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一滴の波紋【原文】2巻の1  作者: 藤田ユキト
一滴の波紋【原文】2の2
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ある日の日記13回

十三回



 彼等はこの御本尊様ごほんぞんさまを、自分の生命いのちよりも大切なもの――

自分の生命と同じくらいに大切なものだと言うのです。


だから御本尊様を粗末に扱うことは、ひっきょう自分の生命いのちを粗末に扱うことになって、結局、自分がダメになっていくとゆうのです。


 だからこれからは、自分の生命いのちを粗末に扱わないように、また、たゆまぬ高みを目指して、ただひたすら御本尊様を拝し奉らなければならないのです。

その為に、今までのような君達との恋遊びも切り捨てて、没頭しなければならなくなったのです。


 どうかこの我がままな僕を、お許しになって下さい。

僕は変わりたいのです。変わるしかないのです。

君達とこれから現実の世界で、親しい友達として付き合っていけるようになる為にも、もっともっと実践力(活動力)をつけていかなければならないのです。


 この日記による交流が途絶えても、今後のお付き合いは現実のものとなっていくしかないでしょう。

その日が訪れるまで、どうかしばらく僕を外へ出させて下さい。

その実践力を身につける為にも――、

とにかく、一応君達と離れ離れにならなければならないのです。


 修業を積み、力をつけた暁には、必ず君達の目の前にたくましく成長した自分の若武者ぶりを、お目にかけることになるでしょう。

どうかしばらく僕の身を解放して下さい――

寂しいことですが、仕方のないことなんです。


・・・・・・・・・・・・


 今日は、晴れて学会の一員となることが出来た記念すべき日でしたので、一杯ビールをご馳走になって、少し酔っ払っています。

だから今日の日記は、お粗末になりましたことを、ここにお詫び致します。

そしてもう今日は、何も書かないで寝ることにします。


「マァ~ネッ!」

それでも暇な時がありましたら書いていくつもりですし――

だから今日のところは、勘弁して下さい。


 オヤスミナサイ




 でもやはり寂しいですねっ。

せっかく本当に彼女も、君達も来てくれたというのに、何のもてなしも出来ず終わることが、モッタイ(モタイじゃありませんよ)なくて仕方がありません。


「アレッ! ところでモタイ殿が来ていらっしゃるとは、どういうことなんですか?

この前、彼氏と経痛式をおあげになったのではないんですか?(かのバレンタインデーにですよ)」


僕はそうゆう感じを受けましたので、ガックリ首をうなだれて、また違った娘でも探そうとしているのです。


 それが不思議といるもんですね。

やはり世の中、男と女しかおりませんよ。

学会の中にも初対面の時、ピピピのピ~ンと――

ひょっとしたら、この娘と一緒になるべきではないだろうか? と感じた娘にお目にかかったのです。

そして、その娘の面影がチョッぴり、モタイ殿の面影の宮殿へ忍び込んで来つつあるのです。

その娘をこのまま入れていいものか? どうか? 迷っています。


 とにかくまだ君の存在は厳然として、僕の心の中を全占有しているのですからね!


とにかく、オヤスミナサイ


またの機会にお目にかかることに致しましょうか!



 二月十七日


「ハイ! お疲れさま。大変だったわね!」などと言って――

君達は一体何をもくろんでいるのか?――


 僕は何にもしていないんだよ!

何にも手を触れていないのに、この頃、ものずごぐ(チョッと鼻詰まりです)騒々しくて仕方がないのです。

あまりの騒々しさに、僕はまったく彼等の囁きを聞き取ることが出来ません。

目まぐるしく、何かが揺り動かさ――

そして自分に対して威圧を与えて来るのです。


 何かの力が、僕の頭を押さえつけて、頭を上げられないようにしています。

また、身体全体を、まるで水中深く潜伏していって、そこからの水圧を受けているみたいに、僕の肝っ玉は締め付けられっぱなしです。

目は彼等の顔(目)をまともに見られず、身体はコソコソと彼等の視線の届かない暗闇へと逃げてしまいます。

いったい何が起こっているとゆうのか? どうしてこうまで僕の威勢を威圧しているのか?

僕はさっぱり事の真相がつかめないでいます。


 だから今日のところは、書かないで終わります……

――と言ったんでは、せっかく君達が来てくれているというのに、その恩を仇で返すようになりますから――

とにかくやはり一行でも書き進めていきましょうか――ねっ!


 またまた誰かが僕の夢を壊すような発言をなさる。


「藤田さんもバカだね!」


こりゃ、どうゆうこっちゃちゅうねん。

本当にバカ丸出しばい。いい加減、オイも嫌気がさしとっと。

ばってん……、ウ~ン……。

やっぱいよそうか?

これ以上、悪ふざけしても、オマハン達(君達)からチッとも報酬を受けられんけんねっ。


じゃ、サヨウナラ!

と、玄関から出て行って、裏門より、はいコンニチワッとくら~。

しかし正直言いますと、今日は風邪の為に頭がボーッとしていて、何にも考えごとしなかったのです。


 だから、従って、今日は何も書くことはなし――

わざわざ来てもらって、申し訳ないんですが、これで終わりにします。

だから君達も、今日はご帰宅なさってください。

それに八時から見逃すことの出来ない、プロボクシングのタイトルマッチがありますので、それを是が非でも見たいのです。


 では、気をつけて……、サヨウナラ


また、寝しなに書く余裕がありましたら、多少なりとも書いておくつもりです――ハイ。


    十三回





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