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シェールのシュヴァリエ  作者: 岩戸 勇太
幕間 一美の場合
22/176

サナミの魂胆

 オオルリは、これまで、考え得る全ての恥ずかしい格好をした。

 何度も怒りで頭がおかしくなりかけた。

 肩がフルフル震えているのには、サナミだって気づいているのだろうが、それでも、どんどんと別の衣装を着る事を要求してくる。

「いらっしゃーい……楽しんでって……ね。私……を眺め……て、楽……しむのも……」

 すでに怒りで舌が回らなくなっているオオルリ。

 頭にウサギの耳を付けた、バニーガールの姿をしたオオルリは、肩をフルフルと震わせながら、サナミの言葉に従った。

 もう、これで終わり……もう、これで終わり……これが最後……

 衣装を取り替えるたびに、そう考えて、精神を繋ぎとめる。

 今まで、十着以上の衣装を着せられたオオルリは、恥ずかしさと怒りの感情が、どんどんと煮えたぎっていっていた。

 そして、オオルリの事を余すところなく撮影し終えたサナミは、遂にその言葉を言った。

「はーい。これで終わりや。よくがんばったやね」

 それを聞き、腹の底に溜まった怒りを、吐き出すようにして、大きくため息を吐いたオオルリ。

 そのオオルリに向けて、サナミが言い出した。

「どうや? この写真をバラ巻かれたくなければ、あたしの子分になりい」

 頭が、怒りでぐちゃぐちゃになったオオルリは、その言葉の意味が全く理解できなかった。

「んっふっふ……こういう戦い方もあるっちゅう話や」

 腕を組んで、さも『上手いことを考えた』といった感じで、のけぞりながら、自分の考えを語り始めるサナミ。

「真正面から戦って勝てん相手なら、別の方法を使えばいいんや。弱みを握るってのはもっとも簡単に考えつく手でな。弱みがないなら作ればいい。こんな、恥ずかしい写真を作ったりしてな」

 それから、「カッカッカ」と、笑い始めたサナミ。

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