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3朝 2人のランナーの仕事の愚痴
朝の空は、縞模様の雲がゆっくりと流れていた。
まだ日差しは柔らかく、アスファルトに伸びる影も長い。
二人のランナーが並んで走っていた。テンポよく響くシューズの音が、静かな朝を刻んでいく。
「……でね、また論点すり替えてきたのよ、うちの上司」
息を切らしながらも、ひとりが吐き出すように言う。
「うわ、それ、いつものパターンじゃん」
もうひとりが笑い混じりに応える。
呼吸は少し苦しそう。でも、その苦しさが、愚痴の熱を冷ましてくれるようだった。
「やっぱ、走るとスッキリするね」
「うん。雲もきれい」
二人は肩を並べ、空を一瞬だけ見上げる。
縞々の雲の向こう、朝日は静かに昇っていた。
朝のランニングにはいろんな人がいる。
休みの人、出社前の人。
皆にとって良い1日になりますように。




