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16cmの温情と1・5センチの恋情  作者: しぼりかぼす
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第十八章

 ダンス、というのは不思議なもので、相手があまりにもうまいと相手の足と反対方向に動いて避けていくだけでもなんだか踊れている気になる。

 社交ダンスというとくるくるメリーゴーランド並みの速度で悠長に回りながら手を繋いでいるだけというイメージだったのだが、存外早い。

 言わずもがな体育のしかも特殊な科目なので完全に浦島太郎状態の僕が依然その場の流れでなぜだか始まったダンスと今しがた行った十五分少々の時間で上達するわけがないので、どのようにはたから見たら踊れているようにしているかというと、

 結局以前と同じだ。0・75倍速くらいで僕らのダンスを再生されるともうボロが出る。ご確認いただけるだろうか?

 ではもう一度。カウントダウンとかはしないぞ。

 僕が光の足を、また、光が遅れた僕の足を踏みそうになる瞬間にクイックモーションで脛や爪先に放たれる小蹴り。コマンド→○くらいで格闘ゲーム初心者が連打するような小突きなのだがこれでかなり人為的に修正されているのである。

 意地を張るつもりはないがかなり恥ずかしいので1・5倍速くらいで見てほしい。動体視力に自信あるって人は2倍速、3倍速に挑戦してみよう!といった感じに文言を並べておけばアクティブな人じゃなくてもスローモーションじゃ見ないだろ。

 一度区切りを入れるのか光はわずかにテンポを上げ、必然的に僕への修正も早くなる。進み、フィニッシュのモーションでポーズ!

「光…大変だ…」

「なにかしら?」

 背に添えられる手、引き上げるように掲げられた手…

「これ男女逆だ」

 うろ覚えだが何ちゃらバナナ的な名前のスケートのポーズを僕がとっている。ていうかよく支えてるなこいつ…

「ジャージ姿なら男女逆でもばれないんじゃないかしら?」

「秒殺だよ!ベリーショートどころじゃない運動部女子ならまだしもお前と僕を入れ替えるのはモナリザとピカソを入れ替えるくらい無理があるよ!」

「蝶と芋虫の差が在るのだものしょうがないわよね」

「すまん!そこまで差が開いているとは正直予想外だった!調子乗っててすまん!」

「分かればいいのよ」

「お前はそもそもばれない派じゃないのかよ!」

 会話の流れさえ満足ならば主義主張なんてものはどうだっていいのかよ。言っていることがあやふやすぎてとりあえずテンポよく繋がる言葉を返されている気がする。しかも光の言葉=キレのある毒舌なわけで僕の心にむやみやたらとリズムに合わせて刀傷が入っていくわけだ。

 光が僕を開放する。解放するというよりはぽいっと離されたので体重を半預け切っていた僕はぐえっと倒れ込む。

 なにすんだよとじと目で刺すが光は特にこれといった返答をしない。

 僕はわざとらしく背中を丸めて胡坐をかく。所在なさげに天井を見上げるとプラネタリウム並みの無駄な解放感だ。光が僕の後ろで座り込む。

「少し疲れたわね」

「ほんとかよ」

 言葉と表情に出ないどころか、息遣い、雰囲気、まったくもって言葉以外で確かめる手段がない。

「あなたの相手をしていたら」

「ダンスは関係ないんだな」

 体の何倍口が動いているからなあ…

 ススッと光は間を詰めると、勿体ぶるように少し時間を開けてトンッと僕に背を預ける。反射的に息を止める。関節球の錆びた鉄人形の様にぎこちなく首を回すと、視界の端に映る床に零れたロングヘアに視線を奪われる。

 伝わる体温、根本的に別物であるかのように軽い、空を遊ぶ羽毛を思わせる軽さだ。確かな温かさに高鳴り始めようとする鼓動を息を止めて無理矢理に鎮めようとしてもなかなかうまくいかない…

 なんだか最近、妙な感覚というか、本来高鳴ることのない心臓が最近の過負荷に耐えかねている。

 光が口を開く。凛とした声色に揺さぶられたように僕は夢半ばを彷徨うような感覚から抜け出す。

「男女が背を合わせて座っているというのは絵になるわね」

「学園物の表紙にありそうだもんな」

 光は破天荒をゼラチンで固めたような面を持つくせに屋上が好きだったり、ベタな学園物的ロマンスを求めてるところがあるからな…

「このまま切り取ってロゴとしましょう。ファッション業界へオリジナルブランドとして出航するのよ」

「既出だよ!著作権に引っかかるよ!!」

 僕は思わず立ち上がって突っ込んでしまう、スナップを利かして右手付きのスペシャルエディションだ。

 こいつ、完全にドッペルゲンガーが存在しなさそうなくせに完全に被せてくるとはなにごとだ。そこであえて真骨頂を発揮しないとは。厳密にいえば背中を合わせる男女ではなく美女二人なんだろうけど。

 僕はそのあと、一瞬戸惑った。

 元の体勢に戻りたいのだがそれはつまりは光に自分から寄っていかなければいかないわけで…

 光はコテンっと唐突に上半身を倒す。

 見上げる瞳に僕が映り込んでいる。どこか空虚で、穢れない鏡…忙しなく差し込む陽光を返す白い肌に、桜色の小さな唇は言葉の容量と全く合っていない。

 もの言いたげな表情を浮かべるわけでもなく、ただ僕を見つめる瞳に縛られる。

「勝手に立ち上がっちゃダメじゃない。預け切っていたんだから」

 今完全にアクションが遅れていたよな。

 やり直しよと言わんばかりに差し出された手を僕はさっきまでお互いに握って踊っていたくせに、躊躇しながら引いた。

 体重がないように軽く起き上がる光がわざとらしく僕を見つめる。一途にいっぱいに僕なんかを映し続ける瞳に吸い込まれそうだ。光の瞳は目に毒だ。

 僕は手を戻そうとすると、キュッと握り込まれて離れない。

「いや、もう手は、いいんじゃないか?放してくれ光」

「お断りするわ。支えてくれないとまた転んでしまうもの」

 瞼を伏せて言う光は気持ち声色が高い。ということはあれだ、とっとと背もたれのポジションに戻れと、そういうことだ…

 わかったよ、そうぼそりと独り言のように呟くと光が少しずつ力を抜いて手を放す。

 僕はロボットのようなぎこちない動きで光の後ろへ行く。わざとらしく強風に揺れるシーソーのように動き始めた光に急かされて僕はとにかくその場に座る。

 車のバック駐車ばりに後ろの小さな背中に怯えるように慎重に位置を微調整していく。背と背がトンと軽く当たったところで僕はぴたりと止めた。人という字のようにとりあえず支えるのに支障のない点と点程度の接触だ。

 光は少し不満そうに後ろを一度振り向いてスッと距離を詰めた。

 点と点との接触が面と面へ変わる。

 春だからって油断しないで制汗剤付けといて正解だったな…

 こんな調子じゃ運動しなくたって熱くなる。

「なんでそんなにつめるんだよ」

「あら、知らないの?あなたの近くにいるの、思ったより心地いいのよ」

 僕は耳まで赤くなった。本当に末端まで急激に火照るような温かさを感じる。

 いつもの僕なら、あるいは他の誰かが相手なら、僕は「それお前の都合じゃん」といつも通りに返せただろうか?

 らしくない。あり方なんて気にしたこともない僕がそう思うんだ。これは本当にらしくないんだろう。ただ光の言った言葉が、どんな形でも、どんな意味だって構わないから、本当であればいいだなんて…そんなことを思う。

「初耳だよそんなのは。光は何つーか、変わり者だな」

 僕には背中合わせでも今の光の表情が分かった。表情、という表現もおかしいかもしれないが、瞼を伏せて小さな唇で言葉を紡ぐ光の様子が目に浮かぶ。楽し気な時や、満足しているとき、笑う代わりに光は目を閉じるから。

「360度四方八方、天上天下極楽浄土、桃源郷どこから見ても私は普通よ」

 初めの二つ意外微妙に間違っている。普通じゃないところから見て普通でもそれは普通になるのか?NORMAL(平凡)という単語の意味が分からなくなりそうなので南国にいる白熊のような変わり者がそんなことを言うのはやめてくれ。

「お前が変わりものじゃない世界なんて僕はまっぴらごめんだよ。大体、誰にも相手にされないような奴といて心地いいだなんておかしいだろ」

「それならそれで、いいわ。気に入った場所なら、自分だけのモノに近いほど、喜ばしいものでしょう?それならそれで、私は変わりもので結構よ」

 僕は深呼吸する。背中合わせではそれがばれるのがすごく嫌だ…

「無意味に期待させるようなのはよくないぞ」

「無意味?長谷君じゃあるまいし、この私の枝毛からアホ毛、爪先に至るまですべてに意味しかないでしょうが」

 無意味に髪を表現する言葉がマイナスなのが気になり過ぎるが、ほっとこう。あと誰が無意味だ。事実を再確認するのはやめろ。

「意味の証明ということで、長谷君、私とデートをいたしましょう」

 え?僕は思わず硬直と同時にびくりと体を震わせた。

「なんというか、なんだその突拍子もない提案は」

「どう考えても長谷君は洞察力のある方ではないから、あなたとの居心地の良さを証明するにはそれしかないでしょう?」

 なんて極端な証明なんだ。

 非常に分かりやすいんだがまったく論理的じゃないよなそれ。

 今回の場合プラスだからいいものの、僕は嫌いだと言われてウソだと答えたら嫌いだと証明するために殺さなければ証明にならないとか訳の分からないことを光なら言い出しそうで恐ろしい。

「湧いて出たような提案は構わないんだけど、いつ、とか、どこ、とか…」

 言い切ってもいない僕の回答を光はバケツでペンキを掛けるように被せてきた。

「日日は明日、時刻は放課後、場所は一緒に行けばいいでしょう」

 こいつはエスパーか何かなのだろうか?奇妙な巡り合わせで僕の土曜日の放課後が埋まった。


 土曜の授業が終わりを迎えてから、昨日のうちに連絡を入れておいたので、三好と別れて教室を出ると、僕はすぐに駐輪場を出た。

 約束は午後の二時。校内平均を取れば、ずいぶん悠長な待ち合わせ時間だろう。大体はみんな放課後直行だからな。

 待ち合わせ時間からすでに光とのデートは変わっていた。

 僕は一応の事制服を脱いで私服に着替えることにした。一度家に帰ってあれこれやっていると、いつの間にか逆算してもぎりぎりの時間になってしまっていた。

 僕が集合場所に着いたのは三分前だった。じゃっかん焦った。一分でも遅刻したらとんでもないことになりそうだ。

 光が集合場所に来たのは時刻ちょうどだった。

「さっきぶりね。着替えてきたの?」

「光は制服のままか…」

「何よ。私服姿が見たかったの?」

「うっ、まあ、それは否定しない…」

 残念だったわねと踵を返してバス停に向かう光の鞄を見て僕は言葉を失った。

 何が入っているのか疑いの目を向けろと言わんばかりの大容量。光にはそもそも制服から私服に着替える時間なんてなかったのだろう。

 陸上自衛隊の合宿かと突っ込みたくなる。一体何が入ってるんだあれは…

「参ったわね。バスの時間を間違えたわ。走らないと間に合わないわね」

 話したバス停はここから400メートルほどある。

 僕が聞き返すか聞き返さないかのタイミングで光が駆け出す。なんか言えよ!危なかった。あっけにとられていたら確実に見失う速さだ。

 ていうかその荷物でそのスピードはなんだ!なぜ財布と携帯のみの僕の全力と同等なんだ!今思ったら走力の差は前から分かっていたがそれにしても速い!

「長谷君!走るのよひたすらに!セリヌンティウスの如く!!」

「その人待ってただけだろうがああ!!題名にもなった主人公を忘れてんじゃねえよ!」

「個人的にはラストシーン、改心した王様のわしも仲間入れてチョは何度読んでも涙だわ」

「それ別物だ!お前が読んでるのは僕の知ってるものじゃない!王様はそんなにポップじゃないからその中ならセリヌンティウスも爆走しているかもしれない!!」

 ガラガラのバスに光が一馬身引き離して僕より先に飛び乗った。結局時計を見ると一分ほど遅れているが、バスは何事もなかったかのように出発した。

 乗客どころか、バス停の時点で人の気配がなかったし、時間にルーズな路線と化してしまっている様だ。まあ助かったんだが…

 しかしまあ、僕は一体どこに連れていかれるんだろう?この乗客率、さっきの光の急ぎようと言い、一日数本という感じだ。光は先に座って隣に例のバカでかい荷物を載せている。リュックサックが人一人分の席を使っている。

 僕が荷物の隣に違和感なく腰掛ける。所在なさげに窓から流れる景色を見ていると、頬のあたりに集中的に何かが刺さるのを感じ取った僕は光に目線を映す。

 ものすごく気に入らなさそうな目でこちらの様子を窺っている。光は僕を振り向かせるだけ振り向かせると人一人分占領していたバッグを膝に乗せて抱える。ぽっかりと、僕らの間に一人分のスペースが空いた。そして光の膝の上は超満員になった。

 わざとらしくもうこっちには視線を刺しては来ない。

 僕は一瞬頬が赤くなった。少しだけ、光が分かるようになってきたのかもしれない。口の端から笑みが浮かぶのを堪えるとゆるキャラみたいな口の形になるので、僕は一度視線を外してから、ぽっかり空いたスペースを詰めた。

 光は何も言わない。改善のしようのない顔が微動だにせず外を見つめている。

 ぼふっと勝手に僕の膝の上にリュックサックが置かれる。存在感が人以上だった。

 僕らは会話なくリュックサックを置いたり置かれたり無言で繰り返していた。果てしなくシュールだったが誰も突っ込んではくれない。

 バスは予想外に遠いところまでやってきた。どれくらい移動したんだろうか?ちらほらとそこそこの高さの見える見慣れた景色はとうに過ぎて、思い切り山道になっていた。

 終点らしく、僕らしか乗っていなかったバスがとうとう無人になって引き返していく。

 一応?観光地らしく何とも言えない売店がある。売店の入り口には恋みくじがとってつけたように設置してある。いらねえだろこれ神社じゃないのに。

 まだ時間があるわねと呟いた光と僕は何となく売店に入る。観光名所の売店を無理矢理縮小したようなツッコミどころ満載のラインナップだ。目玉柄のスーパーボールを見た僕は一気に内心が冷ややかになるのを感じた。

 誰が買うんだよ。そしてなににちなんだ商品なんだこれは。先週の土曜日に目玉で気絶していた三好を思い出した。

 僕はストラップのコーナーで足を止めた。

「記念にどれか買って行こう。勾玉とクローバーは色違いのペアルックなんだな。これなんか――」

「これください」

「聞けよ!!」

 光が選んだのはクローバーの対になったストラップだった。青とピンクのペアルックだ。僕は当然のようにスッと青に手を伸ばしたところですでにピンクしかなかった。

「何で僕がショッキングピンクなんだ!定番に逆らいすぎだろ!意図を読もうぜ!」

「私のイメージカラーは青なのよ。ゆえに私が青です」

「ダークブルーだろそれをいうなら…これは水色に近い青だ。光には清すぎる!」

「男が青で女がピンクとかよくないわ長谷君。この男女差別世間体野郎」

「意味わかんねえ毒吐いてんじゃねえよ!解毒に困るわ!」

「実は薬って毒なのよ。逆説私の毒も薬ということよ」

「お前の場合患者を殺す勢いなんだよそれが」

 結局僕がピンクで光が青になった。僕らは揃って携帯に付ける。

「携帯に何か付けるって初めてね」

「そうなのか?なんか女子高生っていうと、ごちゃごちゃつけてるイメージがあるけどな」

 ああ、それは普通の女子高生の話か。

「何か言った?」

 こいつ、僕の思考が読めるのか…僕は迂闊に考えるのをやめることにした。

「そうね、携帯ってあまり使わないから学校においたまま帰る事もよくあるわ。三日ぐらい置いておいたらグレードアップしそうだし」

「作り溜めたカレーかよ…いたずらに充電が減るだけだよ」

 光がぼっとした表情で独り言のように呟いた。「恋みくじ」光の視線も取ってつけた様な謎のおみくじに向いていたので間違いないだろう。

「あれのことか?絶対に当たる恋運勢だってよ」

 僕は大げさなTVショッピングを見る感覚で言ったが光は女の子なので付け足した。

「引いてみるか。案外当たったりしてな」

 光と僕は怪しげな箱の前に立つ、手を入れたら噛まれるとかそういう類ではなさそうだ。

 ただ引いても面白くない、ということで僕らは二人同時に手を入れた。

 実際入れてみると僕も手は大きい方ではないし光は言わずもがなほそいのだが結構狭い。

「て、ちょっと?光さん?めちゃくちゃ邪魔してるじゃねえか!」

「この状況で仕掛けないのは失礼に値するでしょう」

 誰もおみくじ一枚引くのに刺激なんか求めてねえよ!

 この!っと何とか掴み取って、どうだと光を見るととっくに自分のおみくじを取って開こうとしていた。

 僕らは二人でベンチに座って見る事にした。光はおみくじを開ける前に喉が渇いたと言って、行ってしまった。

 何ともやられっぱなしだ。一度たりとも光から一本取った!と思えたことすらない。この隙に何か悪戯の一つや二つしてやりたいところだが何倍にも膨らませてやり返しを食らいそうだな…どうしたもんか…


 では、そういった光の後に続いて僕もおみくじを開いた。

 見事初めての恋人が出来ます。恋愛運大吉。これはこれは、何とも僕には似合わない結果だ。

 光はというと、ごーんという効果音が似合いそうな無表情、(いつも通りと言えばいつも通り)だった。

「あなたは今回の恋で過去の恋を思い返すでしょう末吉。中途半端に末吉なのが腹立たしいわね。どう考えても大凶でしょう。それに過去って何よ」

 こちらもこちらで光には似合わない占い結果だ。

 光が少し不機嫌そうに僕のおみくじも覗いてくる。光のくっきりとした二重瞼が四重くらいになっていた。ガチャ○ンかよ。

「何よそれ。何よ何よ」

 相変わらずの棒読みだが言葉のスピードがかなりショックを受けている様子だ。ま、まあ占いだからさ。僕も引きつったままフォローに入ったのだが光は表情を変えない。

「誰と…恋人になるっていうのよ」

 え?僕は聞き返そうとして辞める。誰に向けた一言でもなさそうだった。光はほんの少しだけ怒ったような、悲しいような難しい表情を浮かべていた。


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