表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/176

家に帰ると

 学校から帰ると、シェールが部屋で待ちかまえていた。気合の入った様子で部屋に入った当一を睨みつける姿から、今日もレイグネンに行くのだろうと推測できる。

「準備はできているぞ」

 当一は、自分で買った竹刀を持ってそう言った。

 今こそ一美の特訓の成果が試される時だ。そう思った当一は、がらにもなく気合の入った顔をしていた。

 だが、シェールはそれに眉根を寄せた。そして、当一の持つ竹刀を指差して言う。

「それは何?」

「今日も戦う事になるんだろう? だから武器を持ってきた」

 眉根を寄せたままのシェールは言う。

「それ、どこかに置いてきて」

「何でだよ!」

「ジェズルの役割は逃げ回る事よ。そんなもの、逃げる事の邪魔になるだけじゃない」

「そんな事はない! 今日だって特訓をしてきたんだ! 絶対に役に立ってみせる!」

「あなた達のやっていた、『子供のお遊び』は私も見ていたわ。あんな特訓じゃものの役にも立たないのよ」

 シェールはそう言うと、腰の剣を一瞬で抜き、竹刀に向けて剣を振った。

 シェールの一撃は、竹刀を叩き割るためのものだったのだろう。剣線が当一の持った竹刀に一直線に向かっていた。

 だが当一はそれに反応して竹刀を使ってシェールの剣を受け止めた。

 シェールの攻撃をそのまま受けたら、竹刀は砕けていた。だが、剣に熟達した者が体で覚えている場所である、竹刀の強い部分の、根元の部分で攻撃を受ける事でシェールの攻撃を防いだのであった。

「役に立っただろう?」

 当一は自信に満ちた笑みを浮かべてシェールに言った。

「一回受ける事ができただけじゃない」

 シェールは憮然としてそう言ったが、第二撃が飛んでくる様子は無い。口にはしないが、これで、竹刀を持っていく許可が出たのだろう。

「それじゃあ行くわよ」

シェールが指を鳴らすと、部屋の床に魔法陣が現れた。

二人は、その魔法陣に飲み込まれていく。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ