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姫様は護衛騎士に恋をする〜陥落するまでの計画書〜  作者: 漆原 凜


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1/1

憧れ

「姫様帰りますよ。」

「もう少しお願い!まだ出た所!」

「私が首になってもいいなら、いいですよ。」

「もう!帰るわよ。セシルはいつも意地悪ばっかり。」


こっそりお城を抜け出てお忍びで遊びに出た私は、街に入る前に護衛騎士のセシルに見つかり回収される。計画は完璧だったはずなのに何故ばれたのかしら?


「あの偽物で私を騙せると思うほうがどうかしてますよ…」

「コピー魔法よ?わかるわけないじゃない。」

「私は姫様を見間違えません。」

「セシル大好き!」


はいはいって呆れた返事をしている。5歳年上のセシルは数年前から護衛騎士になり、いつも側にいてくれ私を見つけてくれる。格好良くて強いセシルが大好きで、前から愛を伝えているが流されている。


「お兄様!セシルと婚姻するにはどうしたらいいのですか?」

「は?本人に断られてたよね?」

「あの時は14歳だったからですわ!今は17歳になりましたし、そろそろ縁組にも良いのでは?セシルも22歳だし」

「本人の意地と言うか…色々あるんだよ。ガツガツ行くより待ってみたら?」

「ほかの令嬢に負けてしまいます…」

「ベスはこんなに可愛いのに自信ないの?」

「セシルは可愛いとは言ってくれません。他の方に言われても無意味ですわ。」


王太子であるお兄様はセシルと幼い頃からの付き合いで、お互いの事を色々とよく知っている。降嫁する予定の私は公爵家であるセシルとの縁組にいいと思うのに…お父様もお兄様も良い返事をくれない。


「18歳までには考えるって父上も言ってたし、もうちょっと待つ事だね。」


優しいお兄様は私の頭をポンポンと撫で部屋に戻って行った。それまでにセシルが令嬢に取られたらどうするのよ!見目麗しく優しいセシルは社交界でも人気なんだから。パーティとかでは私の護衛騎士をしてるから、公爵家令息として参加しないけど令嬢達からの目線は絶えず注がれている。前にいる私見えてる?!てくらいに視線が刺さる。


「姫様今度街中に行きたい時は必ず私に言ってくださいね。居なくなるのはやめてください。」

「反対するじゃない。」

「居なくなるくらいなら方法考えますから。お願いします。目の届く所に居てください。」

「…わかったわ。デートしてくれる?」

「しません。私は護衛騎士です。」

「私の事好き?好きじゃない?」

「…詮索したり押しかけたりしなくなったら教えて差し上げます。」


もう!いつも流すばっかり!諦めきれないし好きにもなってもらえない。


「はい。部屋に戻りますよ。昔から拗ねると手を握る癖変わりませんね。」

「子供扱いして!」


はいはいって手を取りエスコートしてくれる。迷子にならないでくださいねって、本当セシルの中でまだまだ子供なのかしら。


「ルーシーはどう思う?」

「セシル様は誰よりも姫様を大事にされてます。殿下の言う通りもう少し待ってみたらどうですか?」

「お兄様の意見言うんじゃなかったわ。」


部屋に送っともらった後で私付きの侍女であるルーシーに聞いてみたけど、ルーシーは元々お兄様推しだわ。参考にならないわ。


「ローズ義姉様に聞いてみようかな。セシルとも昔から仲良しだからアドバイスくれるかも!」


予定聞いてきてとルーシーにお願いして、お会い出来る約束を取り付ける。ローズ義姉様はお兄様の婚約者で近々婚姻する予定になっている。もう最終段階なので王宮に居るし、お兄様に沿った事は言わないから安心して相談できる。


「よし!セシル誘惑作戦を考えないと!」


絶対違うと呟くルーシーを無視して計画を練っていく。完璧だわ。明日ローズ義姉様に見てもらおう。完璧な仕上がりに気を良くした私は早々に夢の世界へと落ちていった。


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