表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼神の子  作者: ラーメン太郎
序章
1/4

全ての始まり

 

 光を司るインテグリス聖王国。

 闇を司るメガロス闇黒帝国。


 大昔、その二つの勢力が協力し、邪神に立ち向かった。


 「光を放ち、邪なる神を封ぜよ。」

 「闇を放ち、邪なる神を封ぜよ。」


 「【封印の儀式】《エターナル・ケーラ》!!」


 その騎士団大隊長の二人は聖剣(ルークス)魔剣(シュヴェルツ)を空に交え、そう言い放った。


 剣先から出た光と闇が交じり合い、一直線に繋がり《邪神グヴゥルボロス》の中核を貫いていく。


 ───邪神は動じずにこう言った。


 「……貴様らに刻印を与えてやろう」


 竜のような姿の邪神(グヴゥルボロス)は波動を放つと、地は揺れ、天を押し上げるほどの轟音が辺りに鳴り響く。そして波動が多方面に広がり、帝国騎士団大隊長の心臓に収束していく。


 「……なに?……ぐはっ……」

 帝国騎士団大隊長のカイレンは血を吐いた。

 血と言うより赤紫色のような、いかにも人間が出すものではなかった。


「カイレン!?……貴様……何をした……!!」

王国騎士団大隊長のファードは咄嗟に剣を構える。

だがそんなことはつゆ知らず波動を打ち続ける。

その波動が次はファードの体に取り込まれていく。


「……うっ……痛い……」

ファードは心の臓を抱え、うずくまる。

血を吐き、意識が朦朧とする。


「貴様らに刻印を与えると言っただろう。その刻印はな、代々受け継がれていくのだ。そしていずれ、貴様らインテグリス、メガロスは滅んでいく。正に滑稽だな。」


聖剣、魔剣と共に邪神の姿が消えていく。

【封印の儀式】の効果が出てきたようだ。


「封印か……良いだろう。また我が目覚める(とき)、貴様らの子孫ども根絶やしにしてやる。我を封印したことを後悔するんだな」


高笑いが戦場に響き渡る。


「最後にその刻印(呪い)について話してやろう。」


「カイレン、貴様は我に対するその《復讐心》が自らを終わらせることになる。」


「ファード、貴様は自分の無力さに怯える《絶望心》が自らを終わらせることになる。」


──ここいらで眠るとしよう。


◆◆◆


邪神は消え、二つの国は救われた。

─────二人の英雄によって。


しかしこの時、世界が混沌に包まれることなど誰も知る由も無かった。






ここまでありがとうございます。

コメントお待ちしてます!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ