起こされる
「立てこもり決定だ。俺はここから絶対に出ないからな。無罪が証明されるまで!」
布団の中から出ようとしない当一に、シェールは渋面を作った。
「無罪も何も、あなたには何の容疑もかけられていませんよ……当一さん」
そこに祥子がやってきてそう言った。丁寧な言葉使いをしているが、その言葉を聞くと耳がぴりぴりするような感覚を感じて、胸が恐怖によって強烈な圧迫感に苛まれる。
「祥子様……教えていただいてありがとうございます……それは、無罪を証明される事よりも喜ばしい事です……」
布団の中から顔を出した当一は、祥子から発する強烈な圧迫感を感じながらそう言った。
「当一さん。シェールちゃんはこれから買い物に行きますから案内をしてあげなさい。こんなおばさんの着ているものと同じものなんて、いつまでも着せていてはかわいそうですからね」
シェールは鎧を脱ぎ捨てて洋服を着ている。祥子が着ているのを見たことがあるものであった。
「おねがいしますよ」
祥子はそう言うと、リーシアの方に視線を向けた。
「リーシアちゃんも、そろそろ起きましょうね」
そう言われると、リーシアは体をビクッとふるわせた後に跳ね起きた。一体何があったんだ? といわんばかりに辺りを見回し始める。
ただの主婦が発しているとは、とうてい考えられないような強烈な威圧感を、リーシアも感じたのだろう。
「リーシアちゃん。布団は片付けておいてくださいね」
「え……はい」
リーシアは、状況をよく分かっていない様子で返事をした。




