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異世界転移したが俺に女神なんていない  作者: れみん
帝都

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49/65

47章 暴力の差異

読んでいただいてありがとうございます。前回の46章は編集で文章を追加したのでまだ見てない人は先に見て下さい。じゃないと開幕から、話が飛んだ?となります。

また長いので編集するかもです。

 張り詰めた緊張感の中ボルガは軽くげっぷをすると静かに話しだす『お前は何か勘違いしてないか?俺は喋っていいとは言ったが、それについて話せと言ったんだ。余計なことを喋るな…お前の目の前でガキを殺すぞ?』


 そう話すボルガの目はさっきまでの、にやついた感じはなく冷めた目をしている『分かった!話す!それはフラッシュバンと言って光を音を出す武器だ!』俺の言葉を聞いてボルガは何かを考えるそぶりを見せる。


『なるほどな…大体聞いた通りだな…それで?それを何所で手に入れたか教えろ』『手に入れたんじゃなくて、俺の…』とそこで後ろの扉から声が聞こえる。


『ボルガさんニックとダンを連れて来ました』『おう!入れてやれ!』そう声を掛けると扉から二人男が入って来る。


『ボルガさん俺が言った通り嘘じゃ無かったでしょう?』男の一人が入って来てすぐにそう声を上げる『あーそうだなニック!お前は確かに嘘つきじゃあないな!』そう笑顔で話し立ち上がり男に近付く。


 ボルガはニックの肩を組み『だがニック…俺が聞いた話しによればお前…自分の事をボスって下の奴らに呼ばしてたみたいだな?』そう話すと男二人に緊張感が増す。


『はい…』震えた声で話すニックにボルガは肩を叩き『怖がるなよー別に俺は怒っちゃいない。お前がボスと呼ばれて浮かれていたとしても、俺はお前の才能を高く買って、王都で奴隷の売買を任したんだ。


 それによ、前にも言ったが不運だったなニック、勇者様が奴隷を解放するなんてよ…それに不運は続くものだからなー…まぁ何より王都で思っていたより稼げたし、お前はやれば出来る奴だと分かっていたからな』そう言って軽く男の背中を叩く。


 叩かれた男は元気に返事を返す『ありがとうございます!』『そこで一つ質問があるんだが?何故俺が、お前みたいに自分の事をボスだったりボルガ様だったり、いかにも自分が偉そうな呼び方をさせないか分かるか?』


 軽い口調でそう質問をするが聞かれたニックは戸惑い、見てわかるくらいの汗を流す『すみません…』そう一言話すとボルガは笑い『ニック謝るな、ダンお前は分かるか?』『すみません…ボルガさん俺も分かりません…』そう言って二人して頭を下げ謝る。


『謝るなってー俺が怒ってるように見えるじゃねーか!なぁ?』そう二人に問いかけるが答えず、気まずい空気のなか話を続ける。


『…えーと?どこまで話したっけな?あーそうだった…俺が何故、さんを付けさせてるかだったな…そういや二人には言った事が無いから知らなくて当然だったな、俺には憧れの人物が居るんだよ。


 その人と同じように呼ばれたいから、いちいちボルガ様とか付けずにボルガさんって呼ばしてるんだ。』そう話すボルガの口調に何か違和感を覚える。


『そうなんですか…それでボルガさんが慕う人物ですが…誰なんです?』聞かれたボルガは鼻で笑い『お前らも知ってるあのカレンさんだよ…』そう言ってニックから離れ、腕を組み誇らしそうな顔をする。


 カレン…帝都に居ると必ず名前が出るな…待てよ?カレンと知り合いだと言えば話だけでも聞いて…いや…こいつらはそれを言った所で俺の話しを聞いてくれるのか?


 そんなことを考えていると話は続く『カ、カレンさんですか⁉』『なんだ?文句があるのか?彼女は一人で様々な偉業を成し遂げたんだぞ?その話を聞くたびに心が躍ったもんだ!』


『た、確かにカレンさんの伝説は色々聞いてますが…ほとんどが嘘の噂が…』ニックが話していると急にボルガはナイフを取り出し、ニックの首に刃を押し当てる。


『お前は駄目だな…子供の時に勇者の英雄譚を聞いてワクワクしたことが無いのか?』ボルガは人が変わったように冷たい声で話す『す…すみませ…』謝ろうとするニックの首を切る『言ったろ?謝るなって…俺の話しを聞いてたか?』


 首から血を流しニックは切られた傷を押さえるが血は止まる事無く、不快な音を立て地面に伏せて動かなくなる。


『そろそろ限界か?』そう言うとボルガはニックの首に手を当て始めると『ゴハァ…ゴホッゴホッ』と咳き込みニックは体を起こす『どうだニック?死を感じた感想は?二度とごめんだろ?』そう問いかけボルガは机に戻り布を取りナイフの血を拭き取る。


 立ち上がったニックは震えるだけで何も喋らない、俺も何が起きたのか分からず困惑する『ニック調子に乗るな次は無いぞ?』笑顔でそう話すボルガにニックはかすれた声で『はい…ボルガさん…』そう返す。


 異様な空気のなかボルガはナイフを仕舞うと手を叩き『ヨシ!話は変わるが、お前らの馬車を襲ったのはこいつで間違いないか?』そう言って俺に指を指す。


 さっき何が起きたんだ…平然と会話を続けているが、地面に広がる血だまりと血だらけのニックを見て現実に起きたこととは分かる…


 それにこいつら二人はあの時の奴らか?…布で顔を覆っていたから顔を見ても気付かなかったが…会話の内容的に間違いないと思うが…


 そんなことを考えている間にも会話は続き、震えた声でニックは話し終える『……を襲ったのはゴブリンです…』やはりこいつがゴブリンに襲われていた、馬車の一人だとしたらフラッシュバンをボルガが持っていたのも頷ける…


『おいおいニック…俺が前に聞いた時と話が違うじゃないか…こいつに襲われて、光と音をだす魔具で馬が逃げ出した挙句、こいつに仲間を一人殺されて、ダンが何とか撃退したって話しじゃ無かったか?』


 ボルガの話しを聞き、嘘の報告をしたならここで真実を言えば助かるのでは…そう思い会話に割り込む。


『なぁ?いいか?俺が助けようとした時には馬車に馬は居なかった!それにゴブリンに襲われているこいつらを俺は助けたんだ!そうしたら助けた俺を強請って来たからそれで隙を作って逃げ出したんだ』


 落ちているフラッシュバンに指を指し、そう訴えかける俺にボルガは二人を睨み『こいつはそう言ってるが本当か?』そう尋ねると二人は頷き『はい…』とニックが一言話す。


『そうか、そうか…俺達はべアルスファミリーだ…強請も盗みも殺しも全部やって欲しい物は手に入れて来た、ニック…お前の判断は正しい』静かにそう話すボルガにニックは安堵の表情を浮かべる。


『だが、俺に嘘をついたのはいただけないなあ…』その言葉に安堵の表情が絶望に変わる『ボルガさん俺は!…』ニックが声を上げた瞬間ボルガは手をニックに向け黙らす。


『ニック…ニック…ニックお前はもう喋るな…ハァどうしたものか…お前には目を掛けたつもりだったんだがな…仕方ない…ゴードン!ニックを連れていけ!実験に使っていいとあの爺さんに伝えろ!』


 そう声を上げると扉から男が入って来て、嫌だ!と暴れるニックの胸ぐらを掴むと顔を殴り続け、大人しくなると胸ぐらを掴んだまま部屋を出て行く。


 部屋が静かになるとボルガは椅子から離れダンに近付く『ダン…お前は俺を失望させないよな?』『も、もちろんです!ボルガさん』『信用するからな?その言葉を忘れるなよ?』そう言ってダンの肩を叩く。


『はい!ボルガさん!』とダンの返事を聞くと手をヒラヒラと振り『もう行っていいぞ、俺はこいつと話がある』そう言って俺の肩を叩く。


 部屋に俺とボルガの二人になり、重たいため息を吐きボルガは話しだす『それで?何処で手に入れたんだ?こいつを?』そう言いながら地面に転がるフラッシュバンを靴で転がす。


『なぁ聞いてくれ、そのフラッシュバンについては話す!それに俺はどうなってもいいが子供は解放してくれ。それと大事な話しなんだがカレンさんと俺は知り合いなんだ…今日の昼からギルドで会う予定で俺が居ないと…』


 カレンを尊敬してるこいつなら少しは聞いてくれると思い、話すが途中でボルガは笑いだし俺の言葉を遮る。


『お前面白い奴だな!カレンさんの名前を勝手に出して仕舞にはガキの命乞いか?俺が許してもカレンさんがこの話を聞いたらお前はどうせ死ぬな!』そう言って手を叩き笑う。


『嘘じゃない!カレンさんとは知り合いだ!それに昼までに俺が…』そう声を上げ話す俺にボルガは笑うのをやめ、ナイフを俺の太ももに刺す。


 痛みで地面に転がり叫び苦しむ俺に『いいから早く何処でこれを手に入れたか言えって…次は反対の足に刺すぞ?』そう冷たい声で話す。


 布越しでもわかるくらい流れ出る血を、見て、感じ、さらに痛みが増して来る『あああクソっ!ふざけんな!何だよこれ…クソ…』『うるせーな!早く言えって』そう言って太ももの傷口を踏みつけて来る。


『う⁉あああああああああううううう‼クソッ!…ハァハァハァ…ふざけんな!オマエハ!ゼッタイコロス!』そう声を上げるが血が出過ぎたせいか痛みのせいか視界がぼやけ、意識が遠くなる感覚が襲って来る。


『いいねーその気概!他の奴らも見習ってほしいねー…ん?オイオイその程度で死ぬなよ?ったく仕方ねーな…』そう言いナイフに付いた血を俺の服で拭き取ってから腰にある革のケースに仕舞う。


 痛みに耐え悶えていると太ももの刺し傷にボルガが手をかざし、痛みが引いて無くなっていく『ほらよ治してやったんだから早く言えって』そう言いしゃがんだボルガの心臓目がけて武器生成で出したナイフを刺す『死ね!クソ野郎…ハァハァ…』


 ナイフが胸に刺さり服に血が滲み出すとボルガはすぐに胸に刺さったナイフを抜き取り確認すると喋り出す『あ?何でナイフを持ってんだ?』焦る様子もなく、そう話しながら反対の手で刺した傷に手をかざしだす。


『いてーなー普通心臓目がけて刺すか?俺が死んだらガキの居場所が分からなくなるって考えたりしなかったのか?』変わらない調子で平然と話し、抜いたナイフを俺に振りかざそうとするので即座にナイフを消しカードの態勢を取る。


 振り下ろした拳がカードした腕に当たると不思議そうにボルガはナイフを持っていた手を見始める『ん?消えた?…あーお前…能力持ちか…なるほどなー辻褄が合って来たぜ…そうと分かれば殺すのは惜しいな…』


 何か一人でブツブツと喋り始めかと思ったら、突然俺の頭を鷲掴みし始め、頭の傷口が痛むと同時に痛みが引いて無くなる。


『なぁ俺のファミリーに入れ、俺を刺した事は忘れてやるからよ。おーと勘違いをするな?これは強制だ。断ったらガキの指を切り落としてお前に食わす…指は嫌か?なら耳でもいいぞ?』頭を鷲掴みにされ、顔を近づけ話し掛けて来る。


 ファミリーに入る事でナナが助かるならと一瞬、肯定しそうになったが…こいつの気分次第でナナがいつ殺されてもおかしくないと思い、この状況をどうするべきかさらに迷う。


 そんな俺にボルガはため息を吐き『もういい…ゴードン!来い!』声を上げ仲間を呼び始める『俺は断ってないだろ!』『どうせ嫌なんだろ?じゃあガキは殺して、お前は地下で監禁して薬漬けだ。ゴードン!おいどうした!早くこい!』


 ボルガは声を上げ続けるが、誰も入って来ない…返事も無く静けさだけが妙に不気味に感じる『どういう事だ…』この異常にボルガもそう言葉を零し、鷲掴みしていた手を放すと『お前はそこから動くな!』と怒鳴り扉に近付いて行く。


 扉の前に行くとボルガは勢いよく扉を引き開け外の様子を見始める、部屋の外を見るボルガは無防備な状態でいつでも攻撃出来るが…足の傷が治ったはずなのに力が入らず立ち上がる事が出来ない。


 それに動けたとしてもボルガはどういう訳か心臓を刺しても死なないし…仮に殺せたとして、ボルガが言った通りナナが囚われている場所も分からない今は何も出来ない……俺は無力だな…


 ナナの居場所を知る人物を殺そうとした自分の短慮さと何も出来ない無力さに苛立ちと、俺の勝手な正義感でこんなことに巻き込んでしまったナナが無事なのかと言う思いで、感情が爆発して気がおかしくなりそうになる。


『おい!お前こっちに来い!何があった?他の奴らは?』部屋の外の廊下に声を上げ、こっちに向かって来る足音が聞こえると『ボルガさん!今醸造所にカレンさんが来てて、暴れてるんです!』息を切らしながらそう話す声が聞こえる。


 カレン⁉俺達を助けに来てくれたのか?そうだとしたらカイルやジョエルも一緒に来てるってことか?この状況に希望が見えてくる。


『はぁ?ん?…ちょ、ちょっとまて…どうしてカレンさんが醸造所に居るんだ?』『知らないですよ!それより!機嫌が悪いのか暴れてて、いま酒を皆で安全な場所に運んでるんです!』


 男の話を聞き、何か指示を出すボルガに話し掛ける『言ったろ?カレンさんとは知り合いだっ…』その言葉にボルガは声を上げる『てめーは黙ってろ!』


 俺に声を上げると男と話を続ける『あいつは気にするな。いいか?お前は今すぐカレンさんに何の用で来たのか聞いて来い!…あーやっぱり待て!17年物のワインがあったろ?それを差し出してから話を聞け。分かったか?変に刺激するなよ?』


 その言葉を聞いた男は返事を返し、すぐにこの場を離れていくとボルガは俺に向き直り『さっき知り合いだと言ったな?仮にお前を探しにカレンさんが醸造所に来たのなら、


 今から俺が言う事をカレンさん前で言え!さもないとガキを殺すぞ!!』そう話すボルガの顔には焦りが見える。

今月は全然投稿出来なかったな…多分まだ忙しいのが続くので投稿頻度は落ちます……

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