表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シェールのシュヴァリエ  作者: 岩戸 勇太
エスカッション『紋章』
85/176

レイグネンでラタと戦う。4

 だが、当一は竹刀を空に掲げ、ダイヤモンドドールの拳を受け止めようとする姿勢をした。

「あんた……私よりも弱いくせに……」

 シェールは当一に向けて小さく言った。

 これでは、一番情けないのは自分ではないか。

 敵の強大さを見せつけられ、自分は動くことすらできない。

 だというのに、自分よりも弱いはずの当一にかばわれ、当一は今でも先頭に立って自分の事を守ろうとしている。

「ふざけんじゃない……」

 自分はこんなに弱かったのだろうか? 当一にまで庇われるほどの、腑抜けだったのだろうか? そう考えると、今の自分が情けなく思えてくる。

「ふざけんじゃないわよぉぉぉぉおおお!」

 シェールが、大声でそう叫ぶ。

 そうすると、当一の指のセイフティリングが光り始める。

 秋成がそうしたように、当一が光りに包まれる。

「あれは……ドラゴンオブソードマウンテン……」

 リーシアは言う。その昔、書物で見た、伝説の怪物にそっくりの姿だったのだ。

 全長は十メートルはあり、首を上げた時の頭の高さは五メートルほどもある。

 色は透き通るような青色。トカゲのようにして腹ばいになって歩く姿。そして、ウロコのある場所からは、長剣のように長く鋭い毛がびっしりと生えていた。

 頭には、角のように一本の青みのかかった刀が伸び、口を開くと、サーベルの刃のような、鋭い歯が並んでいる。

 ドラゴンオブソードマウンテンは、ダイヤモンドドールに襲いかかった。

 トカゲのようにしてうねりながら走り、ダイヤモンドドールに襲いかかって引き倒した。

 ドスン……と大きな音を響かせてダイヤモンドドールが地に伏せる。

 馬乗りになったドラゴンオブソードマウンテンは、頭をダイヤモンドドールに叩きつけた。

 ドラゴンオブソードマウンテンの鋭い角は折れ飛んだ。だがそれでも構わずにドラゴンオブソードマウンテンはダイヤモンドドールに頭を打ち付け続ける。

「そこまでです!」

 ラタは、ドラゴンオブソードマウンテンに体当たりをする。そうすると、ドラゴンオブソードマウンテンは、ダイヤモンドドールの上から押し出された。

「秋成! 撤退します!」

 そう言い、ラタはシェール達に背を向け街道の向こう側に走っていった。

 ダイヤモンドドールは起き上がり、ラタ達の事を追っていく。

 その姿を見た、ドラゴンオブソードマウンテンは、勝ち鬨を上げるようにして、奇声にも聞こえる大声で叫んだ。

「キィィィィエエエエエエエエ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ