エピローグ ー英雄と呼ばれし男ー
頑張ります。
「おじさん!」
学校より帰ってきたリズは
ちょうどリビングのソファーの所に座った
大好きなおじさんの姿を見つけるなりそう言って
おじさんの胸に飛び込んだ。
「おかえり」
おじさんは微笑みながら飛び込んできたリズにそう言って
優しく頭を撫でてくれる。
リズはこの優しいおじさんの事が大好きなのだ。
リズの家は皇国において3大名門家と言われる侯爵家であり、
その侯爵家の一人娘であるリズは次期侯爵になる。
それゆえ両親も周りの使用人たちもリズには次期侯爵としての教育など
幼いころよりかなり厳しく教え込まれてきていて
現在思春期真っ只中のリズからすると両親や
使用人たちの気持ちは理解はできても、正直うざったらしかった。
そんな周りの大人たちとは違い
今、自分を抱きとめてくれているおじさんは
たまにしか屋敷には来ないが、来た時には
リズの喜ぶお土産を持ってきてくれたり
今みたいに優しく頭をなでてくれたり
リズを年相応の女の子として扱ってくれる
リズからすると唯一の大人で
おじさんがいる時だけはありのままの自分でいられた。
「ねぇおじさん!今日はどんなお話を聞かせてくれるの?
今日もこの前の続きがききたいな!!」
隣に座ったリズの期待のこもった眼におじさんは笑いながら
「わかったよ、じゃあ今日は前の続きから話そうね。」
そう言って語りだした。
ここまで読んでくださり、有難うございます。