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病的依存デスガール  作者: レーゼ
過剰な束縛
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歯車は廻りだす

最初はガイア視点、途中からメアリー視点に変わります。


「ぼぅっとしてどうしたの?らしくないね」


メアリーに言われてハッとした。

初めてあった時のことを思い返していたら、メアリーのことを忘れていたらしい。

メアリーが横で頬をふくらませている。


「ああ、ごめん。考え事してたんだ」

「むすー」


俺が謝罪すると、メアリーは俺にもたれかかってきた。


「ねぇ、ガイア。私のこと、好きだよね?」

とうとつに、そんなことをいって来る。


「いきなり何?」

「私が好きなら。私に自分の人生をあげるって言って」

「な」

「言えないの?」


俺は戸惑う。


「てれくさいんだけど」

「ガイアは私のこと嫌いなの・・・?違う、よね・・・?」


メアリーは今にも泣きそうだ。

・・・やめてくれ、女の涙は苦手なんだよ。


「わ、わかった。俺の人生はメアリーのものだよ」


慌ててそういうと、メアリーはにこりと笑って、

「私の人生も、ガイアのものだよ♪

私はガイアがそばにいてくれたら、ガイアが私のこと愛してくれたら、他にはなぁんにもいらないから」

と言って俺に抱きついてきた。


メアリーは寂しいだけ。

だからこそその愛は重かった。


『俺の人生をメアリーにあげる』


こんなことを言ってしまったせいで俺の人生は滅茶苦茶になっていくことを、この時の俺は知らなかった。

メアリーが俺に抱きつきながら、ぞっとするような笑みを浮かべていたことも知らなかった。


















昨日ガイアが帰ってきたのは7時過ぎ。

一昨日は7時半。

最近ずっと、7時をまわってる。


私の胸はチクリと痛む。


ガイアは私のこと好きなんだよね?

なのに、どうしてその私の待っている屋敷へはやく帰ってきてくれないの?




カチ、コチ・・・。


時計は7時半をすぎた。

いつもよりも遅い。



「私、さがしにいく」


使用人達がとめるのをふりきって、私は外に出る。

どこにいるか、あてもないのに。






屋敷周辺をうろついていると、声がした。

愛する彼の声。まちがえるはずはなかった。



ガイアの隣には、女性?


緑髪で、明るい感じの、16、7歳くらいの女性。

浮気じゃないよね?

浮気なはずがない。




落ち着かないまま屋敷へ帰った。


ガイアが帰ってきたのは、私が寝てから1時間後だった。














翌朝。

ガイアはいつもどおりに朝食を食べていた。


いつもとかわりなく、私をみて笑顔で

貴「おはよう。昨日は帰るの遅くなってごめん」

と話しかけてきた。



その笑顔をみたら、もの悲しくなる。


「昨夜、なにしてたの?」

「ナルガのところにいたんだ」


嘘。女性といたじゃない。


「本当に?女の人と居たりなんてしてない?」

「え?」

「正直に言ってよ!」



「・・・ナルガんちに俺以外に2人、女がいたけどなんもなかったよ」

「ふーん。あ、そうだ。今度ガイアのお友達を家に招待してよ。ガイアの友達は私にも大事なんだから」




突然の言葉にガイアは驚いたようだったけど、

「きいてみる」

と小さく呟いた。

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