サナミの魂胆
オオルリは、これまで、考え得る全ての恥ずかしい格好をした。
何度も怒りで頭がおかしくなりかけた。
肩がフルフル震えているのには、サナミだって気づいているのだろうが、それでも、どんどんと別の衣装を着る事を要求してくる。
「いらっしゃーい……楽しんでって……ね。私……を眺め……て、楽……しむのも……」
すでに怒りで舌が回らなくなっているオオルリ。
頭にウサギの耳を付けた、バニーガールの姿をしたオオルリは、肩をフルフルと震わせながら、サナミの言葉に従った。
もう、これで終わり……もう、これで終わり……これが最後……
衣装を取り替えるたびに、そう考えて、精神を繋ぎとめる。
今まで、十着以上の衣装を着せられたオオルリは、恥ずかしさと怒りの感情が、どんどんと煮えたぎっていっていた。
そして、オオルリの事を余すところなく撮影し終えたサナミは、遂にその言葉を言った。
「はーい。これで終わりや。よくがんばったやね」
それを聞き、腹の底に溜まった怒りを、吐き出すようにして、大きくため息を吐いたオオルリ。
そのオオルリに向けて、サナミが言い出した。
「どうや? この写真をバラ巻かれたくなければ、あたしの子分になりい」
頭が、怒りでぐちゃぐちゃになったオオルリは、その言葉の意味が全く理解できなかった。
「んっふっふ……こういう戦い方もあるっちゅう話や」
腕を組んで、さも『上手いことを考えた』といった感じで、のけぞりながら、自分の考えを語り始めるサナミ。
「真正面から戦って勝てん相手なら、別の方法を使えばいいんや。弱みを握るってのはもっとも簡単に考えつく手でな。弱みがないなら作ればいい。こんな、恥ずかしい写真を作ったりしてな」
それから、「カッカッカ」と、笑い始めたサナミ。




