父親を一発殴ってやりたい
母親の名前 みゆ
とりあえず生活しなければ、と俺はバイトを探し働き出した、
本命の正社員の職も必死に探したが、雇ってくれるところは見つからなかった
ある日疲れて帰ってきた俺は横になり、TVをおぼろげに見ていた
ふと、聞いた事のある名前が耳に飛び込んできた、
それは日記に書かれてあった父の名前だった、
「まじかよ…」
手元に落ちていた携帯で父の名前を検索すると、父親らしき人物は企業社長をやっている事がわかった
恥を忍んで、雇ってくれ、と会いに行く事にした。
会社の受付に行き、
「社長と約束をとっている、隠し子が来たと伝えてくれ」
と言うと、あっさり社長室に通してくれた。
父親に母の事を話すと、
「ほぅ、お前がみゆの……で、今日はどんなご用件で?」
40代の爽やかイケメンのような風貌の父親はそう言い、俺に目を向けた
俺は懇願した、
「ここで雇ってくれないか?」
父親は聞き返した、
「お前、何を企んでいる?」
俺は就職先が全滅した事を伝えた
父親は吐き捨てた、
「情けない、本当に俺の息子か? そんな誰の種かわからんような奴は、帰れ!」
瞬間、俺は殴っていた、
「本当、お前みたいな奴に育てられなくてよかったよ! 俺は、俺は、母ちゃんに早く会いたいんだよ、俺は母さんの、母さんの息子だあぁ!」
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つづきます




