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不幸な少女は神になる  作者: カモノハシ
序章-死神と少女-
5/42

始まり-4

ラキは跳ねる心臓を抑えながら、シンとした自室の空間に少し怯え、ハッピーを優しく撫でた。


 


「やな夢…」


 


少し経って、ようやく鼓動が落ち着いてきたかと思ったその時。


 


下の階から、誰かが話している声が聞こえた。


 


1人は老婆の声のようだが、もう1人の話し相手はどうやら老爺ではなさそうだった。


 


ラキは不思議に思い、そっと自室の扉を開け、軋む階段をできる限り静かに降りていった。


 


その時、急に老婆の声が大きくなった。


 


「うちには私と夫以外の誰もいないよ。」


 


その大きな声に驚き、ラキは思わず足を止めてしまった。


 


(どういうこと?おばあちゃん、私がいるの忘れちゃったの?)


 


ラキはそっと身を動かし、耳を澄ませてさらに声に聞き耳を立てた。


 


老婆と会話をしている男の声が続く。


 


「…そうか。そうか。それでもよい。見上げた精神というものか。」


 


その声が落ち着いているのに反して、老婆は思い切り音を立てて椅子から立ち上がった。


 


「何を言っているのか分からないけどね。私は夜中にあまり音を立てたくないんだ。私が寝てる時にうるさくされたら嫌だからね。」


 


普段より少し大きな声で老婆が言葉を続ける。


 


「さて、そういうわけだからね。ほら、私と行くよ。」


 


男は少し考えた後、静かな声で答えた。


 


「…ふっ。良いだろう。その心情、中々奥ゆかしい。」


 


その後、家の扉が開く音が聞こえ、老婆と男が家を出て行った様子だった。


 


ラキは家の扉が閉まったことを確認し、急いで窓から外の様子を見た。


 


しかし、外には2人の姿は全く見当たらなかった。


 


次にラキは家の扉を開け、外を見回してみたが、やはり2人を見つけることはできなかった。


 


困惑と不安が交錯する中、ラキはそのまま自室に戻り、ハッピーに包まれるように震えながら眠ることにした。


**********


この作品を読んでいただきありがとうございます。


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正直相当面白いモノになったと思うので、是非ブックマークもしていってください。

後悔はさせません。


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