34章 神の悪戯か必然か
読んでいただいてありがとうございます。次はいつ投稿出来るか分かりませんが出来次第、活動報告で予告します。
ラニーとこれからどうするかを話しながら扉を開け外に出ると声を掛けられる『ちょっといいですか?』声の方に振り向くとそこに軍服を着た男がこっちに歩いて来る。
ギルドに向かう時にポッチの姿を見た誰かが通報でもしたのかと思い焦るが、幸いポッチはまだギルドの中に居るのでそっと扉を閉めるがこのままだといずれバレる。
焦る俺はラニーに尋ねる『なあラニーもしかしてポッチが捕まるんじゃないのか?』だが俺とは正反対にラニーは落ち着いている。
『どうして?』ラニーはあっけらかんと答える『どうしてって…ギルドに向かってる時ポッチはあの姿で来たんだぞ?』そう言って後ろの扉を少し開けポッチを見せる。
ラニーはチラッとポッチを見てわなわな震え俺を叩き怒る『どうしてあの姿でここまで来たんですか?』叩く手をガードしながら『ラニーがこのままでいいって言ったんだけど…』小さく呟く。
そんな事を話していると話し掛けられる『大丈夫ですか?』軍服の男が優しい声でこっちを心配してくれると『ハイ!大丈夫です!』裏返った声でラニーは答える。
『それで何かご用ですか?』俺の問いに軍服の男は『ここの裏で男の人が倒れてるって報告が入りまして…どう見ても暴行を受けた後があったのでちょっと聞き込みをしてまして…』
ポッチの件では無いという安心と誰がやったのかという確信が俺とラニーを襲い…焦る。
『それと魔物を見たという報告もありまして、何かそれらしき物を見たり聞いたりしてませんか?』と聞かれ…やっぱり駄目か!とさらに焦る。
この事件全部の当事者である俺達は何て答えたらいいんだ?そんな焦りを察したのか軍服の男は疑うような目つきに変わり、中々答えない俺達に『あの?大丈夫ですか?』と男は心配するような声色で聞くが少し距離を置き、自然な動作で手が腰の剣に触れる。
やばいどうする?このままだとマジで捕まる…いや最悪殺されるのか?そんな嫌な考えだけ頭に浮かんで来る。
焦っているのは俺だけでは無くラニーもさっきから落ち着きがなくずっとキョロキョロして挙動不審になっている。
誰も喋らない気まずい空気に再度、男は聞いて来る『聞こえてますか?もう一度聞きますね。何かそれらしき物を見たり聞いたりはしてないですか?』
ここは何か返答としないと本当にやばいと思い『さ、さぁ?分からないですぅ…』焦りと緊張のせいか少し声が震えたがこれで終わってくれと願う。
そんな願いとは裏腹に軍服の男は奥の馬車で何か作業をしている仲間を二人呼び、何かを話し始め三人が俺を見て話し終わると俺を取り囲む。
嘘だろ⁉頼むから逮捕とかやめてくれよ?さっきここの国の女王が意味の分からない法律を作ったと聞いたせいで嫌な考えが溢れて来る。
てかラニーはさっきからキョロキョロしてないでお前も何か言えよ!何もしないラニーにイラっとしていると軍服の男は喋り始める。
『貴方を帝都の法によって拘置します。今すぐそこに手が見えるように伏せて下さい。大人しく従わない場合、こちらは武力を行使できる権限があります』真ん中の男が地面に指を指し、俺だけにそう言って来る。
あー終わった…そう思いながら地面に伏せるとギルドの扉が開き中からナナが顔を覗かせる。
地面に伏せる俺を見てナナは俺に駆け寄って来るが手にナイフが伸びている『ナナ待て!大丈夫だから!本当大丈夫だから落ち着いて!』急に俺が声を上げた事に軍服の男達は身構える。
さっきまで何もしなかったラニーが我に返ったのかナナを抑えてくれるがナナは叫ぶ『放せ!バル様が!放せって!』暴れるナナに『ナナ大丈夫だ!直ぐ帰って来る、だから落ち着け?』声を掛け諭すが手を後ろに回され手錠のような物を掛けられる。
軍服の男達に無理やり立たされ馬車に連れて行かれるさなか、後ろからナナの泣き叫ぶ声だけが聞こえ馬車の中に入れられる。
馬車の中は窓は無く天井に光る石があり薄暗くそれに、意外に狭いな何て現実逃避をしていると隣にギルドで俺を殴った奴らしき人が居ることに気付く、だが顔が変わるくらい腫れており悲惨な姿なので多分だが服装でそいつだとそう判断する。
『大丈夫か?』とそいつに話しかけるが反応が無い、だが死んではいないようでちゃんと呼吸をしている。
天井を見上げ、これからどうなるのか…ナナは落ち着いてくれたか…ポッチは大丈夫か…ラニーは俺を助けてくれるのか…色んな事を考えていると軍服の男が馬車内に入って来て壁を叩くと馬車が進みだす。
馬車の中は思っているより振動が凄く、隣の奴が意識が無いせいか馬車が揺れるたび壁に頭突きを繰り返している。
見てて可哀想になり軍服の男にどうにかしてくれと頼むが無視され、なら肩で押さえようとすると『触れるな!じっとしてろ!』そう怒られる。
どうしようもなくなってしまい、諦め馬車に揺れながら待っていると馬車が止まり、二回外から叩く音が聞こえると布を頭に被せられ、外に引きずり降ろされる。
何も見えない状態で背中を押されながら歩いていると扉の開け閉めの音のたび服を引っ張られ止められて、背中を押され進むを繰り返す、そこそこの距離を歩いていると服ではなく肩を引っ張られ『止まれ!』そう言われる。
止まっていると手錠を外されると共に急に背中を強めに押され、こけそうになるが堪えると扉が閉まる音が聞こえる。
何も言われない為、頭の布を取ってもいいのかと迷っていると声が掛けられる『ようあんちゃん!もう布は取ってもいいぜ?』
声に従い布を取るとそこには地面に座った痩せ気味の男がニヤニヤした顔でこっちを見ている。
周りを見渡すと用を足す為のバケツや床に布を広げただけのベットそして壁は小窓すらなく扉は鉄で覗き穴すらない、分かってはいたが改めてこの世界の環境が悪いなと落ち込む。
落ち込んでいると男が何か話し始める『俺が聞けって?お前が言うなら…なぁあんちゃんは何をやってここに来たんだ?』一人で何もない空間と会話をしたと思ったら俺に聞いて来る。
返答しないでいると『お、俺はボスの身代わりでここに来たんだ!ここを出たら俺は幹部になるんだぜ?』そう自慢げに話して来るが多分出れないし、出れても幹部にはなれないだろうな…。
可哀想な奴だと分かり同情の目を向けると『オイ!お前が話せって言ったのにあいつ反応してくれないじゃないか!』男は何もない空間と口喧嘩を始める。
こんな奴と二人で一緒に俺はここに居ないといけないと思うと頭が痛くなりこの先が思いやられる。
学生の時はよく職質を受けてましたが社会人になって初めて職質を受けた時は傘をさして自転車に乗ってた時(当時はながら運転は駄目みたいな風潮しかなく法律も無かった)に注意するついでみたいに職質を受けました。
というより学生時代に車でスマホを弄っている奴に轢かれそうになった事もあるし轢き逃げされたこともあるから自転車も危ないのは分かるけど車の方が怖いよ?
何よりやばいのがひき逃げした奴が私をチャリごと轢いて止まると窓開けて『大丈夫?』と聞いて来て私は無言で睨む、すると『大丈夫だね!』そう言って窓閉じて走って行く。ふぁ⁉なに自己解決しとんねん!でも朝早くで誰も周りに居ないし用事があるのと呆気に取られてナンバーも覚えてないから警察呼ぶのもめんどくさくなって怒りのままその日過ごした。
皆でかくて黒い車に気を付けようね?




