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病的依存デスガール  作者: レーゼ
異常な嫉妬
39/75

マッチ1本火事のもと

残酷描写がはいります。苦手な方はとばしてください。

 太陽が沈み始め、空が暁に染まりだした頃。



予想通り、ジナは小屋の前にいた。

私をみて、小屋の中へ入っていった。



「待っててくれたんだ?健気だね・・・。でも、おとなしく来たのは馬鹿だよね」


 緊張した面持ちのジナを見据え、殺意をむける。

予測していたのだろう、取り乱すことはない。


でも、思うんだ。ただ切り刻むだけじゃつまらない、と。

ジルと同じ殺し方じゃ面白くない。


ジナの背後にあるものに、私は気づいていた。


意外と勇気と度胸のある子だったらしい。

・・・この小屋に、ああ言われて1人できた時点で、すごいと思うけど。


そんな勇気と度胸のあるジナだ、グリー家の立派な跡継ぎになれただろうね。

でも、残念だけど。


死んでもらおうか。

ガイアと私の幸せの為に。


ジナの手にあるものを奪うべく、私は突進する。

たじろいだジナに飛び込み、自分もろとも床に倒れこむ。


「それで私を殺そうと思ったんでしょ?よく考えたよね!

 あはは、お姉ちゃんを奪った私が憎いんでしょ?ほら、やってみてよ!」

「人殺し・・・っ」

「人を殺したから何!?」


ジナの隠し持っていたのは、火薬。


火薬を奪い取り、いち早く起き上がる。

油っぽいにおいがしてるのはこれ?


一応持ってきていたナイフをジナにむけてふりおろす。



ナイフはジナの脇腹をかすめた。

ぶしゅっと血が湧き出る。


ジナは小さく悲鳴をあげたがすばやく立ち上がる。

こんな屈強な13歳がいるだろうか?


 このにおいに気付いたらしく、私に体当たりをする。

しかしただやられるだけの私じゃない。私はジナの腕をつかみ、一緒に倒れこんだ。

ジナの髪をわしづかみにし、ありったけの力でひっぱる。


「いっ!?」


 そのまま立ち上がり、ジナの胸を思い切り踏みつけた。

膨らみ始めの胸を踏まれたジナは、悲痛な声をあげた。


足をどけ、私は火薬の栓抜きを探しに台所へ走った。




私がいなくなった後。


 ジナは抜けた髪をみて顔をゆがめた。

が、その次の瞬間壁のコーナーの上にあったマッチをみつけ、手に取った。


「殺してやる」


まだ13歳の少女に満ちる殺意。


ジナはマッチを点けた・・・姉殺しのメアリー(わたし)を殺す為に。

しかし火は、ジナの手を伝った。



「きゃぁぁ!!」


 においの正体である油はさっきもみあいになった時に、 ジナの全身に染み付いていた。

不幸にも、ジナはそのことを忘れていた。

まだ13歳であるだけにこの事態に動転し、気が回らなかったといえる。


 全身を伝う激痛にパニックになる。

わけもわからずもだえ苦しみ、倒れこんだのは・・・なんて不幸なの?

暖炉にくべる木材置き。

木材にまで火は燃え移り、何本ものマッチが燃え、火力は増す。


 かけつけた私がみたのは、火達磨(ひだるま)となってのた打ち回るジナだった。

嗚呼、なんて馬鹿な最後なんだろう。笑えてくる。

 サーカスでみた熊なんかよりも、よほど滑稽(こっけい)じゃない!

完璧な自滅。サーカスよりも、ずっと面白い見世物だ。



私の手で殺せなかったのは悔やまれるけど、これはこれで一興だよね。



 やがて喉が焼けただれ、悲鳴もあげられなくなって。

ジナの体は煤にまみれ、肌は重度の火傷を負っていた。


とどめを刺そうかと思ったけど、あんな煤まみれの体に触るのは抵抗がある。


ボロボロになったジナの姿を確認した私は、小屋の裏口から外にでた。

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