宣戦布告なしの二段階認証は奇襲には必要?だが、取り残された作者や作品は作者をどうなるのか?
今回の「小説家になろう」の実質猶予なき二段階認証必須化の影響について、少し現状を書いて残したくなった。私にとって終わった話ではなく格闘中の事案だからだ。
最初に断っておくが、私は二段階認証そのものに反対しているわけではない。むしろ登録時の端末と今の状態が剥離している現状では速攻で必要だと思っている位だ。それくらいAIを利用した言語や仕様の穴をハックした事件の影響が昨今大きすぎる。
ただし、それは『なろう運営と利用者の現状のコンセンサスなき阿鼻叫喚』というミクロな事象が平行中であるいう事を書き残しておきたいと思う。
2026年10月20日、運営は215アカウントに対する第三者ログインの可能性を検知した。21日には対事前告知をしなかった理由も説明されている。事前告知によって悪意ある利用者が対策を取る可能性を考慮したとのことだ。疑わしきアカウントを一時的に制限し、22日には当該利用者へ通知し確認を求めたそうだ。そして23日、運営は『全アカウントへの二段階認証必須化』を発表した。
うん。ようするに抜き打ちだな。その後の混乱に対しての謝罪の裏は、
『この一網打尽の成功こそ本懐だ!この程度の些細な被害なぞ想定内だ!』
と運営はワインでも傾けているかもね。
信用を預かる企業法人では、この後の想定された犠牲者の阿鼻叫喚が怖いので、一気に踏み切れないのだが、私としはそのフットワークの軽さに、頼もしよりも恐怖を感じている最中だね。
さて、当初は運営は段階的に導入する予定だったものを、セキュリティ上の事情から前倒し、同日20時頃までに全利用者へ適用することにしたという。
問題は、この対処猶予時間を利用して事前に今の機種のパスワード変更で対処出来た方々は多数派かったのだろうか?案外偶然手軽に二段階認証突破出来た感本当にないの?
機種変などで『キャリアメール』から『それ以外の大手メール』に切り替えてしまったが、メールアドレスの変更の失敗の恐怖でログインで弾かれることに恐怖し、結局手つかずの善良な方々の総数は本当に微細だったのだろうか?
世界恐慌前にGMの社長がホワイトハウスに招聘された時の『我が会社の利益は国家の利益なり!』と言い放った感をどうしても私は運営に感じるぞ?
後日、『唐突すぎて健全であろう多くの方々のログインできない問題の謝罪』に関しての告知があったらしいが、その後の私事を考えれば文字通り受け取る感覚がなくなり、やさぐれ気味の文章になっているのは自覚しているが、それは私の文才の無さが加算されている点は勘弁願いたい。
前段はここまでにして本題に入るか。
実は昨日、多くの著者様方から私が馴染みにしている方の危機に対して読専である私に連絡の一報が入った。
『あの人を助けてやってくれ!あの人はPCやスマホのITに弱いんだ!』とね。
簡単にいえばある知人作家がログインできなくなった
今回、私が筆を取ったキッカケは11年選手の『柴犬』というログイン出来ない著者の今の絶望を記しておきたいと思ったからだ。
間接的な接触を持つ方の私への説明によれば、auからUQ へ移行した際、なろうに登録していたキャリアメールを引き継いでいなかった。それまで普通にログインできていたものが、二段階認証必須化によって突然できなくなったとのこと。
現在は他所に活動場所を移すことを余儀なくされるているが、本人としては、残した膨大なページ数の代表作が未完であることと、友人知人の多いなろうでも活動を主軸に続けたいらしい。
そりゃそうだ。ブックマーク数2,000を超える代表作を未完の形で責任なく放置したくない。それが10年選手の掛けた情熱と読者への責任感なんだろうなと私は思った。
その意思とは反比例するかのようにITテクが壊滅的な方だったが、実はここは多くの著者様方も共感出来るポイントかも知れん。作者とはそういう愛すべき偏りすら全肯定されるものだし、読み手もしなければならんと思う。
ということは、運営と折衝し、古いアカウントを削除してもらい、新しいアカウントで心機一転で創作をやり直せばいい、という話ではなくなる。
時間は掛かれど、根気強く本人が私が私だ!と運営と折衝しログイン出来るようにさせないといけない。それがなろうが誇るコミュニティの絆の基本だと私は思いたい。
と、ここまでは綺麗事。
実は因果の因は私が作ったようなもんだ。ここは補足すべき点だな。義侠心だけではないのだ。
以前柴犬様の割烹で『携帯電話基本料金が高い』という話題になり、私はauからUQに変更すれば、馴染みの販売店を変えることなく基本料金が安くなると強く勧めたことがある。
その際、ここは私の落ち度であったが、柴犬さんはキャリアメールの継続手続きをしなかったらしい。
相手のIT知識の無さがすっぽりこの時の私に抜けていたのだ。
よってこの二段階認証を柴犬様が突破出来ない、因果関係の因は私に起因する。
なので、この点の責任感から、運営にヘルプの要望欄に『第三者の私がどこまで柴犬様と運営をブリッジ出来るか』相談のメールを送ったが、定条文で返されてここは詰んだ。
『御本人用に相談フォームを用意していますからご参照ください』
そりゃ、運営からみれば私はただの第三者だもんな。
上記で感じた古き良きGM気質を強く感じていたので、この点は最初から期待していなかったし、下々の要望なんて運営は本質的に興味ないと私がやさぐれ気味なだけだ。
ただし、それと私の責任問題はあえて今は分離させている。
私は通信費を安くするための提案をしたのであって、後年になって運営が突然認証方式を変更することまで予測していたわけではないしね。
それは置いておき、問題になったのが私の今までのポリシーだ。
私は、なろうで知り合った人たちと、なろう以外の個人的な連絡方法をあえて構築していない。
ネット上で知り合った人との交流は、その場所で完結させたいという考えだな。
個人的な連絡先を交換することは、相手のプライベートに踏み込むことにもなる。ところが、今回はその私の方針が障害になってしまっている。
柴犬さんはログインできない。
つまり、なろうのメッセージ機能は使えないし。私の活動報告への記載も双方向のやり取りは外部からは当然出来ない。柴犬様には私の用意した割烹自体は読んでは貰えたたらしいがね。
私の活動報告を見て、とても嬉しかったと間接的にメッセがあった。こちらも『当人の著者としての生存確認』が出来て嬉しかった。
柴犬さんは、なろうでの活動を諦めたわけではなかったのだ。
しかし同時に『なろう』での復帰が難しければ他のサイトで活動し、作品を最悪他所に移す事になると覚悟もされている。
ここで確信した。
『今回の問題は、創作への熱意がなくなったことで脱落組を産んでいる』。
強い人間ばかりではないのだ。テクニカルを事象を解決出来ないことで安易に人の心は折れる。
これは、創作意欲の減退を産むが、やっぱりこの手の脱落は違うと思う。
運営には復旧手続きは用意されている。しかし、本当にそれで十分なのか?
ITの理解度と操作度と要求案件が実は過大すぎないか?
利用者向けの復旧手続きが運営から紹介されているが、ユーザーID、ユーザー名、登録メールアドレス、生年月日、未投稿作品のタイトル、下書きエピソード、非公開ブックマーク、過去の利用端末や操作時期などを提出し、総合的に照合するという。すべての項目が必須というわけではないようだがね。
しかし、問題はその先だ。本人確認の著者側の難易度。
例えば、下書きを一切保存せず、フォーム直打ちで毎回作品を投稿している作家はどうするのか。
過去の端末や利用時期を正確に覚えていない人はどうするのか。
そもそも、登録したメールアドレスが古すぎて正確に覚えていない人はどうするのか。
運営は、本人確認に十分な情報がなければ、『本人の特定や確認ができない可能性がある』と明記している。どの程度を要求している?銀行の対面窓口や電話対応出来るほどの規模の無さから、その手のモラルが運営に備わっているとは思わんぞ?
通常の情報で確認が難しい場合、運営と取引関係のある企業等による身元証明で確認できる可能性にも触れているが、一般利用者が実際にどう利用すればよいのか、具体的な案内は十分とはも言えない。
ここが私の一番の疑問だ。
利用者によって保有する情報が違うのに、照合できない場合の代替手段が、一般利用者というよりもITに極端に弱い方に分かる形で具体化されていない。
本人確認を厳しくすることは必要だろう。しかし、標準的な本人確認が成立しなかった正規利用者を、どう救済するのか。その仕組みの仕組みはこれほどの大改修したからには必要ではないのか。
柴犬様は上記でも説明したがPCやスマートフォンの操作が大の苦手である。
よって見慣れないトラブル解決要望のフォームに恐怖し、記載して上手く送信出来ると私は最初から思ってないしその様子が目に浮かぶようだぞ?
何をどう書けばよいのか、どの情報が必要なのか、そこの理解すらパニくって離脱している可能性すらある。電話対応可ならば、担当者と一つずつ設問整合する事も可能であろうが、IT難民を運営は舐めていないか?
『各自のITスキルの程度見積もり』を?
セキュリティとコミュニティと運営は両立可能だ。
私は今回、銀行のオンライン認証を思い浮かべた。仮に銀行が、従来のログイン方式を急に変更し、正規の預金者がオンライン口座にアクセスできなくなったらどうなるだろう。
「本人確認情報が足りないので、もうアクセスできません」
それだけで済むだろうか。
もちろん、小説投稿サイトと銀行口座を一緒くたにするのは暴論だが、チアーズも始まっているからね。仕組みはよくしらんけど、参加者と運営の間には、単なる投稿場所の提供を超えた、規約に基づく収益還元の関係が存在するとするならば、自分の権利や資産にアクセスできなくなった場合、別の方法で本人確認をする経路が必要だという点は共通していると私は思う。
私は二段階認証を撤回しろと言っているのではない。セキュリティを守ることと、正規の利用者を救済することは両立できるはずと思っているだけだ。運営組織の規模の大小はともかく。
段階的な移行、認証手段の事前確認、代替の本人確認、操作が難しい人への支援。方法はいくらでも検討できる。つまり事前予測の不全だが、ここは責めたいけど責められんな。昨今の世の流れが早すぎるのだろう。
しかしコミュニティを守るためのセキュリティ対策が、コミュニティを支えてきた作者を締め出してしまうなら、本末転倒ではないのか。
つまり、本当にITが苦手な方どうやってここに戻すのか。
その答えを、運営にはもう少し具体的に示してほしい。金融機関のように出向いて口頭や持ち物を提示できる訳ではないのだから。
ある種の方々に高度すぎる仕組みが、作者を置き去りにするものであってほしくない。ただそれだけが私の希望である。
読み専の駄文のお付き合いありがとうございました。




