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病的依存デスガール  作者: レーゼ
凶悪な思想
55/75

ゼロフィリア×インセスト

少し残酷描写がはいります。

「一体何者なんだ、君は」


詐欺師なのか、頭の螺子が数本ゆるんでぬけてしまっているのか。

ありもしない話をでっちあげているようにしか聞こえない。


「だから、言ってるじゃないですか、私はサーカス一座の演出家ですって。

 サーカスでみせた人体発火は、私が魔法でやったの。後、クマがでてきたでしょう?あの子を躾けたのも私よ。動物と一時的に話すことができる魔法を使って躾けた」


曲芸にはことごとく失敗してしまったんだけどね、と苦笑するブリジット。

なんにせよ、完全には信じられない話だ。


今まで俺は、世界は椀状で、魔法なんて空想上のものであると認識していた。

占い師なんかは存在しているが、俺はあまり占いを信じる方ではなかったし。


「世界は球状でありもうひとつ大陸があるとか、魔法だとか言われてもすぐには信じられないよ。あまりにも突拍子すぎる」


「聞いてもらうだけでも構わないの。

 とにかく魔法は現実に存在して、私はそれを扱える。私は魔法でこの子を救った。私は高度な治癒魔法は使えないから、この大火傷を治すことはできなかったんだけど・・・精々、痛みを和らげて命を繋ぎとめることくらい」


ジナを引き寄せて、包帯にまかれた顔を痛ましそうに見る。

包帯でまかれていて、表情はわからなかった。




「・・・仮にその話が本当だとして。それで、あなたはどうして俺を訪ねたんです」

「・・・察しているとは思うけれど、この娘をこんな目にあわせた、嫉妬に狂った殺人鬼ちゃんの正体は誰なのかをお話に来たのよ」


 ごくり、と唾をのみこんだ。

ジナをこんな目にあわせた、嫉妬に狂った殺人鬼。


 なぜだろうか。

その正体を、聞いてはいけない気がした。


 それでも俺には、聞かなければならなかった。

事件の起こった領の責任者としても、ジナやジルの友人としても。




そして告げられた殺人鬼(はんにん)の名前は。



「私は、犯人はあなたの婚約者だと思っている」


「メアリー=ウェネフィー」


「彼女以上に疑わしい人はいないわ」



うすうす気付いてはいたけれど、そうとは信じたくなかった。


「なぜ、メアリーが犯人だと思った?動機は?」


その声は、少し震えてしまっていた。


「動機?あるわよ」


得意げに笑うブリジット。


「大切な、愛しい婚約者の周りにいる彼らが邪魔だった、とかね」


「・・・メアリーが、人を殺せると思うのか?」





「・・・バッシュ=ウェネフィー公爵、行方不明事件」




その言葉をきいて、俺の心臓が、嫌な音をたてた。















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・





「やだ!なんでガイアにあっちゃいけないの!?ガイアにあいたい!」

「いい加減にしなさいメアリー。いくら婚約してるからって・・・。

あの子がくると、あの人が不機嫌になることくらい貴方だってわかるでしょう!?」


 お母様が最近、怖い。

ずっと皺をよせていてすぐに怒る。


お父様の私を見る目も、なめまわすような視線で居心地が悪い。


ガイアにあいたい。

あってぎゅぅって抱きしめて欲しい。そしたら安心できるから。


「でもお母様!もうずっとガイアにあってないよ・・・」

「わがままを言わないで頂戴!貴方は走り回れるじゃないの・・・屋敷中を!これ以上望むのはただのわがままよ!?」

「奥様、落ち着いてください」

「私が落ち着いていないですって?至って冷静じゃないの!」


ギィと扉が開いてお父様が入ってきた。


「あなた!メアリーが私のいうことをきいてくれないわ!」


お母様がヒステリックに叫ぶ。


逃げるようにして部屋をでた。





「ガイア・・・あいたいよぉ・・・」


寝室の窓をあけて、かたまった。



「ガイア」


ガイアが遊んでた。


私じゃない子と遊んでた。


しらない女ノコと遊んでた。


私がいないところで、笑ってた。



私に飽きちゃったの?

私のこともう好きじゃないの?


目から大粒の涙がこぼれ落ちる。



とんとん、とノック音。


お父様が入ってきていう。


「メアリー、ちょっとお話をしよう」



私の涙を拭ってお父様は笑顔になる。


「哀れなメアリー・・・あの子供はお前のことをただの友達としか思ってはいないよ」


そういって私を抱き寄せる。


本当にそうなの?ガイアにとって私は、ただの友達?


「だから婚約は破棄するつもりだ。メアリー、お前は私のものだからね」

「は、き?やだ!」

「なぜだい。メアリーはあの子供が好きなのか?」


不機嫌そうなお父様の問いに頷く。


そしたらいきなり、お父様は私の服に手をかけた。


「じゃあ、忘れてもらうしかないな」


下卑たその笑みが怖くて。


服が脱げかかって、必死で暴れる。

 そしたら、口の中に舌を捩じ込まれた。

ぬるっとした舌が、私の舌を絡めとろうとする。


気持ち悪い。


お父様が怖くて気持ちが悪くて、吐き気がしそう。


涙がとめどなく溢れてくる。


「っ」


 お父様の舌を、必死で、前歯で噛んだ。

怯んだ隙に口を離して、棚の上においてあった物を掴む。


「メアリー!言うことをききなさい」


嫌だ。

お父様が私を捕まえようとした時、私は手に掴んだそれを突き刺した。


「ぐはぁっ!?」


嫌で、嫌でたまらなくて。

口に残った感触がたまらなく気持ち悪くて。


何度も何度もふりおろした。


ぐちゃぐちゃになってもまだ、その手をとめなかった。



20回近くふりあげた。



顎の下辺りや胸、腎臓付近・・・とにかく急所を滅多ざしにした。




生暖かい液体で手がぬれる。


手は、すっかりまっかっか。









 我にかえると、隣にはガイアがいた。


呆然と、私をみつめていた。

血の生臭いにおいの満ちたその部屋は寝室じゃなかった。


お母様用の部屋。



ガイアはみてはいけないものをみたような目をしていた。


どうしてそんなに怯えているの?

どうしてそんな目で私をみるの?


「ガイア・・・」


こときれた、ぐちゃぐちゃのものを見下ろす。


あ、


「そっか・・・全部コイツが悪いんだね」


これみて気分が悪くなっちゃったんだ。

これが怖かったんだ。


なぁ~んだ。



ぐちゃぐちゃのそれは、お母様のネックレスをしていた。


放心状態のガイアをおいて寝室にむかうと、そこにも塊があった。


みてて不快感はない。

顔が潰れているから、不快な顔はみれないからね。


服が血まみれなのに気付く。


使用人達にばれたら怒られちゃう。


ぬれたタオルで体と顔を拭いて、服を着替える。

汚れた服はびりびりに引き裂いて捨てた。


ガイアのもとに戻ると、青ざめた顔をしていた。


「大丈夫?」


心配に思って顔をのぞきこむと、ガイアは涙を流した。


「ごめん」


ガイアはそういって私を抱き寄せた。


ああ、あいつとは全然違う。


さっき、あの男に抱き寄せられてあんなに嫌悪感を抱いたのに。

ガイアに抱き寄せられてかんじるのは、幸福感と愛情だ。



ガイアさえいれば、他は何もいらないや。



その後、ガイアは気を失ってしまった。


私は塊たちを袋に詰めた。


幸いにも目撃者はいなかった。

使用人は皆働いているものね。


でも皆気付いてしまうだろうから、空き巣とかのせいにしておこう。

寝室にあった装飾品(アクセサリー)や宝石も一緒に袋へと詰めた。

血まみれの服も脱いで袋に入れて、体中をしっかりと清めてから着替えなおした。

袋は丁重に処分した。

これで、私は疑われない。

空き巣が金目のものを盗んで、その際に2人は殺されたとか拉致されたんだって皆、思うよね?



これで、邪魔をする人はいなくなった。

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