ダンジョンアタックⅢ
3階層の階段を目指し地図を確認しながら歩いていると、およそ100メートル先に2体のゴブリンを発見した。気づかれないように静かに剣を引き抜くがそれと同時に片方のゴブリンに気づかれてしまった。
「「ギャウギャギャギャッー!」」
とさっきのゴブリンと同じように汚い声をあげながら迫ってくるゴブリンにデジャブを感じつつ落ち着いて迎え撃つ。2匹のゴブリンはほぼ同時に間合いに入ると片方のゴブリンは例のごとく首に嚙みつこうとし、もう片方のゴブリンはそれに合わせるかのように、脚に抱き着き噛みつこうとしてきた。
思ったよりも高度な連携に驚きと興奮を隠せなかったが、大きくバックステップし両方の攻撃をかわした。しかしゴブリン達は止まることなく迫ってきており、少し焦ったが全く同じように襲ってきたので「所詮ゴブリンだな」と思いながら、左脚に抱き着こうとするゴブリンと首に飛び掛かってきているゴブリンの脇をすり抜け跳び上がって来た方をなで斬りのように斬り付けてゆく。
移動しながら斬り付けたため浅く入ったと思ったがステータスのおかげか致命傷にはならなかったが想像より深く入ったようだ。痛みに悶えるゴブリンを放置し無傷のゴブリンへ走る。すると案の定、跳びかかってきたところをリーチの長さを生かし口の中に剣先を突き込んでいく。
先ほど斬りつけたゴブリンが痛みから復活しこちらに向かってきているのを確認し剣を構えようとするが、思いのほか深く刺さりすぎてしまっており中々抜けないところを跳びかかられ、ギリギリのタイミングで剣が抜けその反動を生かすように頭を潰した。
「ギャーー!」
その声に驚き反射的に振り向くと目と鼻の先に口を大きく開いた新たなゴブリンがいた。どうやら2匹のゴブリンを殺すのに手間取ったせいで、新たなゴブリンを戦闘音で引き付けてしまったらしい。
時間がゆっくりと流れるように感じ口の中の唾液が糸のように伸びるのもはっきり見え、その世界の中で剣で防ぐことは不可能だと判断し左腕をゴブリンの口と俺の首の間に強引に割り込ませ何とか防いだ。腕には噛みつかれてしまったがそのままゴブリンを地面にたたきつけそのまま右手で保険のため腰に差していた短剣を引き抜きとどめを刺した。
「チッ!」
腕の痛さと己の間抜けさに思わず悪態をついてしまった。周りを警戒しながら腕を消毒し止血を開始する。どうやらダンジョン用の少し厚めの服とHPが残っている限り痛みや傷が軽減するという仕様のおかげでそこまで深い傷はできてないようだ。これなら治療は簡単に済む。
治療が終わったので戦利品を回収しながら先程の戦闘を振り返る。ゴブリンの連携が想像以上だったことの興奮とアクシデントで小さくはない怪我を負ってしまった。対多数の場合なるべく突きの攻撃は控えた方が良いみたいだ。あのようなことがまた起きて殺されたら笑えないからな。そして今回の戦いではワクワクしながら戦えたことから、初戦闘の恐ろしく冷静に戦えた精神性はどうやらダンジョンに潜るハードルを下げるダンジョンからの贈り物だったらしい。
講習会で言われなかったことからどうやら自衛隊の人たちは気づかなかったみたいだ。まぁあの人たちは覚悟がガン決まってるからこの贈り物に気づかなかったのも仕方がないか。ということはこれからはもっと楽しみながら戦えるのでは?そう思うとすげえワクワクしてきたわ。振り返りもここまでにして先にすすむ。
また3階層の階段を目指して進み始めると、またもや二匹のゴブリンとエンカウントした。そいつらは過去のゴブリンと同じように声を上げ跳びかかってきたが二匹のタイミングはずれており捌くのは簡単だった。
先行していた下から迫るゴブリンを斬り上げるように殺し、飛び掛かってきたそれを1っ歩右にずれることによって避け横合いから伸びている腕ごと首に向かって剣を振り下ろした。
残心し二匹が死んでいることを確認しつつ新手がいないことが分かったのでそこで一息つき、ドロップ品を回収することにした。2個の魔石を回収しながら先程の戦い方はうまくいったなと思い返す。連携がうまくいってなかったとはいえ1匹づつ確実に殺すことができ、戦闘時間も大幅に短くできた自分が成長していることに実感をおぼえ、その喜びから隠すことのできない笑みを浮かべながら先へと進む。
下へ降りる階段を発見し向かおうとするが1匹のゴブリンを発見したので剣を構えて向かうとやはり飛び掛かってきたので軽くかわし斬り捨てる。戦利品を回収しようとした時それは唐突に訪れた。体がカッと熱くなりステータスを確認すると、やはりレベルが上がっていた。3階層への階段を降りながらステータスを確認する
<ステータス>
レベル2 up
ジョブ 剣士
HP30 MP 16
筋力9
防御9
器用13(×1.2)
速度13(×1.2)
魔攻7
魔防7
ユニークスキル
マルチジョブ
スキル
生活魔法
パッシブスキル
剣術4 up
器用強化
速度強化
上がったステータスとスキルにテンションを上げ、階段を急ぐように降りる。