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3章 未知の力

読みづらい文章を読んでいただいてありがとうです。

 祭りの準備の間、能力を試したが武器生成の能力は武器を出すことができ任意のタイミングで消すことも出来るが万能では無かった。


 銃器を出しても弾が入ってないと言う落ちで、弾を生成することは出来ないようでクロスボウは生成できるが一見武器に出来そうな矢は生成できないといった感じで何が武器判定に当たるか分からない。


 火薬があればいつか銃器を使えるだろうがそれを扱う器具も設備もない考えるだけ無駄というやつだ。


 武器生成で出した武器が時間で消えるのか、テストするため折り畳みナイフを武器生成しポケットに入れる。


 武器生成した後は何か体から抜けるような感覚に襲われ、それがMPを使ってるのか?それともHPなのか?両方なのかが分かるまではある程度抑えるようにしようと決める。


 武器生成で生成した武器は普通に壊れ、銃器で木を叩いたら曲がり部品もバラバラになるが消すと何も無かったように消える。


 見張りのガウスに変な目で見られ驚愕されながら、なんか思っていたより微妙だなと感じていると祭りが始まるのか村長が俺を呼ぶ。


 祭りと聞いて勝手に日本のような祭りを想像していたが…俺は丸太の椅子に座らされ目の前には犬の獣人達に崇められている。


 この状態が5分くらい続くと先程見た服とは違った祈りの巫女が現れ俺は神が遣わした使徒様だと説明を始めた。


 そしてイノシシのような生き物の丸焼きを持って来て、目の前にドンと置かれると食べて食べてと祈りの巫女にジェスチャーされるが、かぶりつくのもあれだからと武器生成で試しに出したナイフで切り分け食べる。


 肉を咀嚼するとなぜか拍手喝采が起き、祈りの巫女が口を開く『使徒様に私たちは認められた!』そう声を上げると祈りの巫女が近づいて来て、頭を下げると『丸焼きをお恵み下さい』と祈りの巫女が言う。


 肉を切り分け祈りの巫女に渡すと目を閉じ何かに祈り出し、そしてゆっくり目を開き、俺に感謝を述べると犬の獣人達に配り出す。


 祈りの巫女から肉を受け取ると感謝を俺に述べ受け取った肉を一口で食べ終える。


 すると色んな生き物が丸焼きとして出てくる『さあ儀式はこれくらいにして…みんな宴よー!』祈りの巫女が人が変わったように話す。


 さっきの重たい空気と違ってみんな明るい雰囲気で食べたい肉を葉っぱのお皿から取り食べる。


 村長が寄って来て使徒様もどうぞとお肉を貰い村長と肉を食べていたら、ポッチが近寄って来る『俺は使徒様を信じてみるだからつい…ん?なん…』


 『人間だー!』そう突然声が聞こえ、声がする方を見ると見張りの犬の獣人が弓で射抜かれて倒れる。


 ポッチが驚く様に『何故人間がここに…』そう呟くと弓が飛んできたであろう方向の森に走っていく。


 同時に村長が叫ぶ『人間の襲撃だ!女子供は巫女様の家へ逃げろ!』周りは一瞬で地獄のような光景になる。


 使徒様を守れ!誰かの言葉で犬の獣人が集まってくるが何が起き何があったか理解する前に地獄が終わり聴こえてた悲鳴は無くなり、女子供の泣き声と疲れたような息遣いだけ聞こえる。


 俺を守るために矢を受け死んだ犬の獣人を見ていると、村長が話しかけてくる『使徒様お怪我は?』俺は怪我一つ無い守られていたから、そう思うと何も出来なかった悔しさが残る。


『使徒様?大丈夫ですか?その血は?』祈りの巫女も俺を心配する『大丈夫ですこの血は俺のじゃないです守ってくれた彼の血です』静かにそう話し死体を見る。


 祈りの巫女が守ってくれた犬の獣人に祈りを捧げるとポッチが人間の死体を二体引きずって帰ってくる『こいつら東の町の兵士じゃない装備が違うし武器もバラバラすぎる』


 ポッチが引きずって来た人を見ると、どう見てもガリガリで頬がこけているので、食料目当てに襲って来たのか?とそんな疑問を抱いていると…


 村長は不思議がりながら話す『何故人間がここに?それに襲って来た人間は何人いたんだ?』ポッチが怒り滲ませながら吐き捨てるように話す『3人だ!この程度で襲撃をかけて何がしたいんだ?』


 それを聞いた村長が驚く『3人だと?冒険者か?でもこんな森の深くまで来るとは思えないそれに…』何かを言いかけた所で後ろから悲鳴が聞こえる。


 また人間が来たのかと思い振り向くと犬の獣人達が人間の子供を俺たちの方へ運んで来る『こいつらが居たから襲われたんだ!』と犬の獣人達が5人の子供と大人の死体を地面に投げる。


 それを見たポッチがイライラした様子で『ブッチ何故連れて来た!こいつらは関係ないただの奴隷だ!』睨みながら声を上げる。


 ポッチに詰められブルドッグのような顔をした犬の獣人は怯みながら『村長!こいつらを取り返しに来たんじゃ無いのか?そうだとしたら殺すべきだ!』ポッチではなく村長に訴えかける。


 ブッチの周りの犬の獣人も賛同し怒鳴るとポッチも怒りを抑えるのをやめ殺気を放ち、一触即発になると奴隷の子供たちが怖がり大きい子が小さい子に大丈夫だよ大丈夫…と声を掛けていた。


 人の言葉が解る?俺の能力なのか?そんなことはどうでもいい今は『村長!襲って来た人間は痩せている!食料目当ての可能性がある!それに子供の奴隷が関係あるなら俺が子供の奴隷から事情を聞く』


 そう言うと子供達は俺の方を見ながら『人が獣と話してる?』『人じゃない?』『何て言ってるの?』『分からない』など話してる。


 俺が話すとさっきまで黙って聞いていた祈りの巫女が口開く『私も使徒様の意見に賛成です』それを聞き村長は『使徒様にお願いしてもいいか?ポッチ?ブッチ?』二人を見ながらそう訊ねる。


 二人が使徒様に任せますと言い、その言葉を聞いて俺は一番大きい子供に話を聞く。


 最初は亜人には話さないと言われたが、このままだと殺されることと俺は神の使徒だと告げると態度が急に変わり事情を話してくれた。


 この子供達は東の町こと王都のスラムで誘拐された子も居れば町で親とはぐれた結果誘拐された子も居るらしい、ぱっと見年齢は下から6歳から14歳くらいの子がいる。


 奴隷商人売られ何日か経った後に何故か急にこの森に捨てられたとのこと、最初は大人子供で沢山いたが大人はバラバラに逃げて行き。


 残った子供達は集団で行く先も分からないまま移動している時に魔物に襲われ、それを助けたのがポッチだった。


 言葉は分からないが助けられた事は分かったようで勝手に付いて行ったらしい。


 子供たちに襲って来た奴らを知っているのか聞くと一人だけ知っていると言う、そいつは手作りの弓を使っていたやつで元冒険者で勇者のせいで奴隷になったらしい。


 助けに来た可能性があるかと聞いたが、それはないとの事でポッチの家でご飯を食べていたらこの騒ぎになったそうだ。


 子供から聞いたことを皆に伝えると村長が驚き『勇者だと!皆ここを捨て移動するぞ!勇者が来たらあの時のように滅ぼされてしまう』何かに怯えるように声を上げる。


 その言葉を聞き周りの犬の獣人は急ぐように家に戻り支度を始め、祈りの巫女は家に向かいながら祈りを始めポッチも子供を連れ家に戻り村長と二人になった。


 良くないことが起きてるなか追い打ちをかけるように雨が降り出す。


 俺を見て村長が悲しそうに話し出す『川を渡った先にある西の村に行こうと思います。そこにワシの弟と甥がいるので彼らにも勇者の存在を伝えないと、使徒様はどうしますか?』


 反応が薄い俺を見て返事は後でもいいですよそう言って村長は家に向かって行き、残された俺は犬の獣人と人の死体を見てどうしてこんなことになってるのか理解できなかった…いや理解したくなかった。


 今自分はどんな顔でいるのかも分からない、この先どうなるか考えるのやめ、俺は雨に打たれながら襲って来た人間の死体を漁る。


 衣服や金目の物を集め身に着け、剣も持ってみるが思っていたより重く振り回す事は出来るが、剣を地面に置き武器生成を発動しコンパウンドボウを出し数本しか入っていない矢筒を取り背負う。


 万能ではないから気を付けてか…そう呟いて前を見ると準備を終えた犬の獣人達がぞろぞろと集まって来て、雨も弱り朝日が出る。


 全員がいることを村長が確認すると、俺の方に村長が近づいて来る『返事は決まりましたか?』そう聞かれたが気になる事を聞いてみる『村長は勇者を見た事があるのですか?』


 そう聞かれた村長の顔色が変わり、ハイと辛そうに答える『あの光景は夢であって欲しいと今でも思います』そう切り出し村長が語る。


「ワシが子供の頃はワシたち部族は一つの国に匹敵するほど栄えていました。そこには心優しき聡明な君主が統治してました。


 名はラングで別に人間に関わろうともしなかったし争いも好まない君主だった。その時代には魔王が居ると噂があったが傘下にも入らないと決めていた。


 ある日、祈りの巫女様が良くないものが流れ着くと神託を受け君主と町の皆にお触れを出したのです。


 君主ラングは神託を聞き何が起きてもいいように準備をしたのですが…ふらりと人間が急に一人で現れてワシ達を舐め回すように見て何かを呟いたと思ったら攻撃が始まった。


 それを聞いた君主ラングが会いに行くと何かを話す前に勇者から見た事もない攻撃に襲われ、君主ラングの周りごと吹き飛ばしたのじゃ。


 離れた場所にワシと弟がいたが子供だったから見逃されたのか崩れた家の瓦礫に覆われ見えなかったのか運が良かったのか分からんが生き残った、足が少し悪くはなったがな。


 そのあと君主ラングが何かあった時のための段取り通りに散り散りなり、同士たちと何年か逃げ隠れしている時に魔王が殺されたと聞いた。


 少し時が経ち魔王を殺したのはあの時ワシ等の国を破壊し王を殺した人間の勇者だと噂を聞いた。


 今もなお勇者に破壊された国を取り戻す事も出来ず、人間に襲われながら転々と場所を変え今に至るわけじゃ』話が終わり俺は考える。


 一緒にいていいのかと『村長…俺は人間だが着いて行ってもいいのか?』そう尋ねると村長は『使徒様は敵意がないし言葉も通じますから』と笑うとちょうど雨も止み出発することとなる。

犬が好きな私ですが、子供の頃飼っていたラブラドールレトリバーが今でも思い出せるくらい記憶に残ってます。子供の頃はゴールデンレトリバーと思ってました。

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