幕間(1)
説明的な
そろそろ“あの力”について、簡単でも良いから説明が必要だろう。
芝を伸ばす力。草を鋼のように硬くする力。金の武器を作り出す力。人が踏んでも大丈夫な階段を作る力。草を火へと変える力。
金属に弱くすぐに崩れる力。
先程の逃走劇だけでも、これだけ“その力”が使われた。
では、その“力”とは何なのか?
簡潔な言葉で述べるのなら“魔法”。
昔の人間にはなかった新たな人類の“体質”。
誰しもが持ちながらも人それぞれ得意なものが違う一種の“才能”。
今の人はそう呼ぶことも出来るこの力を、『変化術』と呼んでいる。
木を火に・火を土に・土を金に・金を水に……そして、水を木に変えることが出来るから『変化術』。
五行による木・火・土・金・水の順番さえ守られれば、どのような属性にも変えられる。
そしてそれらを応用することで、木に属される草を伸ばし、硬くしたりしている。
コレを『形態変化』と呼び、『変化術』を用いての戦いにおいて、覚えておかなくては話しにならない技能とされている。
先程の逃走劇で黒ローブの男達が振るっていた、黄金の槍や金の大剣。それら金色属性――金属性ではただの金属との分類がややこしいので、そう呼ばれている黄金の属性を持ったその武器は、土を金に変えてから槍の形状に変える……もしくは、土を槍状に固定してから金に変えている。
その『形態変化』を使って。
要は、そういった力なのだ。
触れれば自然を自在に操る力。
人工物に触れているだけで操り難くなる力。
故に金属の物に触れてしまえば『形態変化』を維持できなくなってしまう力。
それが、“あの力”と呼称していた、『変化術』の正体だ。
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でも今日は時間無いので続きは明日で…申し訳ない




