ノーネームと白
ため息は白く色づいてから透明になっていくのに、透明になりきれない自分は白いまま教室を漂っている。
居心地の悪い教室の隅。言葉はマフラーの毛糸に絡まって、誰のもとにも届かない。
たったひとりの家族にも、傍にいるクラスメイトにも名前を呼ばれない空間で、名前をなくした少年は、名前を呼ぶ少女のまぼろしを見続ける。
居心地の悪い教室の隅。言葉はマフラーの毛糸に絡まって、誰のもとにも届かない。
たったひとりの家族にも、傍にいるクラスメイトにも名前を呼ばれない空間で、名前をなくした少年は、名前を呼ぶ少女のまぼろしを見続ける。
0. prolog
2016/01/08 23:48
(改)
1. ななしと白い教室
2016/01/08 23:50
(改)