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異世界転移したが俺に女神なんていない  作者: れみん
帝都

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41章 蛇に目を付けられた蛙

読んでいただいてありがとうございます。2月22日は投稿しない予定でしたが出来たので投稿します。

また読み返して編集するかもです。

 見慣れた廊下を歩きポッチ達が待つ部屋に向かって歩いていると執事が慌てたようこっちに向かって来る『バトス様!カレン様が貴方様にお会いしたいとあちらのお部屋でお待ちです!』ポッチの待つ部屋を指すと執事は逃げるように去っていく。


 こんなに動揺した執事を見るのは初めてでいつもはロボットのように感情が無いのに、今の動揺した執事を見てカレンという存在がどれほどの物か分からなくなる。


 執事が去ってしまったのでカレンが来た理由が聞けず、直接聞いてみようと部屋に向かい、恐る恐る扉に近付くと何も音や声がしないのでゆっくり扉を開けていく。


 部屋の中にはポッチと子供達の姿は見えず、ソファーにちょこんと座るカレンだけが見え、俺が部屋に入ってもカレンは口を開かずただ下を見て元気が無さそうにしている。


 そんなカレンに話しかける『カレンさんお久しぶりです』俺の言葉にカレンはやっと顔を上げるが目にはクマがあり、やつれた顔をしている。


『何があったんですか⁉』心配になりそう訊ねるとカレンは無言でソファーをポンポンと叩き、横に座ってとアピールするのでカレンの横に座ると少しの沈黙の後、急に抱き着いて来て泣き始める。


 男として泣いている女性に胸を貸したと思えば誇れることなのだが…カレンの見た目は子供のように小さいのに力が半端ない。


 背負っていた矢筒からバキバキと音が鳴り、俺の背骨が折れたと勘違いするほど締め上げられ、カレンの背中をタップするがカレンはやめない。


 声を上げようにも肺が圧迫され上手く喋れないでいるとカレンは話しだす『ごめんなさいバトス私のせいで…』そう言って絞める力が上がりさらに息も出来なくなる。


 身の危険を感じカレンの肩を掴み無理やり引きはがそうと力を入れるが離れず意識が遠のく、あー死ぬなら…もう一度ジョーが獲って来たあの鳥肉を食べてから死にたかったな…そんな思いを抱きながら目の前がブラックアウトする。


 何かぺちぺちと叩く音と声が聞こえ目が覚める『…ーいバトスさーんおーい目を覚ましてー…あ!起きた』目の前にはラニーが薄ら笑いを浮かべこっちを見ている。


 一瞬死んだと思ったが殴りたくなるラニーの顔を見てそうじゃ無いと確信し『ラニー?カレンさんは?』そう訊ね体を起き上がらそうとするとカレンが俺に抱き着いたまま寝ているのが目に入る。


 起き上がるのは諦めて意識が飛んだ後に何がどうなってこうなったか訳が分からないでいると『カレンさんは?じゃないですよ!カレンさんと一体ナニをしてたんですか?』そう言ってラニーはニヤニヤしている。


 こいつ本当に…俺が死にかけたのにヘラヘラしやがって!…てか痛い、体も痛いが頬っぺたも妙に痛い…


 ラニーを無視して頬をさすりながらカレンを起こそうと背中をさすり声を掛ける『カレンさーん?起きて~』するとすぐにカレンは目を覚まし、顔を上げたと思うと眠たそうに目をゆっくり開き『う~…寝てない…』そう呟く。


 まだ起き上がろうとしないカレンに尋ねる『大丈夫ですか?それに…なんか体調が悪そうですけど?』俺の言葉が聞こえて無いのか、二度寝をしようと俺の胸に顔をうずめる。


 可愛らしい小動物が体の上に乗って寝ていると思えば何とも思わないのだが…さっき殺され掛けたと思うと焦る気持ちが爆発する『ちょっ!カレンさん⁉寝ないで…』そう声を掛けるが寝息を漏らしぐっすり寝始めた。


 この状況をどうしようかと思い、ラニーを見ると関わりたく無いのか部屋から出ようと忍び足で扉に向かっている。


『おい…ラニー逃げるな!どうにかしてくれ!』声を潜めながらそう訴えるとラニーは俺を見ずに『嫌です…』と小さい声でそれだけ言って扉に手を掛ける。


 ラニーは慎重に扉を開けようとするがカチャッとドアノブの音が鳴るとカレンの可愛らしい寝息が唸り声のような物に変わる。


 おい!おい!怖い怖い怖いって!『ラニー!今すぐドアノブから手を放せって!』声を潜めながら訴えかけるがラニーは俺の言葉を無視して、扉を開けようとゆっくりドアノブを引いていく。


 だが扉からキィーっときしむ音が聞こえ、カレンの唸り声も大きくなる『ラニー!やめろって!』そう声を掛けるがラニーはこっちをゆっくり振り向き『だって…カレンさんに殴られるの嫌だもん…』泣きそうな顔で話す。


『ラニー分かった!殴られそうになったら俺が庇うから!だからやめよ?な?』そう説得するがラニーは少しだけ開いた扉から離れず固まり、部屋にはカレンの唸り声だけが聞こえ緊張感が漂う。


 何も話さないラニーに話しかける『一回ドアノブから手を放そうか…ラニーも聞こえてると思うけどカレンさんがさっきから上げてる唸り声…これが怖いんだよ!だからバカな行動はするな!』そう説得するがラニーは返事をしない。


 デスゲームさながらの緊張感の中ラニーは一言呟く『ごめん…』どっちだ?今から扉を開けるという意味でのごめんか?それとも自分の身勝手な行動についての謝罪か?その疑問の答えはすぐに分かった。


 扉からキィーと音が鳴る『ラニー!置いていかれた事があるだろ!お前もあのクズの冒険者側になるのか⁉』そう訊ねると『私をあいつらと一緒にしないで!』そう声を張り上げ扉をバンッ!と閉める。


 オイ⁉嘘だろ⁉こいつ…なにやってんだ……そんな事を思って見ているとラニーは顔を青くしてワナワナ震えだしソファーの陰に急いで隠れる。


 嫌な予感を感じつつ乱れる呼吸を落ち着かせ、カレンに目をやると目が合う『なに?今の音?』そう静かにカレンが訪ねて来るが恐怖で気絶しそうになりながら答える『か、風で扉が閉まったみたいです…』


 カレンは俺から離れようとせず抱き着いたまま話す『そう…私ね…初めて男の人に体を預けたわ…こんなにも居心地がいいのね…』穏やかな口調でそう話すが俺はさっき絞殺されそうになった恐怖で心臓が波打つ。


 心臓の音を聞いたカレンは軽く笑う『フフッバトス?私が美人だからってそう興奮しないの!』そう言って俺の肩をはたくが…普通に痛い。


 今すぐ逃げたいが妙な動きを見せたら殴られそうで怖いし、何よりまだカレンは俺の上から動こうとしない為、このままカレンの気が済むまで待とうと決める。

徹夜で仕上げたので内容が少し変な所があるかもしれませんが気にしないで下さい。また読み直しておかしかったり追加したい文章があれば編集します。

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