表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シェールのシュヴァリエ  作者: 岩戸 勇太
幕間 一美の場合
21/176

気の重いオオルリ

 その日の夕方、一美が家に帰ると同時に、レイグネンに向かったオオルリと一美。

 朝と同じ場所に行くと、そこにはサナミが腕を組んで待っていた。

「よう来てくれたな。朝の続きをしよか」

 サナミが言うのに、オオルリは唇を引き結んだ。朝の続きというと、やはりまたコスプレをするのだろう。

 気が重くなる感じを感じたオオルリは、サナミが持ってきた衣装を手に取った。


 巫女姿になったオオルリ。それだけでも、随分顔から火が出るような思いをした。サナミはそれをハンディカメラを使って撮影をする。

「これに、一体何の意味があるんすか……?」

 サナミは、ニヤリと笑って答える。

「重大な意味があるねん。最後で全部教えたる」

 何か含みを持っているような言い方で言うサナミ。

「まあ、後で分かるなら……」

 オオルリはその言葉を信じて撮影を続けた。

 それから、サナミの指示で、次々と衣装を変えていくオオルリ。

 猫耳のヘアバンドを付けて「ニャンニャン……」などと言わされている時には、怒りで歯を噛み締めた。

 それを、目のやり場にこまっている感じで、オオルリの方から目をそらしている一美の事を見て、さらに悔しさが増していった。

「なあ、王の座をめぐる戦いというのは、こういうものなのか……」

 猫耳姿のオオルリに向けて、一美が聞いてきた。

「戦いであるのには違いないっす。だけど、これはかなり特殊な例っす」

 全部が終われば、サナミがオオルリの軍門に下るという言葉を信じ、ひたすらに理由の分からない撮影会が続く。


「次はなぁ……これにするで!」

 そう言ってサナミは新しい服を荷物の中から取り出した。

「看護婦っすか……」

 まだ終わらないっすか……

 オオルリはそう考えつつも、従順にサナミの言葉に従う。

 またこれを着て撮影をされるのだと思うと、頭が痛くなってくるぐらいに、重い気持ちになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ