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吐くんじゃない。

作者: えりきゃん

私に起きている心情がそのまま文章となりました。

共感を求めてるわけではなく、ただのアウトプットです。

こんな人もいるんだなと思って読んだらいいと思います。

「おいしいものを食べたら吐くんじゃない」「食べ物を粗末にするんじゃない」「過食嘔吐だ」

そんなことをこれまで耳にしてきた。

学生の頃、おじいちゃんな上司に「いい人や、いいお店、おいしい料理、おいしいお酒が提供されてるところでは私は絶対に吐いたりしない。それはシェフに対しても、上司に対しても失礼に当たると思うから。」

確かに一理ある。そう思い、私はその言葉を聞いてから不味い酒や、嫌な飲み会以外の場所では吐かないようにしている。

確かに食べ物の好き嫌いはあるが、それを嫌そうな顔せずにポーカーフェイスしているのも周りの機嫌を損ねないためにしていること。

いつもニコニコしていれば誰も機嫌は悪くならない。

私は誰のために生きているんだろう。誰かの機嫌を良くするためなのか?

皮肉にもブスではない顔に産まれてしまったがためにホイホイ乗ってくる人は山のように現れる。

万人受けを狙って上部だけの付き合いをするのが私の人生の正解なのか?

本当の自分を曝け出して敵を増やして茨の道を進んでも自分を貫いていくのか。

一体どっちが幸せなのだろうか。

私は、私のことがもうわからなくなってしまっている。

「吐く」といっても私のできない「吐く」は「言葉」だ。

どちらがいいか判断をしないといけないときに自分から答えを出せない。

幼少期から言葉を吐くことに恐怖心があるからだ。

何気ない友人との会話で「嫌なら嫌と伝えればいい」と伝えた言葉が解釈違いでいじめへと発展してしまい、結果的に先生や大人、他の友人からも距離を置かれ「私の吐く言葉は全て毒なんだ」と認識するようになった。

話すことが好きだった私がこんなにも塞ぎ込んでしまったのもやはり幼少期が原因なんだろう。

言いたいこともいまだに言うのは苦手だ。

だから、ここまで語彙力が下がってしまったのだろう。

会話として話すのも一撃必殺のように一言で何かを表すことが精一杯で一から説明をすると涙が出るほど心が苦しくそいめつけられるような気分になる。

逃げ出したくなることだって山ほどある中で、私は人との会話に直面した時に突発的に出た言葉が相手を傷つけてるのではないかといつも考えてしまい、毎日のように反省会をするばかりなのである。

悶々と考えていると、いつも何かにアウトプットしたり、誰かに話すとスッキリするというが、私はそれができない。

幼少期に起きた出来事から既に話すことが苦手となってしまい、それが「話すな」「吐き出すな」という教育になってしまったからだ。

どんなに仲良しな友達であても、恋人、家族でさえも私の言いたいことはいつも塞ぎ込んだまま誰にも話すこともできずにモヤモヤしたままただただストレスとなり、積み重なっていく。


気を遣うことは確かに大事かもしれないが、大事な場面でも言葉が出せなくなってしまう。

大きな決断でさえも他人に任せたり、流してしまう。

受け止める決心がつかないことや、責任がのしかかるのを私は極端に避けているのかもしれない。

そんな時に私は最終的にどうやって生きていくのが正解なのだろう。

自分の生きたい世界にいれば誰かがついてくるのだろうか。でもそれは世間から許されていることなのだろうか。

私は自由に平凡に生きたい。ただそれだけを願っているだけなのにそれすら叶わないのだろうか。

こんなに生きていて辛いと思うのに死ぬことも許されず、幸せがいつくるのかもわからないまま真っ暗な道をあてもなく歩き続けなければならないのだろうか。


「吐くんじゃない」それは物理的にもそう言えるが、私の心にも言いつけていること。

余計な一言、無駄なこと。それをいったことで私は人を傷つけてきたに違いない。

だから、話すことをやめた。

吐いたら言霊のように誰かの心に取り憑いてしまうだろうから。

誰かの心に残り続けるだろうから。


話すのが大好きだった頃は、人を笑わせたくて、面白い一言を言ってやりたくて、誰かを元気にさせたくて、そんな気持ちで話していた。

誰かのために。誰かを楽しませるために。話すことが大好きだった。

だから、いわゆる普通の会話をするより、ちょっと捻りのある返事の仕方にしてみたり、クスッと笑えるようなことを常に考えていた。

それが友人たちから「変な人」と言われても構わなかった。それが私だったから。

変なひとかもしれないけれど、一緒にいて楽しくて、元気になれるような存在であるなら私はそれでも構わないと思ったから。


家族はそうはいかなかった。いつも私のことを下に見ていて貶すことばかり。

一番下の私は上の兄弟より成績はいいのか?運動神経はいいのか?常に比べられていた。

確かに何かに特化していたわけでもないし、面白いことをしようにも皆白い目で私を見てくる。

私の思っていた理想の家族像とはまるで違うもので、何一つ楽しいことはなかった。

単身赴任の父が時々帰ってきて家族はその日だけ媚を売る。

あれが食べたい、これが足りない、こんなものが欲しい。お小遣いはこれくらい必要。

その都度それを言うばかりだった。

父親がいなくなった途端始まる家族喧嘩。ものが飛んできたり、血が出る争いは日常茶飯事。

罵声を浴びながらご飯を食べていたら白米の入った茶碗が真っ二つ。飲もうと思ったお茶のコップはまるで野球ボール。

犬のリードはカウボーイのように振り回して頭に向かって飛んでくる。

流血したって救急車など来ない。これが日常なんだから。

殴り合いの喧嘩をしている兄弟の叫び声や罵声を横に私は蚊帳の外と言わんばかりに自分の部屋でうるさいと感じながら眠りにつき、気がついたら部屋が散らかっていたり、リビングで投げ合って壊れたものを踏んで朝の目覚ましとなる。

冷蔵庫を開けると酔っ払った母が片付けたリモコンが冷やされていて、トイレに財布が置いてある。

兄弟喧嘩が激しければ激しいほど、母親も酒に溺れて壊れてしまっていたのだろう。

これ以上家族を壊さないために私は家族に言葉を発するのをやめた。

兄弟と同じ土俵に立ってしまうし、今度は私が矛先になってしまうかもしれないから。

兄弟は最初から兄弟としての仲の良さはなかったのだろう。

だが、それは誰も責めることでもないし、成人になった私たちがこれ以上に仲良くする義理もないだろう。

自分の人生を歩んでいるのだから。

その中でやはり喧嘩が多かった分家族の中での「私」がなくなってしまい、どこのポジションにいるわけでもなく、言葉を発することで家族の火に油を注いでしまうのではないかと思うと何も反抗できなかった。

面白い一言も、辛いと思う一言も、やりたいこと、やってみたいこと、頑張ったこと、褒めて欲しいこと、私と言う存在を認めてほしかった。

こんなにも家族に貶されていたら一度褒められたりしたとて「私なんか」と感じてしまうのもまた事実なんだろうなと思う。

そう思うと私はいつもどこか上の空というか、深く物事を考えなくなってしまったんだと思う。

真剣に考えてしまうと言葉が出なくなってしまうからだ。

考えていることを口に出そうとすると極端に緊張してしまったり、泣きたくもないし、泣く場面でもないのに涙が出そうになってしまう。

相手のことを守ろうとする反面、傷つかないだろうかという心配と、自衛が働いてしまうんだろうなと思う。

あまりにも自衛しすぎて、どこまで話をしたらいいかもわからなくなってしまい、会話もうまくできなくなってしまった。

困ったことに恋人にも同じことが言えてしまう。

「話していいよ」「大丈夫だよ」

そう言われて話したい気持ちはたくさんあるが、私の中の「吐くんじゃない」という呪縛から離れられずにいる。

酔っ払いのようにトイレで吐くんじゃない。私は言葉という「毒」を吐いているんじゃないかと思っている。

幼少期からそれは変わらない。

私が吐いているものは言葉ではなく毒なんだと。

毒を好んで飲み込むような人はいないだろう。

私の行動や言葉一つでどれだけの人が傷ついているのだろう。そう思うと私は何を話したらいいかわからない。

たのしい言葉だと思っていても暴言になっていたり、ネガティブに話していても相手をマイナスに引っ張っていってしまう。

私はプラスの人間にはなれないのだろうか。

自暴自棄ってやつなら私はいつまでその時期が続いているのだろう。

この暗闇からいつ抜け出すことができるのだろう。

考える時間が今は必要なのかもしれないが、解決につながっているのだろうか。

長く抉られ壊された心はなかなか治すのも難しそうだ。


私の考えていることはいつも暗闇の中の自問自答ばかり。

結局他人の意見をうまく聞き入れることもなく、他人に流されてばかり。

私とは何か。私の思う本当の好き、嫌いはなんなのか。

やりたいことはなんだろうな。

うつ病という病気と向き合いながら

仕事をサボり、今日という日を生きている。

好きな仕事をしているにも関わらず休んでしまっている自分が情けなくも思います。ただ、今の私に何が必要なのかを考えながら一つ一つ紐解きながら生きていこうと思います

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