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プロローグ代わりに序盤のハイライト
「何でだ!? 強力なはずのプラチナカードが2枚とも、何で完封されてんだよ!? ブロンズ以下のカードなんかにっ!」
相手の悲痛な叫びが響く。
その顔は狼狽に満ちており、先程までの自信が嘘のよう。
反対に、残りライフ2の優は堂々としている。
それどころか、呆れるあまり頭を抱え、笑いを漏らす始末。
その仕草は彼の揺るぎない勝利を謳っており、こんな展開など露程も予測しなかった観客たちが沸く。
こと、この状況になってようやく、対戦相手は気付いた。
自分がずっと、手の平の上で踊らされていたことに……。
だが、全ては後の祭り。
この勝負、初めから優の勝利は約束されていた!