父と娘
ビックママの住まいは大きな三角屋根のログハウスであった。あらかじめ伝書鳩の手紙を読んでいた彼女は、カナ達を驚きもせずに迎えた。他に、見るからに元気そうな少女と無関心を装っている黒猫が一匹いた。少女の方は真っ白なエプロンをしているからお手伝いさんなのだろう。
「お久しぶりですママ。また、世話になる」
とロージが頭を下げて挨拶をした。ママと呼ぶのは変な気がしたが、カナもそう呼ぶことにした。
「お世話になりますママ」
そう言って、カナも頭を下げた。
「よく来たね。今日から、ここがお前さんの家だ。修行だけしていれば、他は何もしなくていい」
真っ赤な口紅を塗った唇を歪ませて、ビックママはニヤリと笑った。不安一杯のカナにはその皮肉はわからなかった。ただ、修行に専念しろという言葉が、勉強さえしていればいいという両親の言葉と重なった。
「あ、あの~ 少しぐらいなら家事の手伝いもできると思います」
カナが上目づかいにおずおずと申し出るが、ビックママはにべもない。
「無理をしなくていいさ。ナパがいるし、包丁も握れないとクリスから聞いているからね」
ナパと呼ばれたのは、薄い金髪をポニーテールにした少女。年のころはカナと同じぐらいだろう。ビックママの皮肉がわかったカナは目を伏せながら答える。
「す、すいません」
エドがカナの頭をなでながら
「お手柔らかに頼みますよ。まだ子供なんですから」
と諭すと、ビックママは眉間にしわを寄せた。カナが子供であること、難しい子であることを思い出したようである。
「わかっているさ…… ナパ、この子を二階の三角部屋に連れて行っておくれ。生活できるように部屋を整えるんだよ」
「はい! わかりました」
ナパはすっと背を伸ばして、元気のよい返事をした。彼女は、ためらいもせずにカナの手を引く。まるでかわいい妹であるかのように。カナはこわばった表情をほんの少し緩ませた。
二階へ上っていくカナ達を見送って、ロージが口を開く。
「しばらく居候させてもらうぜ」
「ロージ、お前さんの考えることはわかっているよ」
「何のことだ?」
「似ているんだろう、お前さんの娘に」
「……さすがママだ。なんでもお見通しだな」
ビックママはため息をついた。
「娘が亡くなったのは不運な事故だよ。それを忘れろとは言わないが、カナはカナだ。生まれも育ちも違うし、お前さんの娘でもない」
「わかっているさ、でも、この森で、ママに任せておいては……」
「放任、過酷で愛情も情もない。そのうち魔獣に食われちまう…… そう言いたいんだろう」
ロージは肩をすくめ、エドはニヤニヤしている。ビックママは話を続けた。
「お前さんが納得するまで、そばにいればいい。だが、あの子は、あたしの眼鏡にかなった子だ。そんなに柔じゃない。自分に自信が持てないだけだよ」
エドが筒から小さな巻物を取り出し、ビックママに手渡した。広げてみると、水色のインクで書かれたリンダ・ゼンからの手紙だった。彼女は、眉をひそめながら長い手紙を読み進めた。
「一年も持たないか……」
ビックママは誰にともなく呟いた。手紙の内容は多岐にわたったようだ。
「カナの手の怪我は治ったのか?」
「痕も残らないくらいに完治した」
とロージが答える。
「リンダの子、ショウインはどうだ」
「どうと言われても」
ビックママの曖昧な質問にロージが戸惑った
「容姿、能力は?」
「そんなに詳しいことは知らないが、容姿は…… 可愛い子、女の子みたいだな。能力は…… 頭の回転は速いが、体力は普通じゃないかな」
「ロージにもわからないことがあるんだね」
そう言って、ビックママはニヤリとした。
「えっ?」
驚くロージからエドへとビックママは。
「まあいい、ところで、この手紙には妖変魔獣がここ一年ばかりで増えたと書かれてあるが、エドは何か知っているか?」
「フエの北側の地域でも魔獣が増えていますから、妖変地域からの流入自体が増えているのだと思います。フエの守備隊も巡回や討伐を増やしていますが、幸い大型魔獣がフエまで来ることは無いようです。現状程度なら、それほど問題ではありませんが、もっと増えるようなら、対策を見直さなければならないでしょう」
「そうかい。どちらにしろ、カナを鍛えないといけないことには変わりないね」
* * *
翌日、エドは帰り、四人での生活が始まる。食事から洗濯、掃除まで家事はナパがやってくれたので、カナは勉強漬けだった。
午前中はビックママから精霊学の指導を受ける。半分は講義で、あと半分は前日に自習した教科書に関する質疑だ。言葉がまだ不自由なので、わからない用語をリストアップし、ロージやナパに教えてもらう。二人とも精霊学に詳しいのか、専門用語でもすらすらと説明してくれる。
午後は、屋外での勉強だ。カナ達のいる森は、植生も動物も豊かである。原っぱもあれば薄暗い森もあり、水辺も岩場もあるから、多種多様な薬草が生えている。もちろん、それらを採取するために歩く距離も半端ではない。高度差もあるから体重の重いビックママ自身はあまり森に入らない。そんな森を、カナはロージの案内で散策しながら薬草を覚えていく。
森には、山を越えて妖変地域からやってくる小型の魔獣がいる。だから、カナが一人で森を歩くことはない。いつも大剣を背負ったロージがついていく。一人で森を歩き回れたら、とカナは思うが、ナパのように短剣でも持たなければ、身を守れない。
そして、困ったことにカナは剣を持てない。発火石などの、機能性の石を装備するのも一案だが、発火・爆発させなければ魔獣は恐れないし、そばにいる人間を巻き添えにしないよう注意しなければならない。音だけの爆音石や、光を発する閃光石を使ってもいいのだが、高価なので、地元の人は使わない。
魔獣が嫌うとされる黒月晶石は、カナが妖変カメレオンに襲われた時に効果を発揮した。ただし、あの時は、カメレオンが黒月晶石に触れた。黒月晶石を置いただけで魔獣よけになるわけではない。
剣や槍を持ち歩いて、それで魔獣を威嚇するのが地元の一般的なやり方である。特に、ピカピカの剣や槍の輝きは魔獣をおびえさせると信じられている。そして、そのピカピカの刃そのものがカナのトラウマであった。
ビックママの森には一つの仕掛けがある。それは、双子型伝え石、通称、結界石である。二つの石を直線型伝えで結んでおいて、その線が、魔獣や人の通過で途切れると警報を発するというものである。これは精霊学の高度な応用の一つである。
森には結界石がいくつも配置され、ある程度の大きさの魔獣や、大人が通過すると、ビックママの家に置かれた鈴石が鳴動するようになっている。年に数度は、鈴石が鳴動するのだが、その半数は知らずに横切った人間であり、残りは中型魔獣あるいは大型の獣である。小型の魔獣やイノシシぐらいでは反応しない。鈴石が鳴動すると、調べに行くのはナパの役目である。実は、ナパも相当な実力の持ち主である。
カナ達が注意しなければならないのは、結界石が反応しない小型の魔獣、妖変フクロウ、妖変カエル、妖変猿などである。
一人旅をする巫女にとって、護身術は必須である。巡礼中に魔獣や盗賊と出会うことが皆無ではない。だから、巫女を養成する精霊アカデミーでは、剣術は必須科目である。もちろん皆が剣を使いこなせるわけではないし、剣以外の護身法もある。しかし、巫女が剣術を修めていると信じられていることが大事である。
ロージは、巫女ならばどうせ剣術を習うのだから、自分が教えてもいいだろうと考えていた。
ログハウスの裏手は、ちょっとした広場になっており、薪割り場と納屋がある。ロージが納屋から武器を出してきては、青ざめたカナに持たせている。
「剣がだめなら槍はどうだ。これなんか穂先が短いから武器という感じがしないぜ」
そう言って、ロージが五センチほどの刃の付いた槍を手渡した。手を添えてカナに槍を構えさせる。そして、そのまま突かせる。何回かやってみろとロージに言われて、カナは目をつぶって深呼吸した。
目を開けると銀色に光る穂先を意識してしまうのだ。そうすると白いスーツの男に刺されたことを思い出し、カナは金縛りにあったように動けなくなる。
目をギュッとつぶって、額に汗を浮かべながら槍を突くカナを見てロージは考え込んだ。その後、斧、こん棒、鋸、ノミ、カンナ、料理用包丁、クリスからもらった短刀と試しみる。
結局、銀色に光る刃の部分が大きいほどだめだと言うことがわかった。そういうものを持つと体が硬直してしまうのだ。たとえ、それが料理用の包丁であっても同じだ。カンナのように刃の見えないものは大丈夫で、斧やノミのように銀色の刃先の部分が小さければ硬直の度合いは小さく、こん棒のように刃がないものは平気だった。クリスにもらった短刀は、刃が真っ黒な黒月晶石でできており、これは自由に振り回すことができた。
難問であった。刃先に色をつけ、光らなくすれば、武器としての機能をほとんど損なわずに済むだろう。一方、光りものであれば、魔獣を威嚇して戦わずに撃退させることも不可能ではない。短剣に色をつけてしまえば、武器としては役立っても魔獣を脅せないから、魔獣と戦わざるをえない。
ロージはカナの武器を選ぶことを棚上げにして、黒月晶石の短刀を使いこなすこと、体術の基本である体のさばき方、蹴り、掌底打を教えることにした。もちろん、短刀も体術もリーチが短いので、魔獣には不十分である。それはわかっていたが、ロージには、カナにとっての最善の護身術を考える時間がほしかった。
もちろん相手を知ること、魔獣や妖変前の獣の特性、特に弱点を知ることが大事であり、ロージ達は積極的に獣や魔獣を探した。
カエルの巣穴を覗くことから始まって、小鹿を追いかけたり、怒ったイノシシに突進されたり、キツネの狩りを邪魔したりと高低差のある森を駆け回った。森で初めて会った妖変魔獣は狸であった。もともとの臆病な性格もあって、ロージが大剣を一振りすると逃げていった。
体力の尽きることのないロージに連れまわされたカナは、鍛えられることになる。もっとも、最初の頃は、途中で動けなくなり、おぶってもらったことが何度もあった。申し訳ないと言いながらもカナは、大きな背の温かみを堪能していたし、ロージは、頬にかかる黒髪の香りを嗅いでいたから、それはそれで、二人にとってひそかな楽しみであった。娘を失って何年にもなる父と、父の愛情を覚えていない娘の楽しみであった。そんな楽しみは、カナが体力をつけていくとともに、なくなっていった。
カナが森の中で学ぶべきことは、薬草や獣だけではない。精霊使いの本業は精霊を使うことである。巫女であれば、植物の精霊を励ましたり、人の体から病を追い出す。術師であれば、獣の声に耳を傾ける。
精霊使いの第一歩は、精霊素を介して精霊の声を聞くことで、これを『探り』という。探りの対象は動植物の意識・状態だけでなく、一つの細胞だったり、石だったりすることもある。『探り』ができるようになり、精霊の声が聞こえるようになることを『開眼』という。
開眼するために、カナは亀石と呼ばれる直径五メートル程の平らな石の上で座禅を組んだ。毎日一時間ほど、雨の日は大蓮の傘をさして座禅を組む。目をつぶり、呼吸を整え、耳を澄ます。
風が樹木の葉を揺らす音、リスが駆け抜ける音、カナブンの羽音、葉先から滴が地面に落ちる音…… そうやって耳を傾けていると精霊の声が聞こえてくる…… はずである。そう言われてもカナにはさっぱりわからなかった。亀石の周りでは、樹木、特に最長老の楠の声が一番大きいとビックママが説明する。カナはその楠に手を当ててみたが、そんな声は聞こえなかった。
ナパは精霊使いの素質があるらしく、楠が日を浴びて喜び、雨を受けて笑うのがわかると言う。精霊の声は聞こえないというロージでも、どの樹木の精霊が一番強そうかと問うてみると、楠と言い当てることができたから、精霊というのは非科学的な幻想ではないらしい。ビックママに信じる気持がないから聞こえないのだと言われたが、カナにはどうしようもなかった。
亀石での座禅では、どうにも進展しないことがはっきりしてきた。開眼しない、つまり素質がないのなら巫女にならなければいい、とカナは考えていたが、そうもいかないらしい。巫女になるしか道がないというのは納得できなかったし、そのために、周りの人が動くというのは理解できなかった。
正直に言えば、カナのやる気はゼロに近い。わけのわからない世界に放り込まれ、ようやく言葉が理解できたという状況である。高校を卒業しなければならないというプレッシャーは無くなったが、同時に、秘境を旅する記者という夢も無くなってしまった。巫女になれば生活には困らないのかもしれないが、それだけであった。カナは単調な生活に飽き始めていた。
* * *
「冷火の淵へ行かせよう」
ビックママは突然言った。
「冷火の淵ですか? あそこは妖変地域に近いし、行くだけでも丸一日はかかってしまいますよ」
ナパが驚く。
「冷火の淵とはなんだ?」
カナはもちろんのこと、ロージも知らない場所のようだ。
ビックママが答える。
「ここから森を抜けて一日程登ったところに、泉がある。もともとは冷泉だったのだが、もっと高い所にある熱湧水の水が流れ込み、冷たい水と混じりあって程良い温かさになっているんだ」
「ということは、快適な温泉に浸ってリラックスしろと言うことか?」
ママも優しいところがあるのだとカナは勘違いした。ビックママはニヤリとして
「快適とは言えないな。浸かっているのが短時間ならいいさ。そうさなあ…… 五分ぐらいなら垢も取れて丁度いいだろう」
と言ってナパを振り返った。二人で入ったことがあるのだろう。ナパが眉をひそめた。
「五分までですね。それ以上だと、酸で肌が荒れるわ。それにあそこの水は精霊素が濃いいから…… まさか! ママはカナを開眼させるために…… カナには刺激が強すぎます。危険です」
ナパの反対などビックママには通じない。
翌日、簡易テントと携帯食料など一泊分の荷物を持って、カナとロージは冷火の淵に向かった。高度が上がるにつれて、気温が下がり、植生が変わっていく。ログハウスの最寄りの村であるキトが十スタジオン(約二千メートル)であり、淵のあるところがさらに五スタジオン程高いから、相当な高さである。
ゆっくり登って、夕刻に目的地に着いた。白樺林が消え、ハイマツに囲まれた岩場に直径が五メートル程の淵がある。辺りには硫黄の匂いが漂い、湯気を立てた小川が淵に流れ込んでいる。
カナ達はその淵に近い原っぱにテントを張り、獣の嫌う香を焚いた。携帯食の月晶菓を二個ほど食べた。これは未熟成の月晶粉と茹でたトウモロコシと砂糖を混ぜて乾燥させたもので、甘みの薄い落雁のようなものである。他に燻製肉とオレンジという簡素な夕食であった。
日が落ち、焚火で暖をとり、ロウソクで灯りを確保する。折角だから冷火の淵に入ってみようとロージが言った。
この世界で温泉は珍しく、ロージが待ちきれないという顔をしている。剣を淵のそばに置き、あっという間に服を脱ぎ棄てる。月明かりの中で鍛え上げられた体が、ほれぼれとするようなシルエットを描き出す。まるで彫刻のような肉体美に一瞬だけ目を奪われたカナはあわてて後ろを向いた。昼間なら、カナが頬を赤くしているのがわかっただろう。恥ずかしさとは違う。無条件で自分を守ってくれる存在に胸が高鳴ったのである。
ロージの次はカナの番である。女として成長した柔らかな曲線、知らず知らずのうちに鍛えた筋肉の作る鋭い曲線が、感嘆するような立体を構成しているのだが、それを見ている者はいない。ロージは背を向けているし、カナは自分の変化を自覚していない。
淵は丁度よい湯加減で、火照った筋肉がほぐれていく。酸がきついので、体の芯まで温めるほどは入ってはいられないが、男と二人きりという状況がカナの血行を乱す。
翌朝、簡単な食事を済ませて、カナはビックママの指示に従って淵に入った。五分ほど淵に入っては、外に出て休憩するというのを繰り返せという指示だ。
冷えた朝の空気にほのかな湯気が漂う。淵に出入りする水の優しげな音、そよそよと揺れる鮮やかな緑、その緑の隙間から差し込む陽光。清浄な場にふさわしい白く輝く裸身が淵にゆっくりと沈んでいく。服は邪魔になるというママの指示で一糸まとわぬ姿であった。
唯一の観客になれるはずのロージは、魔獣がうろついているかもしれないと言い捨てて辺りの巡回に行ってしまった。その観客がいないことに安心しつつ、どこか残念な気持ちがあることにカナは当惑した。
湯につかり余計な考えを頭から追い出し、目をつぶって五感を研ぎ澄ます。水のぬめりが肌と肌の汚れを溶かしていく。全身の毛穴に何かが流れ込んだかと思うとそれが逆流する。一瞬、神経が伸び、毛穴から周りへ広がっていくような感じがして、頭がくらくらした。カナは、急いで淵から上がった。四つん這いになり、はあはあと息をする。今までに経験したことのない感覚だった。
もう一度、淵に入る。今度は用心したせいか、体がこわばり、毛穴が閉じる。それではいけないと体をほぐし、徐々に感覚を開放していく。開いた毛穴に加え、鼻と耳から何かが出入りする。カナは神経を少しずつ伸ばしていく。神経が水中に広がり、淵の周りの岩に触れ、さらに外の木々へと広がっていく。幹に触れた神経の一部は師管を通って根まで伸び、一部は道管を通って葉に達する。その途端、樹木の意識に触れた。カナはあっと叫んで意識を失った。
頬を叩かれてカナは意識を取り戻し、目を開ける。心配そうにロージが覗きこんでいた。優しそうな瞳、がっしりした肩、カナを抱き起こす太い二の腕。カナは思わず抱きついて厚い胸板を引き寄せた。カナが一糸まとわぬ姿であることを自覚したのはほんの少し後の事である。
その後、カナは、ロージの見ている前にで、もう一度淵に入る。羞恥心を捨て、心を開放し、感覚を伸ばすと、すぐに温かな眼差しを送るロージの意識を捉えた。さらに感覚を伸ばしていき、何千という動植物の意識を知覚する。距離にして十スタジオン程(約二キロメートル)まで『探った』ところで、めまいがした。朦朧とするカナをロージが引き上げ介抱する。
十スタジオンというのは異常である。優れた精霊使いが方位を絞って到達できる距離がその程度であるから、全方位に十スタジオン内の意識を知覚できるというのは異常である。当然、カナにはそれが異常であることはわからなかった。
この時、異質な意識、妖変魔獣の意識を捉えていたことに注意が向かなかったのは、仕方のないことであった。また、帰り道で、疲れ切ったカナが感覚を閉じてしまったことも、開眼したばかりのカナには仕方のないことであった。そうではあったが、カナは激しく後悔することになる。
昔、知床のカムイワッカの滝という所に行ったことがあります。今でもあるのでしょうか?