凛の完璧高校生活9
「中村くんは超絶普通に高校生活を送りたい!」は、普通が好きな中村 凛が、五月女 明との部活動でへとへとになるお話しです。
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五月女さんは何か言いたそうに俺の表情を伺っていた。
「どうしたの五月女さん?」
「鍵を閉めた人に心当たりがあるの」
……じゃあさっきは「わたし、気になります」ではなくて「心当たりがあるの」って顔だったのか。腕が落ちたな俺。
「それは誰?」
「一概に誰とは言えないの」
「どういうこと?」
「私は自慢ではないけれど成績優秀でスポーツもできるほうだったのよ。中学校の時は、クラスの女子のヘイトを集めていたわ」
「だから、五月女さんに嫉妬した人が閉めたと」
「ええ……」
「それはない」
「?……どうして?」
「この学校には、それぞれの教室ごとに鍵が二つずつある」
「それは私も分かるわ。鍵を借りに行く時に見えたの」
「生徒はその二つある鍵の一つ目しか借りることはできないんだ」
「つまりどういうこと?」
「つまり、鍵が二つある場合は鍵を借りることができるが、誰かが鍵を借りてひとつしか鍵が残っていない場合は、生徒は借りることができないんだ」
「そうだったのね。でもどうして分かるの?」
「この間その理由で鍵を貸すことを断られたんだ。なんでも、先生用にひとつ残しておかなくてはならないらしいんだ」
「だったら一体誰が鍵を?」
しばらくして俺は口を開けた。
「中村くんは超絶普通な高校生活を送りたい!」をご覧頂きありがとうございます!!
投稿は不定期ですが、次回もお楽しみに!!