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ちょっと大人な私達の日常  作者: にしやま そう
三つ編みのお姫様と若き騎士の恋唄
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三つ編みのお姫様と若き騎士の恋唄(Ⅲ) ~原始の歌~








私と沼さんを乗せたお宿の紺色のバンは、真夏の森の中を抜けて行きます。


私は、全開にした助手席の窓から肘を出すポーズで、外を流れて行く景色を眺めていました。


沼さんはいつもこうです。


私が困っていても、なずさめてはくれません。

叱ってもくれません。

アドバイスすらしてくれないのです。


ただただ、美味しい物を食べに連れて行ってくれるのです。

そして小粋に清々しくお料理を食べるのです。

それだけです。


私はいつもその沼さんの姿を見て勝手に救われて、勝手に立ち直るのです。


でも、今回ばかりは立ち直れるような気がしません。


実力不足。


身の丈に会わない役職。


今更背伸びしたくらいでは埋まらない実力差。


そんな根の深い問題が私の前には横たわっているのです。

それでもまだ、平常運行ならば持ち前のガッツでなんとかなって来ましたし、なんとかなりそうな気がします。


でも、今回ばかりは。


大手ホテルチェーン相手には、さすがに私では役不足過ぎて、自分自身すら信じてあげる事が出来きません。



沼さんの運転するバンは、深い森の中を抜けて大きく開けた一面のトウモロコシ畑の中を走ります。

もうすっかり背が伸びて、今にも重みで落ちてしまいそうなくらいに実ったトウモロコシが、そこらかしこに実をつけています。



「お蕎麦を食べに行きませんか?」


沼さんにそう言われた時、私はてっきり街中のいつもの蕎麦屋さんかと思いました。

だけど沼さんの運転するバンは、お宿を出ると市街地ではなくて、どんどん郊外の方に向かって進んだのでした。


しばらく行くと、私達の街の最寄りのインターチェンジの看板が見えました。

だけど沼さんは、高速には乗らず、そのまま高速道路と平行に走る旧道を森に向かって進みました。


数年前にこの最寄りのインターが出来るまでは、この旧道が私達の街へと続くメインの道路でした。 ですからこの道は幅も広く、舗装もしっかりしているのですが、高速道路が開通してからは、高速と平行して走るこの旧道を走る車はめっきり減ってしまいました。


沼さんも運転席側の窓を全開にしています。

夏の日差しと蝉の声。

窓から流れ込む涼風すずかぜと色とりどりの森の香り。


ただ単に自暴自棄になって、顔に風を当ててる私とは違い、

沼さんは、そうやって季節を楽しんでいるのです。


別にクーラーが苦手。

という訳ではないのだと思います。

ただ、

「折角の夏なのに、夏を感じないのは勿体無い。」

というふうなのだと思います。



しばらく走ると、沼さんは右側にウインカーを出しました。


私達の街を出て下道したみちで二〇分程度。

ここは森の中です。

次の高速の出口のある村までは、あと数キロあるはずです。


たしかにこの国道沿いにあと20分くらい走ると、蕎麦処で有名な村があります。

私もよくバイクで行くので、てっきりそこに向かうものだとばかり思っていました。

だけど、沼さんがウインカーを出したのは森の中。

民家が一軒もない。

と、までは言いませんが、ここは何百メートルかに1つくらい建物があるか無いかの山の中です。


国道から右折したお宿のバンは、一軒の新築の民家の駐車場に停まりました。


新築の民家らしい、真新しい最近の外壁材が見えます。

サイディングって言うんでしたっけ。

こういうの。

窓も、玄関も、よくあるアルミのサッシです。


見るからに建ったばかりの普通のお家っぽいんですが、どことなく違和感もあります。


よくある建売の新築住宅みたいな作りなんですけど、平屋なんです。

普通は二階建てとかですよね。


あと、妙に窓の数が多いです。


よく見ると、玄関に暖簾のれんがかかっています。

あと、「営業中」の札と・・










第十八話

三つ編みのお姫様と若き騎士の恋唄(Ⅲ)


~ 原始の歌 ~










お宿のバンを降りた沼さんは暖簾をくぐると、普通の住宅にあるようなアルミサッシの引き戸を開けて、中に入りました。


私はまだ事態がよく把握できていません。


ただ、なんとなく分かった事はと言うと、この一見普通の建売住宅に見えたお家が、実はお蕎麦屋さんだったと言う事くらいです。


食通の沼さんが

「お蕎麦食べに行きましょう。」

と言って、こんな郊外まで車を走らせたのですから、私はてっきり茅ぶき屋根で、水車の回る森の中の老舗蕎麦屋さんだと思い込んでいました。

なので、今目の前にある光景と、想像とのギャップで軽く混乱をしているのです。


半信半疑のまま、沼さんに続いてアルミサッシで出来た入り口をくぐると、お家の中はお蕎麦屋さんでした。

ただ、なんといいますか、お蕎麦の香りというよりも、新築のお家の匂いがします。


沼さんは、なんだか楽しそうにお店のご主人とお喋りをしています。

40代の中くらいの方でしょうか。

私の想像していた、

「老舗蕎麦屋のご主人」

というのには、少し若いような気もします。


店内を見渡すと、お蕎麦屋さんと言えば、お蕎麦屋さんなのですが、塗り壁ではなくて、普通の住宅用の壁紙と、フローリングの床です。


ますますもって不可思議です。


テーブルも「趣のある」という感じではなくて、普通の家庭用のテーブルのようなのが並んでいるんです。


本当に、ここはお蕎麦屋さんなのでしょうか。

どう見ても普通のツーバイフォーです。

これ。



店内も、私達以外、お客様はみえません。

本当にキツネにでもつままれている気分です。


私達が席に着くと、貫禄のないご主人が温かいそば茶を持ってきてくれました。


「いつものやつ?」


「はい。

 いつものやつ2つでお願いします。」


沼さんは手慣れた感じで注文をしています。



ご主人が私達の注文を聞いて厨房へ戻って行くと、沼さんは小声でこのお店について教えてくれました。


「ここのご主人とは昔なじみでしてね。

 ちょっと前まで、総合病院で内科の先生をしてたのですが、

 蕎麦好きが嵩じて、とうとう脱サラしてしまったのですよ。」


なんて、サラっととんでもない事を言っています。


「脱サラ」

ってそういうレベルの転職にも使いましたっけ?

沼さんはにこにこと笑っています。


「ご本人、病院の先生でしたから予算はあったので、

 もっと豪勢な建物にしたかったらしいんですけどね。

 『病院辞めて蕎麦屋を始める』

 って言ったら、奥さん怒ってしまって、通帳から印鑑から全部持って

 実家に帰ってしまったみたいです。

 それでも夢は諦めきれずに、お金をかき集めた結果、こんな森の中で、

 しかもこんな建物になっちゃったそうですよ。」


って、また沼さんサラっと怖い話ししてます。



しばらくすると、ご主人が両手にざる蕎麦の乗ったお盆を持って戻って来ました。


「おまちどうさま。

 いつものやつ二つね。」


そう言って手に持ったお盆を、私と沼さんの前に置いてくれました。


お店は多少アレですけれど、食通の沼さんが連れてきて下さったお蕎麦屋さんです。

たぶんお蕎麦は凄いのでしょう。

なんたって、お医者さんを棒に振ってまで打って下さったお蕎麦です。

美味しいに違いありません。


そう思って、私は目の前にあるざる蕎麦に目を落としました。



・・とっても

・・ばっちいです。



というか、そもそもこれはお蕎麦なのでしょうか・・

私の目にはそうは映りません。



いや。

でも、ザルの上に乗ってますし、ちゃんとおつゆと薬味も添えてありますから、たぶんお蕎麦だとは思うのですが、私の前に置かれたそれは、お世辞にも「お蕎麦」とはかなりかけ離れた物でした。


まず、お蕎麦がぬらぬらと半透明に光っているんです。


私も蕎麦好きで、バイクに乗ってよく信州までお蕎麦食べに行くのですが、

私の知ってるお蕎麦は、白かったり灰色だったりはするのですが、どれもわりとザラっとした麺です。

でも、今私の目の前にあるのは、半透明でぬらぬら光っています。


次にそのお蕎麦の太さです。

そりゃあ手打ちでしょうから、多少蕎麦の太さにばらつきはありますよ。

どのお店でもそうです。

でも、私の目の前にあるのは、細いのはそうめんみたいで、太いのはきしめんくらいあります。

何と言うか、太さの振れ幅に差がありすぎです・・


そして何より、この汚らしい表面。

なんか、お蕎麦の一本一本、どれを取っても、まるで蚊に刺されたように、そこらじゅうボコボコと腫れているのです。

綺麗に真っ直ぐなお蕎麦なんてひとつもありません。


ずずずっ!


私の向かいからは、気持ちよさそうにお蕎麦をすする音がします。


目を上げると、沼さんが美味しそうにお蕎麦を食べています。


最初は薬味無しで。

箸ですくったお蕎麦の、ぶらさがってるところを1/3くらいつゆに付けて、ずずっと美味しそうにすすっています。


私の大好きな、沼さんの小粋なお蕎麦の食べ方です。



「優ちゃん、折角のお蕎麦が伸びちゃいますよ。」


沼さんが笑っています。


笑っていますが、これ、本当に美味しいんですか?

たぶん素人が打った蕎麦でもこれより見栄えがいいですよ。

絶対。


私は恐る恐る、ザルの上のお蕎麦にお箸をつけました。


ひょいと箸先でお蕎麦を一口分すくい上げます。

お箸を付けた時点で、もうすでに伝わる感触がお蕎麦とは違います。

まるでうどんみたいな弾力です。


私は沼さんと同じように、手に持ったそば猪口のおつゆに、ぶら下がったお蕎麦の1/3くらいをちょんとつけました。


最初の数口はこれでいいんです。

最初からドボンとおつゆにお蕎麦を落としてしまう方みえますが、

それだと味が辛すぎて、お蕎麦の風味が全部飛んでしまいます。


茹でたてのお蕎麦の表面には、結構な水分がついていますから、何回か食べているうちに、おつゆは薄まって行きます。

それに合わせて、ちょっとづつおつゆに漬ける長さを増やして行くのです。

最終的にはどぼんです。


中には

「最初の一口は何もつけずに、蕎麦の風味を楽しむのが通。」

とおっしゃる方もみえます。

確かにその気持ちも分からないでもありませんが、そこまでするのは何だかイヤらしい気もします。

普段沼さんと一緒だからでしょうね。

サラっと普通に、だけど小粋に。

そう行きたいものです。


私は1/3程おつゆにつけたお蕎麦を、沼さんと同じようにズズっと音をたててすすりました。


ぬる。

ツルツル。


という食感と共に、お蕎麦が口の中に入って来ます。


なんというか、お蕎麦がヌルっ、ツルツルっとする時点で、すでに違う食べ物です。


私はお口の中の蕎麦っぽい物を噛みました。

めちゃくちゃ弾力があります。

普通のお蕎麦のつもりで歯に力を入れたものですから、歯がお蕎麦のコシに負けて押し戻されます。


これ、お蕎麦じゃないです。

細いうどんです、完全に。


だって、口に入れた時に蕎麦の風味じゃなくて、小麦の風味がするんですもの。


沼さんおすすめのお蕎麦屋さんだから期待したのに、これは期待はずれというレベルの食べ物ではありません。


だけど、沼さんは、美味しそうに食べています。


沼さん、ニコニコしています。


私は複雑な心境のまま、口の中にある蕎麦のフリをした細いうどんを噛みました。



その瞬間。

口の中で何かが弾けました。


まるで、「かんしゃく玉」か「爆竹」が口の中で弾けたみたいです。


私はその衝撃に驚いて、思わず目をまん丸に見開いてしまいました。


その姿を見て、沼さんが笑っています。


そして、何かが弾けた後に、暴力的なくらいのお蕎麦の風味が口いっぱいに広がりました。


私は恐る恐るもう一回お蕎麦に歯を立てます。

軽くカリっという感触の後に、またお蕎麦の風味が爆発しました。


秋の新蕎麦の季節に、風味の強いお蕎麦は食べる事が出来ます。

でも、今は真夏です。

秋が新蕎麦なら、この時期は一番古いお蕎麦の実のはずです。

なのに、なんなのでしょう。

この強烈なお蕎麦の風味は。


まるで樹の実を口いっぱいに頬張ったような味がします。


私はこの口の中で暴れるお蕎麦の風味がやみつきになり、気が付くと二口、三口と連続してお蕎麦をすすっていました。



「蕎麦粉100%のお蕎麦を十割とわりとか、じゅうわり蕎麦といいます。

 そば粉8、小麦粉2の配分のお蕎麦は「二八にはち蕎麦。


 小麦の分量が増えれば増えるほど、お蕎麦としての格は落ちます。

 そして、おそらくここのお蕎麦は三割以上の小麦を使っています。

 だけど、どうですか?

 優ちゃん。

 このお蕎麦は不細工ではありますが、十割や二八に劣っていますか?」


私はまるでリスのように、ほっぺをお蕎麦でふくらませたまま、首をブンブンと横に振りました。


私はよく色んな所にお蕎麦を食べに行きます。

地方それぞれに、色んな蕎麦屋さんがあるのですが、土地は変わっても

「老舗蕎麦屋」と呼ばれるお蕎麦屋さんのお蕎麦は似る傾向にあると思っています。


もちろん付けるおつゆは、土地土地によって違います。

カツオが強かったり、煮干しがつよかったり。

甘かったり、醤油が強かったりです。


でも、老舗のお蕎麦屋さんになればなるほど、蕎麦の麺自体の雰囲気は不思議と似るのです。

たぶんこれは日本舞踊とか、お花なんかと一緒で、

もっと詳しい人からすれば、いろんな流派によっての違いも分かるのでしょうが、

私程度からすれば、どんな流派の踊りやお花を見ても

「綺麗な踊り」

「綺麗なお花」

そう感じるのと似ています。


たぶん

「理想とするお蕎麦の形」

という共通のものが老舗のお蕎麦屋さんにはあるのでしょうね。


だけど、ここのお蕎麦は型破りすぎます。


うどんみたいにコシがあって、ツルツルしてて不細工なのに

こんなに風味の強いお蕎麦を私は食べた事がありません。



「このお店の蕎麦粉は、極粗挽ごくあらびきです。

 まるで、砕いただけのブラックペッパーのようです。

 だから、そば粉だけでは生地が繋がりません。

 少量の小麦程度でも無理でしょう。

 ボソボソとするだけです。

 蕎麦好きが嵩じてお医者さんを辞めてしまったご主人が、

 散々蕎麦屋を渡り歩いて行き着いたのが、このお蕎麦なのでしょう。」


そう言って沼さんは、そば湯を美味しそうに飲んでいます。


私は目をつむって不細工なお蕎麦を堪能します。


ぼこぼこと、蚊に刺されたように膨らんでいたのが粗挽きの蕎麦の実だったんですね。

口の中でカリリと弾けます。


そしてやっぱり滋味溢れる樹の実のような風味が弾けます。


小学校の社会の時間。

「原始の日本人はどんぐりとか、樹の実を食べていた。」

と、教えられたのを思い出しました。


その時私は

「なんて貧しい食生活だったのだろう。」

と、思いました。

というか、つい今まで思ってました。


でも、違います。

きっと違います。


現代のように、杉やヒノキばかりが植林された人工の山々ではなく、

原始の日本の山々には色とりどりの木々が青々と茂って、肥沃な土壌に様々な樹の実をつけたのです。


だから、原始の日本人は樹の実を食べたのです。


それは貧しかったからじゃないんだと思います。

美味しかったからです。


今の私が感じているように、噛むごとに香ばしい風味が弾ける数々の豊富な樹の実。


瞼の裏で、縄文時代の日本人が美味しそうに樹の実をかじって歌いながら踊っていました。





ゆっくりと瞼を開けると、そこにはやっぱりにこやかに笑う、沼さんの細い瞳がありました。





お蕎麦を平らげて、レジで支払いを済ますと、私達は暖簾をくぐって再び真夏のお日様の下に出ました。

アスファルトの焦げる匂いと、蝉の声が緑の谷間に広がっています。


振り返ると、ツーバイフォーの新築のお家のようなお蕎麦屋さん。


また私は沼さんにしてやられました。


安っぽい造りのお蕎麦屋さんに驚かされ。

不細工なお蕎麦に驚かされ。

そして弾ける原始の味に驚かされました。


気がついたらついさっきまで、どん底まで落ち込んでいた自分が嘘のようです。


これはきっと、無口な沼さんからのメッセージです。


「ありがとう、沼さん!

 あたしバカでした!

 でも、バカはバカなり。

 不細工は不細工なり。

 上等なお蕎麦とくらべて落ち込んでた自分がバカでした!

 あたしバカですもん!

 考えるの苦手ですもん!

 だから私は、私らしく頑張ります!

 沼さんのメッセージ受け取りました!

 ありがとう!

 沼さん!」


私は、お宿のバンの運転席のドアを開ける沼さんの背中に向かってそう叫びました。


振り返る沼さんは








不思議な顔をしています。



「いや・・

 その・・

 出張続いてたんで、久しぶりにここのお蕎麦食べたくなっただけなんですが・・。

いや・・

その・・

ほんとに・・」



そう、きょとんとした顔で言った後に珍しく


「大番頭が、私にではなく、優ちゃん、あなたにハッピを託したのには理由があるんですよ。 今は分からないかも知れませんが、胸を張ってください。 優ちゃんは優ちゃんのままでいいんです。」


そう言ってくれました。

私はその言葉が嬉しくて、折角笑えるようになったのに、また泣いてしまいました。



沼さんのばか。







さてさて、どん底まで落ち込んだ私だったのですが、沼さんのおかげで一件落着。

と、簡単には行きませんでした。


いや、立ち直りましたよ。

立ち直ったんですけど、今度は違う問題が浮上してしまったのです。


それは、西山荘のすぐ下にあるお宿、山麓亭さんろくていの支配人。

そう、釜ノ瀬さんの事なのです。


最近なんだが、お客様のお見送りやお出迎えのタイミングで、とても頻繁に山麓亭の前で同じようにしている釜ノ瀬さんと目が合うのです。


最初は

気のせいかな?

なんて思ったのですが、日に日にその頻度がましています。


麻子ちゃんのストーカー事件の時もそうでした。

いくら鈍感な私でも、このレベルまで来ると、まず間違いはありません。


だってね。

最近は手まで振ってくるんですもん。



そしてとうとう今朝は、こっちまで歩いて来ちゃいました。

そして


「今日は僕もバイクに乗ってきたので、お昼一緒にいかがですか?」


なんて、お昼に誘われてしまいました。

さすがにこれは断ろうと思いました。

だって、男と女で一対一のお食事ですよ。


そんな目で釜ノ瀬さんの事見てませんし。

その気も無いのに勘違いとかされたら、お互い後が大変です。


ここは何とか体よく断ろうと、私がモジモジしていると


「はい!喜んでご馳走になります!

 って尾折が申しております!」


と、勝手に返事をしている、和服姿の可憐な悪の魔王が隣に立っていました・・



私は驚きと恐怖を覚えました。









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