恭華と自由研究のテーマ
『プルル……プルルルル』
電話の音がなった。
恭介は慌てて取りに行く。
「もしもし…」
『おっそいわよ!電話は鳴ったら一秒で取りなさい!』
恭介は受話器を自分の耳から10センチ遠ざけた。
この声は…
「恭華さん?」
『そう!あのさ恭介、今自由研究で困ってる?』
その言葉に、恭介は辺りを見回す。
監視カメラ……あるわけないよな。
「はい。困ってます」
『じゃあ、優しい恭華お姉さんが手伝ってあげる!』
どこが優しいんだ!?
恭介は心の中で呟く。
恭華は恭介のお母さんの友達の娘だ。
高校生で、綺麗。
……外見は。
性格は、かなり変わってる。
テンションがバカに高かったり、ケーキにマヨネーズをかけたり。
後者は好みか。
……悪い人ではないけど。
恭介はそんなことを考えながら言う。
「テーマ、あるんですか?」
『もっちろん!聞きたい?聞いちゃう?……聞きなさいよ!』
なんでこの人こんなにテンションが高いんだ……?
恭介は受話器を置きたいのを凄まじい精神力で押さえ、聞く。
「何ですか?」
『うふふ、やっぱり気になるぅ?行くわよ!ジジャーン!”一角獣伝説”について!』
「一角獣伝説……。」
恭介は、昔読んだ本を思い出した。
この小さな村に伝わる伝説。
でも……。
『そう。恭介は一角獣伝説には事実と合わない所があるって知ってる?』
事実と辻褄が合わない伝説。
「はい。」
『それで、私は帰宅部だし暇だから本当に一角獣伝説があったのかを調べようと思って。でもひとりじゃ大変だから』
「僕を誘ったんですね」
『そうよ!明日の午前10時に伺うから、準備しておいてね!』
「え?ちょ…」
『ツーーツーー』
有無を言わさず切れた電話。
恭介はため息をつく。
まあ、テーマが決まったからいいとするか。
そして、恭介は他の宿題を終わらせるべく、受話器を置いて部屋へ向かった。
Hello!
相変わらず英語の挨拶にはまっている作者です←
今日は恭華さんについて。
実は最初、恭華は恭介の妹にしようと思ってたんです。
頼れる妹キャラ。
でも、つまんないな……とか思い、知り合いの高校生にしたのです。
……しかもケーキにマヨネーズをかけちゃうテンションの高い高校生に。
まあ、恭華さんの変人ぶりはその内分かると思われます!←
では。
Have a nice day♪