一、眠気にさらわれた出会い
あの日、残業帰りの途中、彼女と出会った。
まだ月曜日なのに残業で疲れ切った俺は、深夜二時にようやく家を目指して会社を後にした。
家までさほど距離がないが、途中結構大きな公園があった、そしてその公園を通るのが、必須道であった。
夜中公園は静かだ、たまに風で葉が揺れてる声しか聞こえない、照明も丁度いいぐらいにうす暗いし、何かをするのがもてこい場所と時々俺は思う。
そして今日もその見慣れた道を歩く。
「おい、君...」
女の声だ、こんな時間にまだ人がいるとは、珍しいな。
「おい、そこの君...」
俺はちょっと戸惑う、まさか俺のことを呼んでるじゃないよね、この町に同僚以外の知り合いがいないはずだ、こんな時間だし、碌なことないに決まってる。
「そこのダサイメガネを掛けた君、聞こえるだろう!なんてシカトするんだよ!」
あ、ちょっと怒りっぽい声だ、ダサイメガネで、やはり俺のことか、うん、これについては自覚がある。
俺は足を止め、声の出所を突き止めた、そこの木の陰に隠れたベンチに、誰か座ってようだ、丁度木の葉の陰に隠れているから顔はみれないから年齢はちょっと判断できない、声から聞くさほど年を取ってないみたい、それに体の輪郭のちょっと小柄みたい。
「ごめん、まさか俺のことを呼んでるか知らなかった。」
俺は一応警戒をすることにした、足は止まったけど、あのベンチから5メートルの距離を置いた。
「ここは君以外の人間がないだろう、他に誰がいるんだよ。」
彼女の声はちょっと疲れた感じがする。
「さあね、もうここに来ることのない誰かを呼んでいるかもしれない。で?俺に何か用か?」
「ちょっと、助けて欲しいですけど...」
「ごめん、俺もいろいろあってあまり金がない、力になれなくてごめんなさい、では。」
あと10分で家に着けるところに時間を無駄にしたくない、俺はさっさと家に帰ってお風呂に入って寝たいと思ってる俺は早速足を動かした。
「ち...違う...そういうの...じゃないから、待って...」
あれ?なんか声に気力がない?と思って途端、振り返って見たら、崩れたように、彼女はベンチから地面へ倒れた。
「おい、お前!大丈夫か!」
流石に人が目の前に倒れたのを見るのは初めて、急ぎ彼女の様子を確認することにした、もし何らかの持病が発作したせいでここで死んだらたまっだもんじゃない。
「ん...」
地面の転がってる彼女は鼻から息がした、まさかに熟睡してる。
「おい...」
呆れた、家で寝ろうよ、こんなところに寝ると風邪はともかく、変な人に見られたらどうするんだよ、うす暗くてよく見えないが、なかなか若い女の子みたい、十代の少女ってところか、髪が長くて腰まではあると思う、小柄の体でいかにも軽そうな感じがする、顔はよく見えないが、多分可愛いと思う。唯一変なところは、彼女の服に妙な暗色な染みが広がってる...血...という単語が一瞬頭から浮かんできた、まさか...
「おい...起きろよ、こんなところで寝るなよ。」
「......」
息の声しか聞こえない、どうしよう、このまま放っておくと後で何かあったら後味悪いし。俺もそろそろ早く帰って寝たいだが、こうしてる間し睡眠時間もどんどんなくなっているし。
「仕方ない。」
俺は彼女を背負って、家を目指した。
途中結構ハラハラした、知らない女の子を背負うのが初めてなんで、もし巡回のお巡りさんに事情を聞かれたらなんで答えようっとあれこれ考えてるうちに家に着いた。
「やはり軽いな」
気を付けながら彼女をソファーに下した、部屋の灯りで先がよく見えないところがはっきりと見えた、
やはり可愛い娘だ、さらさらの髪に小顔、長いまつ毛が目が閉じてるままでもわかる、綺麗な鼻と小さくて柔らがそうな唇、正に美少女であった。そして、先見た服の大きな暗色の染みが赤色でした。
これからどうしよう、と考えるのが止めた、もう眠すぎて今すぐでも寝そうだ、俺は彼女をソファーに下した後、風呂を入って布団に乗り込めた、その前に、毛布を彼女に掛けた。彼女は相変わらず熟睡してる、まったく穏やかな寝顔を見てるうちに俺も睡眠欲に飲まれそうだ。そんな中、俺は人生初めて知らない女の子を部屋に入れたまま、電気を消した。いくつか気になるべきな点があるような気がするが、それは全部明日にしよう、今日はもう無理、寝よう、お休み。