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副隊長 かんようの野望(こーめー編)

「えっと、これからりゅうびの下で軍師をやらせていただきます四道公明しどうきみあきです」


「なにいってんだ、おまえはこーめーだ」


「いやしかし」


「うるさい、こーめー以外認めん。恩人の言うことに逆らうのか」


「くっ、わかったよ。というわけで、軍師のこーめーです、よろしくお願いします」


 こーめーは丁寧に頭を下げ挨拶をした

 その後ろで、りゅうびは満足そうに頷いていた


 こーめーという男と握手をしながら、思った

 こいつは俺の殺してやるリスト入りしたと


 いったいなんなんだ、突然現れて軍師だって

 いや、まぁそれはいい

 ひ弱そうだが、頭はいいのだろう

 さっきの推理は正直なかなかのものだった


 しかし、この男は我が神(りゅうびさま)の着替えを覗いたんだ

 うらやましい、うらやましすぎる

 それだけでも万死に値するにもかかわらず、謝っただけで許されるなんて、りゅうび様は寛大すぎる

 いや、その優しさもりゅうび様の美点ではあるのだが、この場合は死刑一択だっただろう


 しかも、りゅうび様が下手に優しくするもんだからってこの男はつけあがり、りゅうび様にタメ口をきくとはなんという、うらやま…ふざけた野郎なんだ

 

 かんうもかんうだ、戻ってきてそのままこの男を切り捨ててくれるものだと期待していたのに

 なぜ、ヤらない

 お前はこの俺様を差し置いて劉好団りゅうはおだんの隊長くせに、甘い、甘すぎる

 貴様がこのまま隊長をしている限り、りゅうび様は常に危険と隣り合わせだ

 俺様なら、あのこーめーという男、間違いなく斬り捨てていた


 それにしても、まずはこーめーだ

 なぜ、なぜこの男はあんなにも楽しそうにりゅうび様と話しているのだ

 俺様なんか、報告以外でりゅうび様と話せるなんて、朝の挨拶位で、二言以上話したことなんて指で数える程しかないというのに、絶対ころ

 

「おい、かんよう、こーめーを案内してやってくれ」


「はっ、りゅうび様お任せ下さい」


 いやっほぉぉぉぉぉ

 りゅうび様に声かけられた

 ふっ、こーめー貴様のおかげだ

 これで、こーめーを案内した後またりゅうび様と話せる

 いや、このままこーめーに取り入ればこーめーをダシにりゅうび様とたくさんお話をすることも

 ぐははは、かんう、貴様の地位はもうすぐいただくぞ


 今日もりゅうび軍はいつもどおり平和だった

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