~第十話~まさかの援軍!?
今は俺は京へ行く準備をしている。さっき森が率いる軍勢が美濃へ出陣したところだ。
おそらく今川家よりは簡単におとせる。
俺らが京にのぼる理由はそれをより確実にするためだ。
俺は佐久間信盛らと一緒に上京する。
この世界にきてからよく会いはするが、あまり喋らないから今日は近づいてみようと思い・・・
「よろしくな信盛!」
「はっ。このわしを上京の一員としてくれた事ありがたき思うございます。」
堅実そうだな。だが少し堅実すぎて喋りにくい。
が、文句は言わずにそろそろ行くか。結構時間かかるから嫌だな・・・
今みたいに乗り物があるわけでもないし・・・
「皆の者!準備はできたか?」
「いつでも私たちは大丈夫でございます!」
「よし、では馬に乗ろう!出発するぞ。」
「「いけー!!!」」
なんか戦みたいになってるし・・・
「俺を先頭についてこい!」
「「はっ承知いたしました。」」
「殿ー!!!!とっ殿!!!!」
んっ!?恒興が急に馬に乗って追いかけてきた。
「どうした?恒興」
「どうしました池田殿!」
「もっ森殿が・・・」
「なに!?もう一度言ってみろ!」
「森殿の軍が全滅したと・・・」
「はっ!?それで森は大丈夫なのか!?」
「いえそれもまだ情報が入ってきておりませぬ。」
「なぜ森がやられた!?敗因は!?」
「あくまでも噂でございます。」
「あぁなんだ噂でも言ってみろ。」
「『武田の家紋をみた』と話していた者がいます。」
なにっ!?なぜ斎藤との戦に武田家がいる?
なぜだ!なぜ歴史が変わった。
いやっ俺が変えたのか?
史実では今川との戦では、『奇襲で勝った。』で勝ったが俺は正真正銘『一騎打ちで勝った』のが影響されてしまった?
「で、どう対応した?」
「明智殿が少し様子をみてくると言って戦場に向かわれました。」
「ダメだ!!!!何をやっている恒興!」
なんで、なんで俺の言ったことを無視した・・・恒興・・・『明智から目を離すな』と言ったのに・・・
「今この俺についてきている奴らは一旦那古野城に引き返すぞ!」
「「はっ!」」
あぁ、やべぇ歴史を変え過ぎた・・・
「那古野城にて臨時の作戦会議を行う。皆の者早急に集まれ!」
「はっ」
~20分後~那古野城にて
「どうする。そもそも武田がいたというのは本当なのか?」
「いやぁわかりませぬな。」
「ただ今戻りました!私は戦場へと行き本当に武田軍がいるのを確認しました。」
「十兵衛!それは本当か?」
「はっ勿論でございます。」
ここは十兵衛を信じるしかないか・・・
あとは十兵衛が何もしてないことを祈るだけ。
「ところで森は?」
「森殿は未だ行方が分かっておりませぬ・・・それと森軍の精鋭もどこかへ消えております。」
「そうか。我らはこれより『武田・斎藤軍と全面戦争を行う!』異論があるものはおるか!?」
「いえ、何もありませぬ。」
「わかった。まずは策を考えよう。」
「わしから提案があります。」
「なんだ信盛?」
「まず、森殿らを探すというのはどうでしょう。まず私たちは相手側に見えぬよう裏山から戦場の近くを通ります。そして周回し森殿を探しそこを我らの本拠地とするのはいかかでしょうか?」
うん、確かにその策はいいな。
「俺はこの策でいいと思う。皆は異論があるか?」
「いえありませぬ。」
「わしもありませぬ。」
「よし決まりだ。では信盛のその策で最初はいこう。」
「はっ!」
「皆支度はできたか?ありったけの物を集めろ。もう戦が終わるまではここ那古野には帰らんだろう。」
「はっ。承知いたしました。」
「これ持っていこうかな・・・」
「なんだそれ、木下殿?」
「佐久間殿これはわしが子供の頃から大切にしている石でございます。幼き頃母と尾張の海に行ったときこれを拾ってきたのです。」
「そうなのか。このような小さい石でも、ものすごく思い入れが入るものなのだな。そなたの母との思い出!戦に活かせよ!」
「はいっ!佐久間殿!」
みんなにも大切なものはいっぱいあるんだな。
「では皆出陣じゃ!」
「はー!!!!」
うわ、裏山から回るというだけあって狭い道だな・・・
「あっみろ!!!」
「なんですか?」
「武田の家紋だ!」
やはり武田がいることは確かなのか・・・
「バレないように進めよ・・・」
「はっ」
「池田殿!足音が大きいでございます。」
「すまない・・・河尻殿・・・」
河尻は意外と繊細な性格なのかもしれない・・・
「なっ!あれは毛利良勝殿では?」
「あぁそうだ。毛利良勝だ。」
毛利良勝とは史実の桶狭間の戦いにおいて今川義元の首を取ったと呼ばれている人物だ。
なんか申し訳ない。
「殿!!はぁはぁはぁ・・・」
「どうした毛利!?」
毛利は傷だらけになっていた。
「もっ森殿が・・・森殿が今あちらで戦こうておりますっ・・・」
「毛利を那古野城に連れていけ!手当をしてあげよ。」
「はっ!」
「では毛利をよろしく頼むぞ。俺らは毛利が指を指した場所に向かうぞ!」
「承知いたしました。」
森は生きているのか?生きていてくれ森・・・
つか、森が生きてないと森蘭丸生まれないし・・・
「なっ!!あれは森ではないか?」
「あぁそうです。森殿ですぞ!殿!良かったご無事のようで。」
「いや、あれは戦っていないか?」
「なっ本当だ。しかも相当負けておりませぬか?」
「誰と戦っている!」
「なっ!あの家紋は・・・」
気のせいか?
「あれは上杉家の家紋ではないか?」
もしかして上杉も俺らに攻めてきているのか?
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