「今さら!?」
突然だが、俺は割りと運が良いと思う。
美形に転生して、まぁ捨てられた訳だが、幼くして生霊という便利スキルを手に入れた。
当初こそ、大人二人を担ぐので精一杯だった生霊も今では一tぐらい片手で持ててしまう。
"熟練度""経験値"そいったものが関係するのか、生霊は使えば使うほど戦えば戦うほど強くなる。その成長スピードには些か波があるものの12年。最早勇者を圧倒する日も遠くない…と思う。
仲間と言う点においても恵まれているのだろう。
グラドム、トトム、三郎、スカデソク、ブラッド、
後半の二人においては、仲間と言うより部下の印象が強いが、彼らは俺の野望『俺ハーレム計画』において力強い味方になった。地味だが聖翼の騎士団の奴等もそこそこ役に立っている。残党処理とかごみ捨てとか、
…後は男に戻るだけ。是非ともグラドム君には頑張ってもらいたい。その為の資金においては出し惜しみしないつもりだ。誘拐中?ハッ絶対に助け出すと約束しよう。
現在の俺は街一つを手中に治めることに成功した。
知らない方の王都にも伏兵は放った。
順風満帆、この世界は俺を中心に回っている!
と思った矢先……
「大変ですッツ!?閣下の母親を名乗る者が現れました!」
何この展開?
スキルは成長します。
カズマサの生霊も、当然勇者のスキル達も……