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妹と旅する曰く付き異世界  作者: 智慧じゃこ
11/33

ギルド名は・・・

遅くなりました!

これからは書け次第投稿になります。週2〜3できたらいいな。


※4/4にキャンプセットを創造した所から修正致しました。

夕飯食べた後にまた夕飯食べようとしてました…


※4/16 ギルドカードを渡し忘れていたのでそこの描写を追加致しました。


「おにーちゃーん何があるの?」

「聞いたことない物ばかりだ…オオガワラの塩焼き、シタタカ草とリミーヤのサラダ、キヤヤックの丸焼き…etc」

「お兄ちゃん、ここは奥義を使うしかないよ」

「そうだな…すみませーん!」

「はい、おまたせでございます。何になさいましょう」

「「おすすめでお願いします!」」

「あんた達…」


ジト目でシエラに見られるがしょうがない。迷ったらおすすめに限る!


「か、かしこまりました」

「えっと私は…えー…あー…お、同じ物を…」

「かしこまりました」


赤くなってそっぽ向いてるシエラをジーっと見ていると


「べ、別にいいでしょ!私だけ違う物食べるのもなんか仲間はずれみたいだし!一緒がいいの!」

「何も言ってないのにーシエラかわいーむふふふ」

「ぐぅぅ結衣めぇぇ」


程なくして料理が運ばれてくる。

細長生き物が二本の串にクネクネとS字で刺さったマムシみたいな物が…こ、これ絶対チゲエ串じゃないですか。ま、まぁおすすめというのだから美味いのだろう。食べず嫌いはいけない。


「こちら、チゲエ串でございます。それとティカ茸のスープ。シタタカ草とリミーヤのサラダです。」

「お兄ちゃん、チゲエ蛇って…」

「あ、ああ。シエラが楽しそうにボコボコにしてたやつだ、アレ食えたんだな」

「ちょ、ちょっと!それじゃあたし戦闘狂みたいじゃない!」

「まずは俺が食べてみよう…」

「わ、私も一緒に食べるよ!」


…パリっと背中を二人で齧る。

うん、割と美味しい。


「魚っぽくて割と美味いな。魚に近い肉というか、うん、これが蛇肉か。」

「うん、美味しね。」

「警戒しすぎよ、デナイアルなら昔よく食べてた。最近は食事がのどを通らなかったから久しぶりね」

「こっちのスープはお吸い物みたいな感じだな、ティカ茸だっけ?なんかイカっぽい。」

「私も飲むー」

「はい、これね。熱いから気を付けて」


ってもう遅かったらしく「おあっちっち」と熱がってる。


「ほんとだ、ちょっと味が薄い気がするけどお吸い物っぽい」

「こっちのサラダは狐っ子…狐族(ルナール)の子がリミーヤの実で卵を味付けしたって言ってたから予想はつくけどシタタカ草ってのは初めてだ。」


思った通りピリっとするサラダだな。リミーヤだと思われる赤い果肉が少し入っていてそれが少し辛い。シタタカ草は葉っぱの厚さが2ミリぐらいあり、齧ると甘い蜜みたいのが若干入っていて、リミーヤの辛さとシタタカ草の甘いで相殺されていく。子供でも難なく食べられそうだ。うちのペット…うさぎもパリパリ食べてるけど大丈夫かな


食後のデザートとかないのかな?って弾ませた声で結衣が聞いてきたけど普通デザートは貴族が入るような高級な店にしかないらしく、ガッカリしてた。

代金は3人合計で大銅貨1枚と銅貨3枚だった。

魔物の肉を除けばこちらの世界で作った食材の初めての食事はこうして終了した。



そろそろいい時間なので商人ギルドに戻る。

戻ると同時に受付の人からエンブレムは出来てますが、名前は決まりましたか?と聞かれた。うん、忘れてた。

あーどうしようかと結衣とシエラのほうに振り向くと結衣の頭の上に乗っているうさぎと目が合う。


「分かった。お前がそう言うならそうしよう。」

「誰も何も言ってないのに結衣のお兄ちゃん大丈夫なの?」

「今日は色々あったから疲れちゃったのかも…?」

「おいこら、違うって…実はな、俺うさぎと会話が出来るんだ」

「え、うそ!?この子喋れるの?なんて言ってるの?ソウタ!」

「お兄ちゃんが純粋なシエラの心を弄んでる…」


シエラが固まって「え…嘘か…」ってボソッと喋る


「ご、ごめんシエラ…ご…すんませんでした!」


蒼汰は全力で頭を下げた。


「べ、別に大丈夫よ。それよりなんだったの?うさぎちゃん(・・・・・・)はなんて言ってたの?」

「あ、あの、はい…」

「ギルド名は『3人の野兎が運ぶ笑顔アグリア・レーニス・ネシティ』という想いを込め、縮めて『三羽の野兎(アグニスティア)』でどうウサか?(裏声)と言ってました。」


笑顔を運ぶとか照れ臭くて省略したけどいいよね?

ぷふっくふふクスススって妹が必死に笑いを堪えてるけど堪えきれてない。


「ふーんそうなんだーふーん」

「あ…後でとびっきりの美味しいデザートを振る舞うので許して下さい!」

「…結衣の分と2つだからね!もう…」

「かしこまりましたっ」


蒼汰は跪いた。


「イジメるのはこれくらいにして、いいんじゃない?『三羽の野兎(アグニスティア)』またすんなり私も入ってるみたいだけど…正直嬉しいし。」


ニシシっと顔を赤くして笑いながらシエラは言う。


「決定だね!ウサギってどうして鳥じゃないのに数え方が1羽2羽なんだろね?進化したら生えるのかな?翼というものが…」


以前結衣には鳥の羽を渡したことがあるから羽がどういったものかは大体分かってるはず。あれが集まって翼になるっていってもピンとこなそうだけどね。その時は「これ両手いっぱいに持って扇いだら飛べるの!?」って聞いてきた時は面白かったな。


「よし、決まりだな!受付さんお願いします。」

「はい。……これで手続き完了致しました。こちらがギルド『三羽の野兎(アグニスティア)』のギルドカードと判になります。その判に魔力を込めて大きさをイメージすればその通り捺せます。それがそのギルドが作ったと証明になります。因みに作製から3分以内でないと捺せません。購入後他のギルドが捺せないようにする為ですね。なにか質問はありますか?」

「なるほど…食べ物にも捺したほうがいいんですか?」

「そうですね。魔力で捺すので体に害等はありません。食べ物を売るのであれば捺したほうがいいでしょう。」

「分かりました、ありがとうございます。」


予備として2つ貰ったので1つは…シエラに渡しておいた。

そろそろ宿取らないとまずいかな?

3人は商人ギルドを出て宿を探しに出る。宿等があるのは南西のほうだ。こっちのほうは露店等もあるので明日にでも見に行きたい所だ。


暫く歩くと宿屋が何件か見え、そのうちの1つに目が行く


「この街唯一の入浴場完備!だってさ。他の所は風呂ないのか…ここがいいな」


やはり日本人には風呂は欠かせないだろう。


「入浴場ってお湯の水溜まりに入るやつよね?入った事ない…一人で出来るかなぁ?」

「私が付いてるよ!シエラ!」

「…大丈夫なの?」

「…家でなら…」

「「……」」

「風呂なんて適当にやれば入れるさ。とりあえず中入ってみよう」


のれんをくぐり、中に入ると中々綺麗な和風旅館だった。床は木のフローリングで綺麗になってるが、日本の様にピカピカつるつるとはいかないみたいだ。ヤスリをかけた後みたいにサラサラなので裸足で歩いて木が刺さるとかはなさそうだけど。


「あらいらっしゃい。可愛いお客様だ事」

「ははは、こんばんは。部屋は空いてますか?」

「一般の方よね?すみませんねぇ今は明後日の青い月の日のせいでいっぱいなのよ。」

「そういえば食事を取るにもどこも満席でしたね…そんなに大きな祭りなんでしょうか?」

「そうだねー。まあ街の名前になるくらいだからね。パランルーナって青い月って意味なのよ」

「そうだったのか…まぁしょうがないですね。他当たってみます」

「他も結構埋まってると思うから頑張ってねー」


ふむ…しょうがない、片っ端から当たってみるか

お風呂付の宿屋が取れなかったことで二人ともちょっとがっかりしてるけど不満は言ってこない。できればここを取ってあげたかったけどな…いっぱいじゃしょうがない。

そこから蒼汰は宿屋に入っては満室と言われを繰り返され続け――


「本格的にまいったな…このままじゃ野宿だ。」


一番最初の宿屋の前に戻ってきた。宿屋という宿屋を手当たり次第空き室がないか調べたけど全て満室だった。


「こんな事だったら街に来てすぐ宿屋をとっておけばよかったな」

「私は野宿でもいいからね、お兄ちゃん。一人ならともかくお兄ちゃんもシエラもいるし怖い物ないよ!」

「まあ、そうね。魔物が来てもなんとかなるわね」

「それじゃごめん、今日は外で野宿だな!まぁ街が近くにあるし魔物も来ないだろうよ。

「外で寝るなんてドキドキするねお兄ちゃん!」


結衣は外自体あまり出られなかったからな。色んなことが楽しいと思えてくれる事に感謝だ。

外に出る前に露店で気になる物も買ってみる。食べ物は結構地球と似たような食べ物が多かったので問題なさそうだな。

門番の人に事情を説明すると「君達もか…」と言われてしまった。

ということは…おお…宿屋から溢れたと思われる人達が30人ぐらい居る。どうやら皆この祭りに参加するのは初めてらしく、宿屋を取るのを後回しにした口だそうだ。

俺らは奥の端っこを陣取り、キャンプセットを創造する。5000Pした…

3人でテントを張ると特にやることがなくなってしまったので先ほど錬金術者の為の露店で粘土を何色か購入しておいた物を取り出す。馬車を届けた相手、トーリーさんが【錬金】を持っていたのでそれを会得すれば茶碗が作れるだろうと思って買っておいた。いつか結衣と自分のマイ茶碗を作りに行きたいと思ってたのだがまさか異世界で作ることになるとはね。

【錬金】を3000Pで会得し、粘土に魔力を注ぐ。

結衣の茶碗は薄いピンクをベースにやはり苺の絵を乗せる。普通のいちごの絵だけじゃあれなのでいちごの断面とかもいれておこう。

シエラは黄色をベースにし、ウサギの顔をドーンとのせる。裏はうさぎのおしり…尻尾だ。こんなもんでいいだろう。

自分のは…あれ…どうしよう?


「なあシエラ…」

「んー?なに?」

「俺の事どう思う?」


バタバタっと焚火の為に立てていた木炭が倒れた音がする。木炭で焚火するの…?


「な、なななんで?」

「いや…ごはん茶碗を作ってみてるんだけど俺のイメージってどんなんかな?って思ってさ。二人のは出来たんだけど…」

「な、なんだそういうこと…わっ!なにこれ可愛い。くれるの?」

「ああ、ウサギのがシエラのな。丁度いいからギルドで作った証…印を捺してみよう」

「ありがと!えーっと魔力を込めて捺すんだっけ…」

「そうだったな。茶碗の裏に捺そう」


俺は結衣に渡す分のお茶碗に捺してみる。そうすると青い光と共に自分のギルド『三羽の野兎(アグニスティア)』のエンブレムである羽のマークが浮かび上がる。受付の人が気を利かせてくれたのか3枚の羽が折り重なっているマークだ。


「綺麗な光ね。…あ、光収まっちゃった。これがうちのギルドのマークかぁ」

「っぽいな。どんなマークか確認してなかったけど結構いい感じだなぁ」


おーと二人で見ていると


「私のお茶碗もあるの?どんなのなのなの?」


とそわそわした様子で聞いて来た。


「もちろんあるぞー。まぁ結衣が好きな苺の絵のお茶碗だよ」

「おー!目が見えるようになった時のお楽しみがまた1つ増えました。」

「ああ…早く治してやりたいが、まだまだかかりそうだな…」


結局自分の茶碗はなんかどこにでもありそうな普通の茶碗になった。面白くないので二人の似顔絵(レベルが高いせいで完成度が高い)を小さく入れたら「ちょっとこっちが恥ずかしいんだけど…」とシエラに言われてしまった。別にいいじゃない!まぁ自分の似顔絵が他の人の茶碗に書いてあったら確かに恥ずかしいなと思うも消すことはしなかった。

現在【錬金】を取った時点で残りのポイントは121,200Pだ。最初だから必要なものが多くて貯まった傍から無くなっていくな。祭りのうちに何かできればいいんだけど…商人としてでも何か出来ないか明日トーリーさんに相談しにいこう。。


「そういえばあたし…なんか聞いていいか分からなくて聞けてなかったけど、ソウタ達の旅の目的って結衣の目を治す事なの…?だとしてもそれは…」


何も言ってなかったからな、気になって当然だろう。言うにもなんて言うべきか考え付かなかったんだけどね。あの神は安易に言ってはいけないと言ってたけどどうするか…


「まあ、そうだな。普通は厳しいけど当てがあるんだ。…諸事情により全ては話せないんだが俺の力を使って人々の助けになり、多くを助けた暁にはその報酬として妹の…結衣の目を治す薬をもらう事になってる。」

「ソウタ強いもんね。頼りにさせてもらう代わりの報酬か…結衣は生まれつき目がみえないの?」

「うん、そだよ。でも別に私はこれが普通だから特に大丈夫だし、危険だからやめてほしかったんだけど…でも治すんだってお兄ちゃんが我が儘いうから…でも今では凄く楽しみ。」

「我が儘って…そっか。いつか全部話せてもらえるようもっと仲良くならないとね!」

「あっシエラくすぐったいよー!」


二人でイチャイチャし始めた。

いつか必ず打ち明けよう。地球に帰るまでには…ね。

結衣のお茶碗どんなのなのなの?は誤字じゃないです。一応!

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