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 終章

 ジェムジアスの歴史上において、モルガ・ナイトローズの謀反はロード・クロサイトによって阻止された。ただ、その時に怪我を負ったロード・クロサイトは、書記官として炎の獅子姫の傍らにあり続けた、ということになっている。

 有力な将を二人も欠くこととなった『淡紅色の乱』については、簡単に記されたものしか残されていない。歴史の大きな転換期となりえた謀反は、どのように起きて、どのようにして収まったのか。

 それを詳細に記録されたものは、存在していない。いや、正確には、公表されていない。

 当事者である『炎の獅子姫』ビクス・バイト・レッドベリルとロード・クロサイトの両名は、このことに関しては結果のみを伝えるばかりで、詳細を話すことはなかった。戦況が激化したために、聞く間もなかった、とも言われている。

 つまり。

 この時点ではまだ、世界唯一の氷使い、ソーダライト・ディセンバーフォウスの名が、歴史の表舞台に上がることはなかったのだ。

 

 

 淡紅色の乱から数年後、世界で唯一の氷使いを筆頭に、一つの傭兵師団が立ち上がる。

 炎の民と水の民の争いに多大な影響を与えるほどの力を持ったその傭兵師団は、二つの勢力の仲裁に入った。

 水の民側からは多少の反発があったものの、炎の民側は傭兵師団の申し出を快く受け入れたという。

 そして、氷使いと炎の獅子姫は『天空の孤城』において、初めての会合をおこなった。その面会に立ち会った書記官ロード・クロサイトは、後の世にこう語っている――。

「二人は史上から見てもこの面会が初対面のはずだった。しかし、向かい合うなり、笑みを交わすその姿。その姿はまさに、古き友人との邂逅を喜んでいるものであった。

 

 少なくとも、私にはそのように見えた。

 

 二人の笑顔は、この先の明るい未来を示しているようで、私の心を震えさせた」

2作目の長編小説です。

楽しみつつも苦しみつつ、最後まで書き上げた時は万感の思いでした。

登場人物たちにも思い入れのある作品です。

物語を少しでも楽しんでもらえたらこれ幸い、ありがたや。


なむ。

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