ヨーロッパ中世文学への雑見・雑記。 その豊饒なる小説世界とは?
ヨーロッパ中世文学?
日本人には全くなじみのない分野ですよね?
そして、、そんなのほとんど無価値?と思っていらっしゃるでしょうね。
でも私にとっては
尽きせぬ創造の泉でありストーリー性の原鉱ですね。
民族の底流のレジェンドであり
清純な?ロマンスの香りですね。
確かに中世は暗黒時代?とも言われて
宗教裁判
魔女狩り
黒死病
スコラ哲学
十字軍
騎士道
などくらいしかイメージはありませんよね?
でもこと、
文学だけに限っていうならば」
その内実は豊穣です。
とにかく
イメージが豊穣であり
ファンタジーが清純です。
ではどんな作品があるのか?
代表的なものをいくつか挙げてみましょうか?
①アーサー王物語、これはいくつにも派生して騎士ランスロットの円卓に騎士物語系
として西欧各国に伝播しましたね?
②薔薇物語 ジャンルナール これは薔薇に仮託?した恋物語、甘いファンタジーです。
③ローランの歌 騎士道物語
④ヴィヨン詩集 放浪と乞食の詩人、ヴィヨンですね。今読むと結構現代的感性ですね?
⑤パルチバル 英雄物語
⑥ニーベルンゲン ドイツの民族神話です。フリッツラングが映画化してますね。
ワーグナーのオペラもあります。
⑦カンタベリー物語 イギリスのチョーサー作の、短編物語集。当時の人情風俗が活写されている。
⑧デカメロン イタリアボッカチオの別名「十日物語」ともいう物語集。
当時の人情、風俗が面白い。
⑩サン・ヌーベル・ヌーベル フランスの短編物語集。これも当時の人情が面白い、
⑪エプタメロン ナバール女王編纂の物語集。
⑫トリスタンとイゾルデ 悲恋物語
⑬アベラールとエロイーズ 書簡体の禁断の恋愛もの
⑭ガルガンチュアとパンタグリュエル ラブレー
そして忘れてならないのが
中世文学の金字塔『神曲』ディヒナコンメーヂア、ですね。
この神曲とデカメロン(人曲ともいう)が
おそらく
中世文学の双璧でしょうね。