表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/18

第14話 メルの妹

「危険すぎないか? もしもメルが取り込むにつれて、意識と共に変わってしまったとしたらどうする」

「それぐらいは何とかなるんじゃないの? 貴方の眠り姫は…」

「え?」


ふんわりとした温かな感触と彼女の表情がものがたっていた。

かわいい…いかんいかん、このまま寝られると困る。どうにかして起こさなければ…。


「起こさない方がいいんじゃない? 彼女そういう性格だから起こしてもまた寝ちゃうでしょ?」

「ええ、まぁその通りです」


さすがに俺の知らないメルを知っている人の言葉は信用できる。

全く記憶が無い分大変だな演技も…。


「ほぇ〜。あ、ごめん。寝てた?」

「起こしてしまったか?」

「全然。ちょっと変な空気感じただけだから」

「変な空気?」

「それはね…。っ……ルース伏せて!」


突然メルが俺を押し倒した。

押し倒した直後空からなにか降ってきた。


隕石か? にしては小さい…いや、この魔力………まさか。


「やっぱり、ルースに引っ付いてる」


もう1人のメル。いやメルの魔の方か…。

しかし、外見は見たことない姿になっている。

頭には日本の黒い角、背中には黒い翼、そして何故か尻尾まである。どこの小悪魔だよ!


「貴方には絶対あげないから!」

「そっか、私はただ彼を回収しに来ただけだし。おいでケルン」


と言うと机の上でだらけていたケルンが、彼女方に飛び立って行った。

まさか、本当のケルンの主て…。


「思ってる通りだよ。ただし正確にはお母さんのドラゴンを私が引き継いだて感じかな。それにどこかの半身は、自らドラゴンを召喚してたからね」

「それはどうい言う…」

「どこかの半身は、自らの力で召喚している。でも私はお母さんから引き継いだ。ただそれだけ」

「てことは、お前は一体…」

「お母さんも、いい加減記憶の封印解いた方がいいのに、なんで解かないのかな。しかも半身体にもかけてるなんて」

「何を言って…」


黒いメルは、俺にしがみついたメルを見ると俺に指さし何かを唱えた。


「まぁこんなところかな」

「な、何を……」


すると、一瞬だけ世界が止まったかのように感じられ、次の瞬間夢とおなじような感覚が訪れた。


なんなんだこれは!

記憶の渦に飲み込まれるように、今までの自分が全く別の人間でしかないなて!

そんな記憶あんまりだろ!


「まぁこんなところかな。これでよかった? 姉さん」

「ええ、何とかなったわ。例の水晶玉から自分の魔力も回収できたし」

「そっか、それでどうするの?」

「ルースとデートしたいから私は残る。お母さんには邪魔しないでて伝えて」

「了解。じゃ」


そんなメルともう1人のメルの会話を聴いた直後に気を失った。


「ルースお兄ちゃん! 遊ぼ〜」

「ダメなの。ルースは私と遊ぶの」

「3人で遊べばいいだろ」


俺とメル。そしてメルの妹。この三人でよくあの狭間の屋敷で遊んだ。

かくれんぼしたり、読書したり、探検したりした。

しかし、ある日を堺にメルの妹が消えた。


「メルの妹? そんなのいないわよ? ただの幻じゃないの?」


とフェルルから言われた。

彼女がこう言っているのだ。間違いないと思った。しかし、俺は気になったのかフェルルの部屋に忍び込んだ。

そこにはあらゆる薬品や内臓、血が入った瓶などが置かれており、本棚の先には気になるものが置いてあった。


「これは…。メル? なのか?」

「そう、それはNo.36 通称メル。彼女よ」


その声はフェルルだった。

俺がこの部屋に忍び込んだことを計算に入れていたのか、あるいは…。


「クローンなのか?」

「ご明察。さすが博士の息子ね。クローンて言っても魔術と魔法と錬金術によって生み出された存在。いわばホムンクルスだけど」

「あんたこんなの作っていいのかよ! だってあれだろホムンクルスは禁じられたものだろ!」

「ええそうよ。あなたみたいな天才には分からないことよ。どれだけ私が苦労したのかも」


分からない。分かるはずがない。確かに周りから天才と言われたが、まだ15だ。

どうして彼女は求めたんだ。こんな命で遊ぶようなことを…。


「お母さん。入るよ?」

「なぁに? どうしたのメル」

「ルースがこっちに来なかった? ルース居ないと寝れないんだけど」


その時、俺はメルに助けを求めようとしたが、その思いは届かず。何も起きなかった。

何だこの黒い壁は!


「そう。ならお部屋で待ってなさい。メルも15歳なんだからいい加減卒業しないとダメよ?」

「えー。やだよ。」

「いいからお部屋待ってて」

「はーい」


メルは俺の存在に気づかずに自分の部屋に帰っていった。

どうしてこうなるんだよ…。


「さてと、あとはルース君の記憶を消さないとね」


やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ


「やめろぉぉぉぉ!」


その言葉と共に俺は初めて覚醒した。

なんだ、この落ち着く温もりは…。


『殲滅対象確認しました。プロセスを開始します』


やめろ。俺の体を勝手に動かすな!


俺の体は手を光の刃物に変え、フェルルを刺し、ホムンクルス達を全て殺した。

カプセルの中にいた彼女達も。

ここを守っていた彼女達も。

みんな俺が殺した。

その時から俺は思っていた。

こんな俺は彼女には釣り合わないと思っていた。その矢先…。


「ばーか。私を殺したと思うな! このくそ神やろお!」


フェルルは俺になにかの呪文を施すとそのまま彼女は倒れた。

そして俺はその日から2日後記憶を無くしたのだった。

ここまで読んでくれてありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ