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僕は、魔法が使えない。  作者: アーシェス
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20 メリアの森2

「あらあら、今回は、バラバラで取組むみたいね。」

フェスカは、3人が消えていった森のほうを見ながらネールに話しかける。

「まぁ、今回の3人は、それぞれ毛色が違うからな。

まぁ、この辺ならよほどのことがない限り大丈夫だろう。

課題もエドク茸は、ちゃんと知ってれば見つけることは難しくないしな。」


エドク茸は、直径5センチほどの大きさのキノコの一種で、解熱剤の素材としてよく知られている。

ただ、一般的に露天でものが真っ白なのに対して、自生している間は青白い色をしている。

また、よく似た形の白いキノコに弱毒性の偽エドク茸というものがあるため、新人ハンターがよく誤解をしやすいのだ。

ただ、自生量は多いし、採取も簡単なので知っていれさえすれば難しくない課題である。

偽エドク茸も大量に食べれば危険だが、薬として飲む程度であればせいぜい腹を下す程度だ。

角ウサギにいたっては、幼児ならともかく今回の受験者がケガをする相手ではない。


「ちょっと、誰が一番ポイントを取るか賭けない?」

不謹慎にもフェスカが持ちかける。

「賭けが成立するならな・・・。俺は、フェルって小僧にかけるが・・・」

フェスカは意外そうな表情で答える。生真面目なネールが応じるとが思っていなかったようである。

「じゃぁ、私は同じ女性としてクリスにしようかしら。金貨1枚でいいかしら?」

ネールは、無言で軽く首を立てにふり同意した。


・・・・・


クリスは、二人と別れると、森が少し開けた場所に向かった。

背負い袋を下ろし、中から手のひら大の鉄のかたまりを2つ出す。

2つの門型の金属板が合わさったつくりをしており、その双方にばねのようなものがついている。

いわゆる「虎鋏」といわれる罠だ。

目線を地面すれすれに落として周りを見渡し、足跡や草の状態を観察する。

わずかな草の倒れ方を見て、罠を2箇所しかけ、罠の間にニンジンの切れ端を置く。

そして、近くの木の枝に目印の黄色い布を巻き付ける。


「こんなもんかな。じゃぁ、次行ってみますか。」

そういうと、さらに森の奥を目指してすすんでいく


・・・・・


バーンは、散会居場所からそう遠くない場所でかがみながら麻袋に何かをほりこんでいく。

手にした小さなナイフで草を刈り取ると慣れた手つきで麻ひもで縛ってばらけないようにし、また麻袋にほりこむ。

「カレー草は課題のものではないが、ついでだから刈っておこうか。あ、あそこにあるのは・・・・・」

そういうと切り株の近くにキノコをみつけて近づいていく。

「これは・・・っと、偽エドクだなぁ・・・。この辺にはエドク茸はなさそうだなぁ・・・。」

そういうと、まわりをみわたすとまた新たな草を刈って縛ると麻袋にほりこんでいった。

「これは、フィロルの葉・・・。えっと課題は・・・・」


・・・・


「ドリュアデス、ちょっと邪魔するね。」

そうつぶやくと、フェルは、森の奥へどんどん進んでいく。

フェルに向かって、少女の姿をした森の精霊”ドリュアデス”がカーテシーで応える。

ティルクも、ドリュアデスの真似をしてカーテシーをしてみせる。


フェルは、しばらく進むと無言でしゃがみ込み、小弓を構える。

フィンという風切り音をしたあと、どさっと獲物が倒れる音がする。

角うさぎだ。

フェルは角うさぎの後ろ脚をつかむと素早く頸部の動脈・静脈をナイフで切り、吊るす。

角ウサギはまだ痙攣しているが、首から放血をしばらくすると動かなくなった。

こうして、血抜きをしておくと、肉の味が良くなる。



これも”転送”を使えばもっときれいな血抜きができるが、それは流石に不自然な肉になってしまう。

最後に、ナイフで腹をわると簡単に臓器を取り出してすてると肉を麻袋に入れる。


「まずは一匹っと。」

そういうと、フェルはさらに奥へと進んでいった。






ごめんなさい。

今回は、ちょっと短めです。

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