河内級戦艦のライバル達-各国弩級戦艦データ集
今回は物語の続きではなく、表題の通り河内級と同クラスの各国弩級戦艦のスペックを集めてみました。
元々は前回第9話中に出てきたイタリアやオーストリアの弩級戦艦のスペックを後書き欄に載せるつもりで
用意していたのですが、「いっその事、各国全て集めてしまえ!」となり、量が増えた結果、別ページを設け
させていただいた次第です。
又、この集めたデータを参考にして、物語における中心メカwともいうべき河内級戦艦のスペックも決めさせて
いただきました。
読者様が、この作品を読むに当たって手助けとなれば幸いです。
(日)河内級戦艦 ([]内が史実値)
同型艦:河内(Kawachi)、摂津(Settsu)
排水量:24,000t[20,800t](常備)
全長:192.0m[160.3m(河内)/162.5m(摂津)]
全幅:25.8[25.6m]
吃水:8.2m[8.2m]
最大出力:45,000hp[25,000hp]
最大速力:24.3kt[20kt]
航続距離:10kt/6,500海里[18kt/2,700海里]
乗員:1020名[999名]
兵装:30.5cm(L=50)連装砲6基[(L=50)連装砲2基+(L=40)連装砲4基]12門
14cm(L=50)単装砲14基[15.2cm(L=45)単装砲10基、12cm(L=40)単装砲8基]
7.6cm(L=40)単装砲8基[同12基]
45cm水中魚雷発射管なし[同5基]
装甲:280mm[305mm](艦舷)、100mm[76mm](甲板)、280mm[305mm](主砲前盾)
(伊)ダンテ・アリギエーリ(Dante Alighieri)
同型艦:なし
排水量:19,500t(基準)/21,800t(常備)
全長:168.1m
全幅:26.6m
吃水:8.8m
最大出力:32,000hp
最大速力:23kt
航続距離:10kt/5000海里
乗員:970名
兵装:30.5cm(L=46)三連装砲4基12門
12cm(L=50)連装速射砲4基、単装速射砲12基
7.6cm(L=40)単装速射砲13基
45cm水中魚雷発射管3基
装甲:200~254mm(艦舷)、38mm(甲板)、254mm(主砲前盾)
(伊)コンテ・ディ・カブール級戦艦
同型艦:コンテ・ディ・カブール(Conte di Cavour)、ジュリオ・チェザーレ(Giulio Cesare)
レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci)
排水量:23,088t(基準)/25,086t(常備)
全長:176.9m
全幅:28m
吃水:9.5m
最大出力:31,000hp
最大速力:21.5kt
航続距離:10kt/4,800海里
乗員:1,000名
兵装:30.5cm(L=46)三連装砲3基+連装砲2基13門
12cm(L=50)単装速射砲18基
7.6cm(L=50)単装速射砲13基+(L=40)単装速射砲6基
45cm水中魚雷発射管3基
装甲:130~220~250mm(艦舷)、80mm(甲板)、280mm(主砲前盾)
(伊)カイオ・ドゥイリオ級戦艦
同型艦:カイオ・ドゥイリオ(Caio Duilio)、アンドレア・ドリア(Andrea Doria)
排水量:22,964t(基準)/25,216t(常備)
全長:176.1m
全幅:28m
吃水:9.5m
最大出力:32,000hp
最大速力:21.5kt
航続距離:10kt/4,800海里
乗員:1,000名
兵装:30.5cm(L=46)三連装砲3基+連装砲2基13門
15.2cm(L=45)単装砲16基
7.6cm(L=50)単装速射砲13基+(L=40)単装速射砲6基
4cm(L=39)機砲2基
45cm水中魚雷発射管2基
装甲:250mm(艦舷)、97mm(甲板)、280mm(主砲前盾)
(墺)フィリブス・ウニティス級戦艦
同型艦:フィリブス・ウニティス(Viribus Unitis)、テゲトフ(Tegetthoff)
プリンツ・オイゲン(Prinz Eugen)、セント・イシュトヴァン(Szent Istvan)
排水量:19,698t(基準)/21,595t(常備)
全長:151.4m
全幅:27.3m
吃水:8.2m
最大出力:27,000hp
最大速力:20.3kt
航続距離:10kt/4,200海里
乗員:1,087名
兵装:30.5cm(L=45)三連装砲4基12門
15cm(L=50)単装速射砲12基
6,6cm(L=50)単装速射砲18基
53,3cm水中魚雷発射管4基
装甲:280mm(艦舷)、36mm(18mm×2)(甲板)、280mm(主砲前盾)
(仏)クールベ級戦艦
同型艦:クールベ(Courbet)、フランス(France)
ジャン・バール(Jean Bart)→オセアン(Ocean)、パリ(Paris)
排水量:22.189t(基準)/23,475t(常備)
全長:168.0m
全幅:27.9m
吃水:9.0m
最大出力:28,000hp
最大速力:21.0kt
航続距離:10kt/4,200海里
乗員:1,100名
兵装:30.5cm(L=45)連装砲6基12門
13.9cm(L=55)単装速射砲22基
47mm機関砲4基
45cm水中魚雷発射管4基
装甲:180mm~270mm(艦舷)、112mm(30+30+12+40)(甲板)、320mm(主砲前盾)
(英)エジンコート(Agincourt)
リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)(伯)→スルタン・オスマン1世(Sultan Osman I)(土)
→エジンコート(Agincourt)(英)
同型艦:なし
排水量:27,500t(基準)
全長:204.7m
全幅:27.1m
吃水:8.2m
最大出力:34,000hp
最大速力:22.0kt
航続性能:10kt/4,500海里
乗員:1,115名
兵装:30.5cm(L=45)連装砲7基14門
15.2cm(L=50)単装砲20基
7.6cm(L=45)単装砲20基+高角砲2基
53.3cm水中魚雷発射管3基
装甲:229mm(艦舷)、64mm(甲板)、305mm(主砲前盾)
(米)ワイオミング級戦艦
同型艦:ワイオミング(Wyoming, BB-32)、アーカンソー(Arkansas, BB-33)
排水量:27,243t(基準)
全長:171.3m
全幅:28.4m
喫水:8.66m
最大出力:28,000hp
最大速力:20.5kt
航続距離:12kt/5,190海里
乗員:1,063名
兵装:30.5cm(L=50)連装砲6基12門
12.7cm(L=51)単装速射砲21基
53.3cm水中魚雷発射管2基
装甲:279mm(艦舷)、38~76mm(甲板)、305mm(主砲前盾)
(独)ナッソー級戦艦
同型艦:ナッソー(Nassau)、ヴェストファーレン(Westfalen)
ラインラント(Rheinland)、ポーゼン(Posen)
排水量:18,570t(基準)/21,000t(常備)
全長:137.7m
全幅:26.9m
吃水:8.1m
最大出力:22,000hp
最大速力:19.5kt
航続距離:10kt/8,000海里
乗員:1,000名
兵装:28.3cm(L=45)連装砲6基12門
15cm(L=45)単装速射砲12基
8.8cm(L=45)単装速射砲16基(1915年に全撤去)
7.6cm(L=40)単装速射砲6基
45cm水中魚雷発射管3基
装甲:300mm(艦舷)、55mm(甲板)、280mm(主砲前盾)
(独)ヘルゴラント級戦艦
同型艦:ヘルゴラント(Helgoland)、オストフリースラント(Ostfriesland)
チューリンゲン(Thuringen)、オルデンブルク(Oldenburg)
排水量:22,800t(常備)
全長:167.2m
全幅:28.5m
吃水:8.81m
最大出力:28,000hp
最大速力:20.5kt
航続距離:18kt/3,600海里
乗員:1,110名
兵装:30.5cm(L=50)連装砲6基12門
15cm(L=45)単装砲14基
8.8cm(L=45)単装砲14基
50cm水中魚雷発射管6基
装甲:300mm(艦舷)、80mm(甲板)、300mm(主砲前盾)
(露)ガングート級戦艦
同型艦:ガングート(Gangut)→オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤ(Oktyabrskaya Revolutsiya)
ペトロパブロフスク(Petropavlovsk)→マラート(Marat)
ポルタワ(Poltava)→ミハイル・フルンゼ
セバストポリ(Sevastopol)→パリジスカヤ・コンムナ(Parizhskaya kommuna)
排水量:23,360t(基準)/25,466t(常備)
全長:181.2m
全幅:26.6m
吃水:8.4m
最大出力:42,000hp
最大速力:23.4kt
航続距離:10kt/5,000海里
乗員:1,126名
兵装:30.5cm(L=52)三連装砲4基12門
12cm(L=50)単装速射砲16基
4.7cm(L=43.5)単装速射砲4基
45.7cm水中魚雷発射管4基
装甲:229mm(艦舷)、25~37~76mm(甲板)、203mm(主砲前盾)
(露)インペラトリッツァ・マリーヤ級戦艦
同型艦:インペラトリッツァ・マリーヤ(Imperatritsa Maria)
インペラトリッツァ・エカテリーナ2世→インペラトリッツァ・エカテリーナ・ヴェリーカヤ
→スヴォボードナヤ・ロシヤ
インペラートル・アレクサンドル3世→ヴォーリャ→ゲネラル・アレクセーエフ
インペラートル・ニコライ1世(Imperator Nikolai I)(未完)
排水量:22,600t(常備)
全長:167.8m
全幅:27.3m
吃水:8.4m
最大出力:26,500hp
最大速力:21kt
航続距離:16kt/2,600海里
乗員:1,220名
兵装:30.5m(L=52)三連装砲4基12門
13cm(L=55)単装速射砲20基
7.5cm(L=50)単装砲4基
4.7cm(L=43.5)単装速射砲4基
45.7cm水中魚雷発射管4門
装甲:267mm(艦舷)、76mm(甲板)、305mm(砲塔前盾)
(伯)ミナス・ジェライス級戦艦(イギリス製)
同型艦:ミナス・ジェライス(Minas Gerais)、サン・パウロ(Sao Paulo)
排水量:19,281t(常備)
全長:165.5m
水線長:161.5m
全幅:25.3m
吃水:7.6m
最大出力:23,500hp
最大速力:21kt
航続距離:10kt/10,000海里
乗員:900名
兵装:30.5cm(L=45)連装砲6基12門
12cm(L=50)単装速射砲22基
7.6cm(L=40)単装砲2基
4.7cm(L=43)単装砲8基
装甲:229mm(艦舷)、52mm~30mm(甲板)、305mm(主砲前盾)
(亜)リバタビア級戦艦(アメリカ製)
同型艦:リバダビア(Rivadavia)、モレノ(Moreno)
排水量:27,720t(基準)/27,940t(常備)
全長:182.3m
全幅:30.0m
吃水:8.5 m
最大出力:40,000hp
最大速力:22.5kt
航続距離:10kt/8,500 海里
乗員:1,130 名
兵装:30.5cm(L=50)連装砲6基12門
15.2cm(L=50)単装砲16基
10.2cm(L=50)単装砲16基
53.3cm水中魚雷発射管2基
装甲:305mm(艦舷)、76mm(甲板)、305mm(主砲前盾)
各国略号は以下の通り
(日)大日本帝国 (伊)イタリア王国 (墺)オーストリア=ハンガリー帝国 (仏)フランス共和国 (英)大英帝国
(米)アメリカ合衆国 (独)ドイツ帝国 (露)ロシア帝国 (伯)ブラジル共和国 (亜)アルゼンチン共和国
(土)オスマン帝国
艦魂たちと作者のダベりコーナー(2)
「これらが全部、私やお姉ちゃんのライバルとなる弩級戦艦なの? 随分と多いんだね」
「ああ、30.5cm(ナッソー級のみ28.3cm)砲12門以上搭載の弩級戦艦だけに限ってもこれだけある。
具体的に数字で言えば10ヶ国14クラス38隻だ。
面白い事に、あれだけ戦艦を保有していたイギリスがエジンコート1隻しかない事。
主砲数を10門にすれば、弩級戦艦の始祖ドレッドノートをはじめ、いくつかあるのだけど。
エジンコートとて、元はミナス・ジェライス級と同じくブラジル向けだから、純粋な本国用としては
一隻も無い事になる。ま、既に本国用のは超弩級戦艦に移行したからだろうけど」
「なるほどね」
「それで摂津は、自分の片身のデータを史実と較べてみてどう思った?」
「全長が長くなってるね」
「そうだな。全長は六つの主砲塔を艦首尾線上に並べる様にした以上、どうしても長くなる。
元の河内級はドイツの二クラスと同じく亀甲型配置で、ちょっと時代遅れな配置だからね」
「最大速力24.3ノットもこの中では最速だね。凄い凄い!」
「その通り。これだけの速力を得る為には機関部も大きくしなくてはならないので、全長は更に伸びる。
当初は187mあれば充分と思ってたけど、更に5m伸ばしてみた」
「縦横比(全長と全幅の比率)が7以上、巡洋戦艦並みですね」
「さすが河内、良いところに目を付けたな。そう、この世界の河内級はちょっとした巡洋戦艦なんだ」
「巡洋戦艦だって言うのならもっと速くして欲しかったよ。30ノットくらい出る様に!」
「でも、巡洋戦艦みたいに装甲が薄くては心配です」
「ところが、二人のこの相反した意見を満たすとなると、艦体は必然的に大きくなってしまう。
この物語は未来からの知識や技術が関与した架空戦記だから、史実よりハイスペックな艦を建造する事は
もちろん可能だ。でも、出来合いの物を未来から持って来るならいざ知らず、この時代で建造するのなら、
自ずと限界が見えてくる。製造技術や部品の精度とかが劣っているだろうからね。
図面を与えたところで、一朝一夕には作れないんだ。
ましてや戦艦建造といったら国家規模のプロジェクトだ。多くの人の手が必要となる。
決して一握りの優れた者がいれば完成に至るものではない。それはその後の運用においても同じだ。
それから懸念すべきは、凌駕する能力を持つものが現れると、必ずや他もやがては追従する事。
ドレッドノートが出現すると、各国もこぞって弩級戦艦を建造し、後に続いたのと同じ様にね。
あまりにハイスペックだと製造出来ないし、かといって生半可では直ぐに追い着かれるし。
この兼合いが難しいんだ。
もちろん架空戦記と割切って、超絶無敵の戦艦が敵を叩き潰すのも爽快で良いかもしれないけど」
「その妥協点が24ノットなのですか?」
「うん、この値は当時の最優良戦艦と言われているクイーン・エリザベス級と同じだ。
一門当りの砲力では劣るが、こちらは12門、さほど見劣りはしないはず。
装甲厚も艦舷や主砲前盾は一般的だが、その分甲板部を増やしてバランスをとっているし」
「でも、門数で対抗しようとすれば砲塔数が多くなり、誘爆の危険性があるのでは?」
「たしかに砲塔数が多くなれば、その危険性は否定出来ない。全長も長くなる結果となるし。
だけど、連装多砲塔こそが日本戦艦だよ。これだけは三連装なんかに妥協はさせない!」 キリッ!
「それでしたら、私たちの艦容は扶桑級戦艦を小ぶりにした様との事にも関係しますか?」
「うん、この世界の扶桑級が未来からの後追い知識で、いろいろ問題の多かった史実の扶桑級ではなく
改良型の伊勢級に近くなるので、その代わりという意味合いもあってね。
あ、それから、副砲は従来の15.2cm砲では小柄な日本人には扱いが大変だと言う事で、
伊勢級から14cm砲になったけど、ここでは既にお前たち河内級からそうなっている。
同時に魚雷発射管も必要無しとして当時の戦艦では珍しく装備していない」
「はぁ~ 問題の多い扶桑級の代わりでしたら、もしかしてあの艦橋もですか?」
「ははは、あのひょろりと高くて括れた艦橋は愛好者が多いよね。
だけど、将来的にはともかく、今は司令塔と三脚檣上の射撃指揮所といったものしかないよ。
考えてみれば解るだろうけど、扶桑級のあの艦橋だって最初からああだった訳ではない。
いろいろと改良を加えていく内に、どんどんと上に伸びていった結果だ。
いわば艦齢と共に積み重ねられてきた造形美と言っても良い。それを単に模倣するだけでは冒涜だよ」
「う~ん、何だか話を聞いていると、私たちってタダの普通の戦艦なんだね。がっかりだよ・・・」
「ほんとね。未来からの知識や技術が加わってどれだけ凄いかと思えば。やる気が無くなってきたわ」
「ちょっ、ちょっと二人共、落胆する気持は解るけど、さっきも言った通り、あまり他国を刺激して競争心を
起させるのは、マズいんだって。特にお前たちは欧州に派遣された事で、他国と接する機会も多い。
そのあたりの事情を理解してほしいぞ」
「それは思わないでもないですが、作者様、他国はともかく、前回と今回との発言で、
多くの架空戦記作家様を敵に回しましたよ」
「それはどういう事だ。河内?」
「前回の『艦魂素っ裸論』とか、今回の『未来知識は即効しない』や『扶桑の艦橋冒涜論』ですよ。
私が知っている内でも、あの方には完全に逆鱗に触れましたね。あの方もそうかも・・・」
「をいっ! 私はただ持論を言ったまでだぞ!」
「ま、せいぜい、後から刺されてこの作品が絶筆にならない様にしてくださいね。作者様w」