22章 騙された人
読んでいただいてありがとうございます。少しの間休載します。
皆さんもお正月やらで忙しいと思いますので一回休みましょう。
今回改行を入れたんですがやっぱりこっちの方が読みやすいですか?
って言っても今回3400文字あるんで少し長いです。
部屋を出て女性に付いて行くとある部屋の前で止まり扉をノックすると女性は『どうぞお入りください』と言い残し仕事に戻るがカイルは躊躇わず扉を開け中に入って行くのでそれに続いて中に入る。
部屋の中にはジョエルとラニーが横並びで椅子に座っている後ろ姿が見え、その奥にはどこにでも居そうな男の人が葉巻を口に咥え手を組みこっちを見ている。
俺に続き部屋にポッチとナナが入ると男はポッチに抱っこされた子供を見て葉巻を急いで灰皿に押し付け煙を手で振ってかき消そうとしながら『よし役者が揃ったな!』と声を震わせながら言う。
その様子にカイルは『何してんだダリル?普段葉巻なんてもん吸わないだろ!それに何だ?報告するだけなのに時間掛かり過ぎだろ!』そう言って男に詰め寄る。
ダリルと呼ばれた男はカイルに『落ち着けってカイル!これでも一応ギルドマスターなんだぞ俺は!色々聞かないと俺が怒られんだぞ!』そう言い返しカイルと言い合う。
その様子に呆気を取られていると『バトスさん子供は大丈夫でした?それに薬は買えましたか?』そうジョエルが訪ねて来るので子供の無事と薬を買えた事を伝えお金のことを話す。
俺の話を聞いてジョエルは笑い『あーそうなりましたか。僕の予想だと薬を買った残りのお金で勝手に飲み始めると予想してたんですがバトスさんにお金を渡した手前それが出来ずカツアゲですか…』
ジョエルは笑顔で『でもよかったです。こうなるって大体予想はしてましたからお金の事は気にしなくていいですよ!あのお金の一部はカレンさんに渡す予定のお金でしたから』
そう淡々と言うジョエルを横で引きながらラニーが『ほんとジョエルは…カレンさんが怖く無いの?私なんて呼び捨てにしただけで急に殴られたんですよ?』左の頬をさすりながら言う。
すると言い争いをしていたカイルが『もういいよ分かった!それでギルドマスターさんよお、ラニーを囮にした冒険者はどうするんだ?』声を上げ聞く。
ダリルはコップの水を一口飲み『ハァそれはこれから教えるがそのレッドクローのリーダーのディーンだが奴は王都のギルドで悪い意味で有名な奴だがまさか帝都に来てたとはな…』
カイルが口をはさみ『どうして依頼を受理した時にそっちで気付かなかったんだよ!おかげでラニーが殺されかけたんだぞ!』カイルは机を叩き怒りをぶつける。
ジョエルがカイルを止めに入り『落ち着けってカイル!あいつらはラニーに依頼を受けさせたんだ!』ジョエルの言葉にカイルはラニーに確認する。
『私が一人で依頼を受けようとしたら誘われて、その時は何も考えずに言われるがままに依頼の申請を…』ラニーはそう言うと肩を落とし落ち込む。
カイルはラニーの言葉を聞き怒る『だから俺が帝都に帰って来るまで冒険者になるなって言ったんだ!それに今回はたまたま生き残れたが基本ソロで冒険者をやろうなんて奴は居ないぞ!』
カイルがラニーに説教をしているとダリルが口をはさむ『でもカレンさんは基本ソロだぞ?お前と出会う前なんてソロでDランクまで上げたぞ?あれ~?カイルの言ってる事がおかしいぞ~』
その言葉にカイルは『お前ちょっと黙ってろ!あいつは例外だよ!ランクEからDになる時点でランクBくらいの実力あるじゃねーか!それにあいつは人間っていうより…もはや化け物だよ!』
カイルの言葉にダリルは真顔で『まぁそうだよな…カレンさんを比べたら駄目だよな…あれはある意味帝都の英雄だもんな…』そう言って黙る。
その様子にカイルはワザとらしく咳払いしてラニーに話しかける『まぁ例外はあるが基本ソロは無いからな…分かったか?』少しの静寂の後『はい…ごめんなさい…』ラニーは静かに謝る。
その様子にジョエルが『そ、それでディーンだけど冒険者を強制除隊で懸賞金が掛けられる予定なんだよね?』そう言って無理やりダリルに話を振る。
話しを振られたダリルは驚き『え?あ!そうそうだ懸賞金の金額が変わるかもしれないが今は400万ラルにする予定だ!』その金額にカイルが驚く『マジか!結構いったな!』
ダリルは真剣な顔で『これまでこいつらに殺された人数を加味すればまだ上がるだろうな!それにこいつのパーティーメンバー二人にも懸賞金を掛けたから後で支払うよ』
ダリルの言葉にカイルが反応する『いいのか?そんな事して?』ダリルは鼻で笑い真剣な顔で『普通は駄目だがラニーが狙われたんだ…』カイルは驚き『ダリル…お前…』
そんなカイルを見てダリルは笑い『なんて冗談だ!リーダーであるディーンに懸賞金掛けて指名手配されたんだ、そのメンバーも見せしめに懸賞金を掛けるんだよ!』
カイルはイライラしながら『そうか!それで話しは終わりか?それなら帰るぞ!』そう言って扉に向かうと『待てってカイルそう怒るなって!まだ話はあるんだよ』
カイルは何だ!と振り向き怒鳴ると『その人達を紹介してくれないのか?』俺を指差しその次にポッチを指差し『特にそっちの子供を抱いた獣について教えてくれないか?』
ダリルに質問されたカイルは静かに訪ねる『ダリル…それは友人として紹介して欲しいってことか?それともギルドマスターとしてか?』
ダリルは笑い『おい!カイル頼むよ友人として紹介してくれ!獣の友達が出来るかもしれないんだぞ?』その言葉を聞いたカイルはため息を吐き『そうだな、お前はそういうやつだったな』
するとカイルが話し掛けて来る『バトス、こいつはダリルだ帝都のギルドマスターで昔からの連れだ!ダリル、ラニーから聞いてると思うがこいつがバトスだ。ラニーの命の恩人だ!』
カイルに紹介されるとダリルは自己紹介を始める『ダリル・アーロンだ。よろしくバトス』そう言って手を出し握手をして『バル・バトスと言います。こちらこそダリルさん』
握手が終わるとダリルは『で?この獣は?どうやって帝都に入ったんだ?言葉は通じるのか?どうなんだ?』そう言って俺とカイルを交互に見る。
聞かれたカイルは手を振り『俺に聞くな帝都に入れるようにしたのはジョエルだ!後はバトスに聞いてくれ』そう言って空いている椅子に座りだるそうに欠伸をする。
『流石ジョエルだな、どんな手を使ったかは聞かないでおくよ…それでバトスこの獣は人の言葉がわかるのか?それとも…』ダリルがグイグイ詰め寄り聞いてくる。
そんなダリルをラニーが引き離し俺に小声で話し掛ける『バトスさんギルドマスターはいい人だけど獣と話せると知ったら面倒くさい事になりますよ』
ラニーが引き離した際よろけ転んだダリル『いてて…ラニー痛いじゃないか!』そう言いながら起き上がるとラニーが声を上げる『ギルドマスター!バトスさんが困ってるじゃないですか!』
そう言われたダリルは『ごめんごめん少し興奮し過ぎたよ。悪かったなバトス!それでなんだけどバトスはいつまで帝都に居るんだ?』そう聞いてくる。
『子供の体調が戻るまでは帝都に居ようと思います』その言葉を聞いてダリルは考え『明日またギルドに来れるか?もちろん獣の話しをする訳じゃないぞ!少し時間が余ればしたいなくらいだ…』
ダリルにそう言われたが『すみません…今日泊まる宿を探さないとだしそれに子供の看病もしないといけないので無理かもしれません』俺の言葉を聞いてダリルはそうか…と呟くように言って落ち込む。
するとカイルが『なあバトス、宿が無いならラニーの家に泊まれよ』その言葉にラニーが驚く『え?私の家に?ちょっとカイル!私リガールに泊まる予定なんだけど?それに冒険者になるって言って家を出たから今更帰れないって!』
カイルは笑い『家に帰って親に謝りな!それにお前今リガールに泊まる金も持ってないだろ?』カイルに図星を突かれたラニーは反論出来ず『ううっ…そうだけど…バトスさんはそれでいい?』と聞いてくる。
『ラニーこそ迷惑じゃないのか?こんなぞろぞろ人が来て大丈夫なのか?』俺の言葉にカイルが答える『バトス安心しなラニーの家はデカいから!』
その言葉にラニーは『腹立つけど反論できない!バトスさんは気にしなくていいですよ!命の恩人だと言えば泊まるくらい出来ますから』
ラニーの言葉を聞いて『それじゃ宿の問題は解決したという事で子供の体調が戻り次第いつでもギルドに来てください!』ダリルがそう俺に告げると『よし!話は終わりだなジョエル飲みに行こうぜ!』
そう言って部屋を出ようとするカイルとジョエルに『リガールで飲むのか?俺も仕事が終わったら行くから待ってろよ!』とダリルが声を上げる。
ダリルは机に戻り何やら作業を始めたので皆で部屋を後にしギルドの外に向かう。
帝都ギルドのギルドマスター ダリル・アーロンはギルドマスターになる前はカイルとジョエルとダリルでパーティーを組み冒険者をしていたが二人の成長について行けず冒険者の道を諦めて冒険者のノウハウを生かしギルドの職員となる。
ダリルが職員として働いている時にギルドマスターをしていた男はカレンの度重なる後始末に頭を悩ませ、みるみるやせ細り、ギルドを破壊され営業が出来なくなった際には精神が壊れギルドマスターを続けれなくなり、その後釜を誰が継ぐがとなった際一時期冒険者をしていたダリルに白羽の矢が立ち、嫌がるダリルを無理やりギルドマスターにした。
前のギルドマスターは元冒険者でランクはBだったがカレンの行動を注意した際一方的にボコボコにやられたがプライドが邪魔し誰にも言えず一人で抱え込んだせいでおかしくなっていく。
前回後書きでレストラン兼宿屋になったギルド跡地ですが店名はリガールって言います。
一応21章の後書きは編集して変えましたがここでも書いておきます。
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