挨拶と能力
外はまだ暗い、まだ夜なのか。
ふと時計を見ると針が指しているのは丑の刻、午前2時丁度か
俺の名前は茉代歩叶 歳は18の高校生だ
なにかと自分は普通なのに普通という現状がとても嫌いで全てが新しくないと嫌なのだ
その時不意に思ってしまったのだ今指を鳴らせば何かが起きるのではないかと
それはただの高校生にもなって厨二病である俺の幼稚な考えだった
「…パチンっ」
…なにをやってるんだ俺は恥ずかしいな
その時
「キィー…バタンっ!」
「ん!?」
突然さっきまで目の前は自室の壁だったのだが
そこには見たことない扉になっていた
「もーだから触るなっていっただろー?」
「だってボタンがあったら押したくならない!?」
「こら!フィーア!お師匠様に敬語を使いなさい!そしてなぜエルフも押したのですか!!」
「うぅ…だってゼクスが押せって…ぐすっ。」
「い、いやぁこれにはふかぁーいふかーい訳がだなぁアインス…」
次に見えた景色は天使っぽい男が1人とそれぞれ特徴がある女の子4人がその扉から出てくるところだった
「…あの?ど、どうしたんでっ」
言葉を言い切る前に天使っぽい男が抱きついてきた
「君が歩叶くんか!!!会いたかったぞー!!」
「なっなんなんですか!急に!!」
「いやー、あっまだ自己紹介をしてなかったね!」
そう言うと男は長々と話を始めたので端折ると
「貴方は時の神でアルマ クロノスという名前なんですね??」
「そーだよ!!信じてくれるのか!?」
「ま、まぁ聞いたことないですけど帰すにも帰し方わかんないですし、それより隣の女の子達も時の神?なのですか?」
そう聞くとクロノスはまた長々と話を始めたので端折ると
「時の神の弟子達?ってことですか」
「飲み込みがはやいねー!!そーなんだよ!この子達は右から1番弟子アインス、4番弟子フィーア、6番弟子ゼクス、11番弟子エルフだ!」
「1番弟子のアインスです。よろしくお願い致します」
「4番弟子のフィーアだよっ!よろしくっ!」
「6番弟子のゼクスだ、よろしくな!」
「じゅ、11番弟子のエルフです、よ…よろしくです…//」
ひとまず4人の弟子達はあいさつをした
この短時間でいろいろあったので俺の頭はショート寸前だ
今すぐ会いたいとかいってる場合じゃないな
「で、俺になんの用ですか??」
クロノスはよく聞いてくれた!と言わんばかりの顔をして話し出した
「今から君は異世界に行って欲しいんだ。」
…
どういうことだ?
「びっくりするのも無理がないよ、これから君は異世界別の名をアルマに行って欲しいんだ」
唐突だがふざけているようにしか見えない
「すみません第一にあなた本当に時の神ですか?」
「あ、まだ僕の能力を見せてなかったね。とその前になぜ君が選ばれたのかを知りたくはないのかい?」
クロノスはにやりと笑いながら聞いてきた
「僕は時の神アルマ クロノスの名乗った。その理由は二つある。一つ目はそう名乗らなければいけないとアルマの中では決まっているから、二つ目の理由は僕自身が«クロノス»という時の神の能力を持っているからだ」
「そして君が選ばれた理由はただ一つ、まだ気づいてないのかい?その時計を見てご覧?」
クロノスに促され側の時計をみると
「…!?」
その時計が示していたのは午前2時15秒だった
「なぜだ?クロノス達が来てもう30分はたったはずだぞ??」
クロノスをみるとまたにやりと笑いながら話し出した
「理由は時計の電池切れではないんだよ?その午前2時15秒の時に君は指を鳴らした。実はその時起こった現象は二つあっただけだよ、僕らが来たことともう一つはこの世界の時間が止まったことだよ」
そんな馬鹿な話と思ったがもう一度指を鳴らした
「パチンっ」
そうすると秒針は動き出した
「どうだい?ようやく君自身の能力がわかった気分は」
正直実感がないがなぜか気分は悪くなかった
「君の能力は僕と違う能力なんだ。そしてその能力は日本の時の神 «月読命»の能力だ」
駆け足に説明されたが理解はできていた
「そしておれはどうすればいいんだ?」
クロノスは何かを話しかけたが口を閉じた
「正直こっちもばたばただったんだ、今日の所はここまでにしよう」
そういうとクロノスとその弟子達は扉を開けて元の世界に戻ろうとした
「ちょっとまて!これからのことをまだ聞いていないぞ!」
だがクロノスはこう言った
「また君が指を鳴らした時現れるよ、最も君が今までの事をしっかり理解してから呼んでね?でないとわからなくなっちゃうからね」
パタンと扉が閉まった
それから頬をつねっても痛かったので夢じゃないな
とわかってからその時は寝た
その日夕方、俺はまた指をならしたのだった。
2話以降は時間がかかると思いますが頑張りたいと思います