再会
それから、暫くが経った
母さんに会いたい――心配と母恋しさが同時に襲ってくる
堪らず俺は母さんの親族に電話をかけまくった、
俺の熱意に、叔父さんが入院先を教えてくれた
母さんは故郷の病院に入院していた
病室のドアを開ける、少しやつれた母さんがそこにはいる
「早かったわね」
母さんは気丈に笑って見せた
「母さん、これ……」
俺は、母さんに生態日記を渡して見せた
「俺、書くの苦手だから、今までの事ピックアップして写真でとって貼り付けてあるから。まだバイトしかしてなくて、一人前じゃないけど……母さん、ミッションは一旦止めませんか? それから、これはおまけなんだけど――」
と言って病室のドアの方を向き俺は、
「おーい、入れよ」
と呼びかけた。女性が中に入って来る、
「紹介するね、これ俺の彼女」
彼女はコクンと頷き、挨拶をした
母さんは彼女に言った、
「あら、可愛い子ね。ごめんなさいね、子バカ、親バカで。この子マザコンの気があるの、こんな息子でいいの?」
彼女は答えた、
「はい。彼から話を聞いた時、お母さんをそんな風に大事に思えるなんて素敵だと思いました。私のお母さんはもういないから……羨ましいです」
俺にしてはよくできた彼女だ、
「今は母さんの事しか一番に考えられない、そんな俺でもいいのか?」
と言った時にも、彼女は受け入れてくれた
それから、母さんは言った、
「それじゃ今日から私が2番目のお母さんみたいになるっていうのはどうかしら? それに、(日記を指差して)ねぇ見て、これ」
そこには彼女と付き合った日の写真がはられていた、
下にメッセージが書いてある、
『俺の大事なカノジョ、カノジョをいじめる奴は母さんでも姑でも許さないYO』
「私、あなたに負けてるみたい」
母さんはそう言ってクスッと微笑んだ
俺は母さんに言った、
「どう? 少しは満足かな? 俺……これからも母さんの側にいたいんだよ」
母さんを思わず抱き寄せた。生態日記が床に落ちページが開いた、
これから一人でどう生きていくかを述べよ、また、記録を綴りなさい
『母さんと一緒に生きていく。働いていっぱい親孝行する』
それからだ、母さんの故郷にあの町内放送が流れたのは……
その噂話を聞き、俺は母さんの入院費を得るために、
病院から少し離れたこの町に残ることにした
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