うん、9歳であの魔力は凄かったよ。ほかのエド族の人とは比べものにならいね。何度音を上げそうになったか…」


「…え?…ま、魔力?魔力の話しをしてたの…?」


「ん?ああ、そうだけど…ほかになにが…?」


なんだ?何か話しが食い違っているような


「な、なんでもないの!気にしないでっ!」


真っ赤になってそっぽ向いてしまった。

わからん…まぁいいか。


「一応汚れた魔力は全部外に出したけど、ただそれだけだ。また魔力が溜まって使わないでいると汚染されてしまう。」


「あ、うん。」


お、狼狽えずちゃんと聞いてくれてる。強い子なんだな。


「俺はそんなに魔法に詳しくないから魔法教える事は出来ないけど、魔力操作なら覚えられると思うんだ。だから少し特訓だ。」


「分かったわ、ぜひお願いします。」


「よし、それじゃまず…自分の体に流れる魔力を感じることは出来るか?」


一瞬きょとんとして、むむむ…とうなりだす。が、1分。2分。3分経った所でギブアップする。

「わ、分からない…」


「そう、か。それじゃ魔力が流れるという感覚を分かってもらうために、シエラの中にある魔力を俺が循環させて分かりやすくさせてみるよ。…お腹に手を置いても?」


え?という顔をしているがすぐに


「必要な事、なのよね?ど、どうぞ。」


そう言ってピロっと服を捲りお腹を出してくる。

…ちょっとエロい。

じゃなくて!


「それじゃ、流すよ。」


一晩中流してたからもう慣れたもので、魔力操作は完璧だ。ぶっつけ本番でうまくいったのはレベルⅩのおかげなのかな?そもそも練習しただけでスキルって覚える物なのかも分からない。最悪何か魔力を吸うような物を創造して置いとくしかないかな。


「んんっ…あ、何か流れてるのを感じる…温かい。これが魔力なのね。あっ」


流すのを辞め、そっと話す。


「感じつかめたか?やってみて。」


むむむ…とまたうなりだし…お、魔力が循環してるのが見える。出来たか。


「いいぞ、それを手に集めるイメージで、そこから外に放出だ。」


「くうう…難しい…」


そんな感じでお昼まで特訓が続いた。


「さて、そろそろお腹空いてきたし、一旦休憩しようか。」


「む~…そうする。」


中々上手くいかず悔しいのか不満そうだ。

まぁでもこの調子ならすぐ出来るようになるだろう。

そして戻ると


「「「「「「「………」」」」」」」


全員席について大人しく、行儀よく座っていた。


「あの…お昼って「「「「「「「料理長!!お願いしやす!!!」」」」」」」


誰が料理長やねーん…まぁいっか。


「料理長だってっ!」


シエラがケラケラ笑っている。

このやろ、ちょっと意地悪してやろう


「シエラはそこの硬肉を自分で焼いて食べてね」


そう言いながらここの厨房とされてる場所に向かうと、シエラはガーン!と音が出そうな顔をしながら料理長様ああすみませんでしたああと足に泣きついてきた。

まったく…


「お、お兄ちゃん、シエラと随分仲良くなったね…?」


お、珍しく近くに居ないと思ってたけどジェレン婆さんと何か話してたのか。もしかしたらさっき俺にも話されたあの内容かな。それよりもシエラの事を妹が呼び捨てに!これは妹の初めての友達が!?

思わず泣きそうになるが堪えて返事をする。


「そういう結衣こそ名前を呼び捨てなんていつの間にか仲よくなったんだな?」


「こ、これは…うん…私にも初めて友達が出来ましたっ!」


そこでシエラが「え?」とか言って


「え…ごめんなさい、そうだよね、友達なんてそんな簡単になれるものじゃないよね、そうだよね…」


シエラがしまった!という顔をして「じょ、冗談よ!もう友達なんだから冗談の1つや2つ言うでしょ!もう分かりなさいよー」


「そ、そうだったの!まだ友達初心者だから全然気づかず…これから頑張る!」


いやー微笑ましい。

今日は初の友達記念日だ!


「よっしゃ、結衣何食べたい?なんだって作るぞ!ポイントもそれなりに入ったしめでたい日は豪勢にいかないとな!」


「もう、お兄ちゃん…節約しないとダメなのにい…サンドイッチ食べたい!」


節約とかいいながらリクエストするのね。サンドイッチ…豪勢なサンドイッチ?

んーま、普通のでいっか。

俺は次元鞄の中に創造で卵やらパンやらを造り、牛乳、塩や胡椒とあ、豪勢部分として挽き肉を松〇牛のメンチカツを作ろう!…1kg7000Pぐらいする。流石に高いな。魔物の硬肉と合い挽きにしよう。クッ…!妹よ、不甲斐ない兄ですまない…もっと兄ちゃんが稼げていたら!

そんなバカな事を考えながらテキパキとサンドイッチを作っていく。

カツサンドは1つ作ってはすぐ次元鞄にしまう。

これまたビックリこの鞄の中では時間が動いてないらしく、アツアツがそのままアツアツで残るのだ!

料理をする身としてこの鞄はもー激熱である。一番美味しい状態で保管できるなんて最高だ。


「あ?なんだサンドイッチってパンに肉挟むだけか?これじゃ誰が作っても同じそうだな?」


「…ほう、ガイン殿。なるほど、面白い事をいうね?」


あ、お兄ちゃんに火が…と妹が喋ってる事には気づかない。


「ではまず今回はガイン殿にこのカツサンドを食べてもらおう!ジェレン婆さん、いいですよね?」


「あ、ああ…問題なイ」


「さてガイン殿!あなたは食べた事あるかな?肉汁が溢れる程出るカツを。」


「にくじゅう…?」


「そう、肉汁。この肉の汁には肉のうま味が凝縮されている!これは普段上げたり焼いたりしてくうちに外に出ていってしまうのだが…ちょっと工夫すればそれを全て閉じ込める事が出来る。そう、この衣に全てうま味を閉じ込めた、カツ!…サクッジュワッだ。」


「「「「「サクッ…ジュワ…」」」」」


ごくりと全員が喉を鳴らす。


「同じかどうか…さあ召し上がれ、ガイン殿」


ガインの目の前にカツサンドを差し出す。


「う、うむ。では、いただこう…」


サクッ


「「「「………」」」」


エド族のみんなはガインの様子を凝視している。そしてそのガインは…

動かない。そして…ツーっと一筋の涙が。

な、泣いてる…


「う、うううう、うめええええええええええ!!!こ、これがにくじゅう!!!サクッジュワッ!サクッジュワッだ!!」


「お、俺たちも食べよう!」サクッ「お、おれももう我慢できねえ!」サクッ「ず、ずりい!おれも」サクッと次々一口食べフリーズし…


「「「「う、うめぇぇぇおおおおううぅぅぅ」」」」


な、泣いてる…


「「「サクッジュワッ♪サクッジュワッ♪」」」


肩組んで踊りだした!?


「ここまで喜んでくれると作り甲斐もあるもんだな…」


っと妹がまた待ってくれてるから俺もそっちで食べるか。


「おまたせ、カツサンドと卵サンドだ。左がカツで右が卵な。」


「うん、ありがとう。えへへ…お兄ちゃん人気者だね!」


結衣がうれしそうにしながらさっき渡しておいたうさぎの餌を与えてる…ダブル可愛い


「そ、そんなに美味しいのかしら」


「あれ、シエラも待っててくれたのか。ありがとなっ」


っとつい撫でてしまう。妹をすぐ撫でるせいで癖になってるのかも…


「ち、違うし!結衣と一緒に食べたかっただけ!い、いただきます!」サクッ


「~~~!!!」


ぺしぺしぺし

シエラが手を頬に当てながら叩いてくる


「いたっいたいって!まったく…美味いか?」


「あ、美味しい!お兄ちゃんいつもより美味しい気がする!豪勢だね?豪勢なのいったんだね!?」


「まぁな、記念日だしな!」


「結衣と友達になれて良かった…」


だ、大丈夫だろうか。俺の飯目当て友達とかになってしまったらポイさせなきゃな…


「シエラ!カツサンドもいいけど、お兄ちゃんの卵サンドもふわっふわっで美味しいんだよっ私の好きな食べ物ベスト10にランクインしてます」


おお、そうだったのか。初めて聞いたぞ


「なるほど、ではこちらも…っ!!美味しい、ふわふわ!」


「でしょでしょ!」


すごい妹が得意げだ!作ったの俺なんだけどでも兄である俺が作ったんだから妹が作ったようなもんだ、どんどん自慢してくれ!


「デザートってわけじゃないけど余ったミミを砂糖と一緒に揚げたのもあるぞー」


そう何気なく言った一言に


「「「「「「砂糖!?」」」」」」


び、びっくりした。

エド族の女性という女性が一斉に振り向いてきた。


「え、な、なに?」


「砂糖なんて…そんな高級調味料貴族ぐらいしか食べられないのに…いいの?」


そうだったのか。

でも砂糖…1kg200Pぐらいで創れるんだけど内緒にしておこう。


「今日は記念日だからな。豪勢に大盤振る舞いだ!…まぁほら、別に大したもんじゃないから食べなよ」


「じゃ、じゃあいただき、ます。…あ、あああ、あまいぃぃ…」


め、目がトロンとしてる。女性は甘いもの好きなのは異世界も同じか。ってやばい、すごい周りの女性にガン見されてる。


「まだまだいっぱいあるので皆でどうぞおって早!?」


皿を置いた瞬間皿からミミが消えた!?

さ、砂糖怖い…




次の投稿は26日の18時になります!

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[良い点] 面白いです [気になる点] シエラちゃんの挿し絵は?何時アップサレマスか? [一言] 作者が天才か!?
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