表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/9

第五話 親友とデート!?②

 買い物を終え、時刻は二時過ぎ。

 帰るには、まだ少し早かった。


 「カフェでも寄ってくか?」

 『そうするか。さすがに今帰るのはもったいないしな』


 スマホのマップで適当に検索し、良さげなカフェを見つける。

 少し歩くことになったが、時間を持て余している僕たちには、むしろ好都合だった。


 十五分ほど歩き、カフェに到着する。

 店内は人でそこそこ賑わっていた。


 僕と葵は、とりあえずコーヒーを一杯ずつ頼み、飲みながら雑談に入る。


 『あ〜、にしても今日はいい買い物したな〜』

 「だな。まあ、これでしばらくは安心だろ」

 『なんか、こうして二人で出かけてると……デートみたいだな』

 「まあな〜。周りから見たら、絶対そう思われてるよな〜……ったく、俺らは全然そういうのじゃないんだがな」

 『っ……ああ、そうだよな』

 「コーヒー飲めよ。冷めるぞ〜」

 『ああ、すまん』

 「にしても最近、お前とやり始めたこのゲーム。ここのボス、めちゃくちゃ強くないか? 俺なんか何回やっても……」


 ……そのまま他愛のない会話を続け、気づけば時刻は午後三時半を回っていた。


 「そろそろ帰るか。お前も明日忙しいだろうし」

 『だな』


 僕たちは駅へ向かい、四時頃に到着する。

 今から一番早い電車は、四時三十分過ぎに出発するようで、少し待つことになった。


 やがて電車がやってくる。

 僕たちはそれに乗り込み、空いている車内で隣り合って座る。


 電車に揺られる。


 背中に当たる、少しずつ傾いていく太陽の光が妙に心地よい。

 僕は、だんだんと強くなる眠気を感じていた。


 ……しかし、それは肩に感じる不自然な感覚によって、完全に消え失せた。


 僕の右肩に、何かが当たっている。


 見ると、そこには葵の頭があった。

 葵が、僕の右肩に寄りかかる形で眠っている。


 「葵……?」


 反応はない。


 僕は無意識のうちに、葵の頭を二回、軽くポンポンと叩き、手を戻す。


 しかし数秒後、葵は僕の手を引っ張り、自分の頭の上へと置いた。


 『……寝れないだけだから』

 「ったく、しょうがないな」


 僕は、まるで幼児を寝かしつけるかのように、一定のリズムで優しく葵の頭を叩く。


 「あんま、俺以外の男にそういうことやるなよ〜。勘違いされるから」

 『勘違いって……お前が言うかよ』

 「どういうことだよ」

 『いや、なんでもない』


 こうして、僕と葵のちょっとした旅は、終わりを迎えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ