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第5話 楽しいショッピングには荷物持ちの男をつけて♪

「ふぁー、いい天気っ」


窓から入る朝日を感じて、晴れていることを知る。


昨日は疲れて寝てしまったけど、今日はまず湯浴びからはじめましょう。


大桶にお湯を用意してもらって、部屋で湯浴びをする。身体一杯に石鹸を塗りたくって、お湯で流す。

髪もちゃんと洗う。

身体を拭いて服を着て身だしなみを整えて、鏡でチェック。


「うん、今日も綺麗よ♪アリサちゃん」


品質がよくなる様に植物に声を掛けるようになってから、自分にも声を掛けるようになった。

植物だって、綺麗だねと言うと、もっときれいになるんだから、人間だって一緒よね。

ちゃんと声を掛けてあげないと。


今日は、午前中に冒険者ギルドに行って、いくつか買い取りをしてもらう予定なの。

初めて行くギルドだから、印象よくしないとね。


買い取ってもらいたいのが、中級ヒーリングポーション4本、上級ヒーリングポーション1本、解毒ポーションが3本。


初級ポーションは売り切れたけど、高いポーションはさすがに売り切れないから、街のギルドにもってきた。

いくらで買い取りしてくれるのかな。ドキドキ。もちろん、買い取り相場は調べてある。


とっても愛情込めて作ったポーションだから、できたら高く買ってほしい。お金が欲しいっていうのもあるけど、うちの子達をちゃんと見てほしいというのもある。


「中級が銀貨4枚、上級が金貨2枚、解毒が銀貨3枚です。どうでしょう?」


相場より3割も高く査定してもらっちゃった。

もちろん、一発オッケーで買い取りをお願いする。


しっかりと質がいいのが分かったらしい。アイテム鑑定ができる人がいるのだと思う。


アイテム鑑定はどこの誰が作った、とか、そういうブランドで判断しないでアイテム自体の品質を見てくれるからうれしい。


もちろん、お店で売るよりは安くなってしまうけど、原価ほとんどかからないから十分儲かる。

錬金畑さまさまね。


買い取りの総額は、金貨が4枚で銀貨が5枚。

今回街で使ったお金のうち、素材購入以外はすべてこれでまかなえちゃうわっ。ラッキー♪


あとは、錬金術の素材になりそうなものをいろいろと買ってみよう。


冒険者ギルドの近くにはいろんなお店が並んでいる。

きっと素材になるものを売っているとこもあるだろう。


「あ、あのスカート、かわいい」

「あ、この宝石入れ、キュートっ」

「あ、このカップ、形がいいね」

「あ、このバッグ、ほしいっ」


ついつい、錬金術に関係ない物にばかり目がいってしまうなぁ。

だけど、地味な素材より、かわいい物の方が見ていて楽しいんだもん。

しかたないじゃない。


炎草。オーロラ貝。ガラス塊。魔獣の牙、白玉石、等々。

全部で20種類も素材が買えた。やっぱり街のお店は品揃えがいいわね。


冒険者はしていないので、素材を自分で採取したりするのはちょっと難しいから、街で買える物は買っていかないと。


作った商品を売って、必要な素材を買う。結局、剣も含めるとずいぶんと大きな荷物になってしまった。

実は素材だけじゃなくてカップやら服やらも買って入れてある。


とても重くて、ひとりでは運べないので、ポーター兼、護衛をふたり雇う。


冒険者としては、それほどレベルが高くない10代の若い男といつもは警備員をしている非番の20代前半の男。


冒険者ギルドにお願いしたら、すぐ紹介してくれたのが、このふたり。

10代の方がアレン、20代がルソック。

浮島まで一緒に行ってもらうことになった。


帰り道は魔物が出たりはしなかった。でも、ふたりとも寡黙な男だったので、無口で歩いていく。私はその後をついていくだけ。


「あ、ちょっと待って」


街道の横にある原っぱで、素材になる草がいくつか見つかる。

ふたりに待ってもらいながら、ちょこちょこと採取する。

ちょっと変わった『紫剣花』があったので、根っこを切らないように採取する。浮島に植えて、増やしてみよう。


そんなこともしていると、浜についた。

最近は歩くのも慣れて、2時間までならそんなに疲れない。


荷物は浮島のお店の横の倉庫まで運んでもらった。


「お世話になりました」

「「こちらこそ」」


銀貨1枚を渡すと、そう言ってふたりは街へと帰っていった。


今日の二つ目です。よかったらブクマお願いです。

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