表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
病的依存デスガール  作者: レーゼ
凶悪な思想
53/75

思いもよらぬ再会

 リザがでていってからしばらくして、どたばたと音がした。

なんだと思ったら、今度は姉のエリカが居間へと入ってきた。


「あのっ!ガイア様、あの方々の素性がわかりましたわ!疫病患者では断じてございません。

 2ヶ月前からウェネフィー領に滞在している、サーカス一座の方々だそうです」

「サーカス一座!?」


ついこの間、ジナと見に行ったあのサーカスの?


「なんでサーカス団の人がガイアにあいにきたの?」

「それはわかりませんが・・・とにかく、疫病をもっているというわけではなく、ただ異形なだけで」


それも失礼だと思うぞ、エリカ。


「確かにミイラのような姿をなさっておいででしたが、ちゃんとわけがあるようなのです」

「・・・そうか」


あってみようかな。

あの道化師(ピエロ)が燃えたトリックのこととかも聞いてみたいし。


俺は珍客の謁見を許可することにした。







「待たせてしまい申し訳ない」

俺がそういって応接間に入ると、2人の女性が頭を下げた。


1人は長い金髪の、ややきつい目をした美人だった。

長衣を纏っており、薬草師のようないでたちだ。


そして、疫病患者だの異形だのミイラだの騒がれていた、小柄な女性。

クリーム色の長袖の服を着ているが、肌は一切露出しておらず、すべてに痛々しい包帯が巻かれていた。


 その女性の唯一出ている部分・・・瞳。

その翡翠色の瞳に、既視感を覚えた。



金髪の女性が、妖艶な笑みを浮かべて立ち上がる。



「初めまして、領主様。私はブリジット=ハートビックと申します。サーカス一座の演出家(レジスタ)ですわ」

そして、また頭を下げる。


「この()は私が数日前に拾ったのですが、声帯が焼けちゃっていまして、喋ることができません。

包帯もわけあってとれないんです。醜い姿を晒したくないそうなの」


声帯が・・・焼けてる?


「それって・・・」

ブリジットと名乗った女性は、妖しく笑う。


「本日は、この娘があなたに用があるそうなので参った次第です。この娘、領主様とお知り合いだそうですよ?」


声帯が、焼けている。

小屋の炎上。

体中に巻いた包帯。

翡翠色の瞳。

数日前。

小柄な背丈。

俺と知り合い。


・・・まさか。


いや、でも。




「・・・・・ジナ・・・なのか・・・・?」



おそるおそるやずねると、目の前の包帯少女は、こくりと頷いた。



行方不明になっていたジナが、俺の目の前にいる。


信じられない。


嬉しい。でも、


「その姿・・・一体」



「そのことを話しにきたんですよ、領主様」


ブリジットが、変わり果てた姿のジナの肩に手をおいて、そう言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ