表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シェールのシュヴァリエ  作者: 岩戸 勇太
当一の家に帰って
90/176

おとぎ話から

「少し気が晴れたわ……」

 胸を焼く、妙な感覚についてそういったシェールは、木刀を持ち、庭から家の中に上がろうとしていた、その時自分の事を待っていたリーシアと出会った。

「少し、時間いいかしら?」

 リーシアが言うと、シェールはソファーに座った。

「当一と仲良くしなくていいの?」

 そう言うシェール。

「嫌味を言わないの……真面目な話よ」

 そう言い、リーシアは一冊の本を開いた。

「エスカッションの事が書いてあるわ」

 当一はエスカッションになる事ができた。

 エスカッションを手に入れたものは、皆、曲げない信念を持っていたという。

「ラタは言ったわ。自分は心無き王になるって……」

 ラタには一つの信念があったのだ。

「あなたはどんな王になりたいの?」

 リーシアはシェールに聞いた。

「さっきは、たまたま当一がエスカッションになれたから良かったけど、次もエスカッションになれる保証はないのよ」

「その、信念ってのを見つければいいのね?」

「確証はないけどね。おとぎ話の内容だから」

「こら! そんな確証も根拠もないような話をしたの!」

 シェールは言うがリーシアは、悪びれもせずに言う。

「私は信じるわよ。あなたには、強い心がある。強い信念を持ち、エスカッションを率いる、高潔な騎士になる資格は、十分にあると思うわ」

「よくも、そんな歯の浮くような事を……」

 苦笑いをしたシェールだが、リーシアはシェールの両肩に手を置いた。

「本気……私はあなたに期待をしているわ」

 リーシアはそう言い、カゴを持って外へと向かった。

「私みたいな者は、馬車馬のように、働くしか、生きる道がないのだけどね……あなたが羨ましいわ」

 家を出る道すがら、リーシアはそうシェールに声をかけた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ